Festa2006Nov11/11(土)の第20回Festaは、引き続き「ミュージック・ラウンジ♪バーン」(東京・江東区)にて開催。


参加者数20名(男性9名+女性11名)、うち、新顔さん1名、イタリア人1名の参加となりました。


第1部

世界で最も有名なイタリアPOPスターのひとりで、オペラ界のスーパースターLuciano Pavarotti(71/Modena出身)との交流や、Andrea Bocelli(48/Pisa近郊出身)の発掘者としても知られているZuccheo Sugar Fornaciari(51/Reggio nell'Emilia出身)の渾身の新作「Fly](2006)
本当にアルバム全体として聴ける久々の快作で、イタリアでは初登場以来チャートのNo1にポジションし続けている大ヒット作。

シングルカットされた"Bacco Perbacco"は、いかにもZuccheroらしい、ノリノリのR&B作品。
ミドルテンポのダンサブル曲にぴったりの、エネルギッシュな世界観のビデオクリップも少し紹介しました。
続いて良質のバラード作品"Occhi"。出だしの低音部分と、サビのファルセットヴォイスの対比が気持ちよく、その世界に一度身をゆだねたら、起き上がるのが億劫に感じてしまう魔力ある曲です。
次のアーティストの紹介に移ろうとしたら、数名の参加者から、「もっと聴いていたい!」と言う声も上がりました。


続いて、Luca Carboni(44/Bologna出身)の新作「...Le Band Si Sciolgono」(2006)。
こちらも発売そうそう、チャートの2位に食い込むヒット作品。
通常版とDualDisc版が発売されたとのことで、DualDisc版をオーダーしておいたのですが、届いてみると、CDとDVDの2枚組み。ある意味、その方が好都合です。敬遠され易いDualDisc版と書くのは損なのにねぇ。
DVDには3曲のVideoClipが。3曲ともアニメーションで、明らかに主人公はLuca自身。

さっそくそのヴィデオクリップの中から、シングルカットされた"Malinconia"。
アニメ映像では、主人公のLucaが空を飛んだりと、ナカナカ幻想的です。
曲自体は、お得意の軽めのエレサウンドに乗せて淡々とLucaが歌い始めますが、背後に流れるさりげないストリング隊の音色が美しく、サビ部分の爽やかさが印象に残る曲です。

2曲目として紹介したのは、"Lampo di vita"。こちらもサビの切なそうな歌い上げ部分がヨイ。Simone(32/Como出身)っぽい感じでしょうか。
シンプルなサウンドのようで、バスドラムのビートが複雑なのが、この曲全体を不思議な感じに仕上げていると感じました。


AntonellaRuggiero_LatltitudineDellaLuce第1部の締めは、Antonella Ruggiero(54/Genova出身)の新作「L'abitudine della luce」(2006)。プレゼンターは、Pensiero!のもあさんが務めてくれました。

前作同様、豊かなストリングス隊を従えて、穏やかな空気をアルバム全体に漂わした、いわば名盤ですね。
Antonellaも得意のミラクルヴォイスを誇示するような歌い方ではなく、実にのびのびと落ち着いたヴォーカルを聞かせています。

このアルバムは、ヨーロッパ世界にモダン風景画が誕生した18世紀末から20世紀初頭をテーマにした大きな展覧会のために企画されたアルバムとのことで、アルバムジャケットには、イギリスのモダン派の巨匠John Constableの"雲のスケッチ"(1882)が使われています。

1曲目は"Un lungo tratto di strada" う〜ん、美しい。オルゴールの響きのような鉄琴の響き。
穏やかな豊かに響くストリングスのアレンジ。その上に、実に穏やかなAntonellaのヴォーカル。

2曲目の"Strada nel bianco"は、いくぶんリズミカルな感じ。でも、実に落ち着いた雰囲気。ところどころ、Antonellaのヴォーカルにストリングスが乗っかってきて、気持ちよい。

JuliaAkishino_YourBird2曲続けて聴くと、もうリスナーを晩秋〜初冬に連れて行ってくれます。

最近、FESTAのリピータとなってくださったプロシンガーのJulia Akishinoさんの近作「Your Bird」(2005)のジャケットが、奇しくもこのAntonellaの新作のジャケットと酷似していて、発売年度が1年遅いAntonellaの方が真似したのではないか、という話になりましたw



第2部

 

米ビルボード誌初登場3位を記録し全米で大ヒット。
その功績によりイタリアで受勲することとなったAndrea Bocelli(48/Pisa近郊出身)の「Amore」(2006)

アメリカやイタリアに遅れること7ヶ月。ようやくその日本盤「貴方に贈る愛の歌」が発売になりました。

(左:日本盤スリーブ、右:オリジナルジャケット/日本盤スリーブ内はオリジナル同様のジャケット)

しかし待った甲斐があって、日本盤には日本だけのスペシャルトラックが挿入されました。オリジナル盤ではCristina Aguilera(26/アメリカ・ニューヨーク生まれ)とデュエットしているた"ソモス・ノビオス〜愛の夢 Somos novios (it’s impossible)"を、夏川りみ(33/沖縄県・石垣島出身)とデュエットしたバージョンが収録されているのです。

そもそもこの企画、「日本盤を出すのなら、日本の女性歌手とデュエットを収録したい」と、Bocelli側が提案してきたとの事。
数々の日本の女性歌手のアルバムを聞き比べた結果、BocelliとプロデューサーのDavid Fosterが白羽の矢を立てたのが夏川りみさんだったというわけですね。彼女と同じ琉球の血が流れている自分としても、とても誇らしく思います。夏川さんは、おそらく初めてのスペイン語の詩にも関わらず、とても素直に歌っていて、ラテン人歌手のように聴こえます。

イタポのFESTAなので、スペイン語のこの曲ではなくて、イタリア語の曲を紹介する事にし、Gianni Morandi(62/Bologna出身)の代表曲のカヴァー"調子はずれの歌Canzoni stonate"を1曲目に。これは世界のスーパースターStevie Wonder(56/アメリカ・ミシガン州出身)とのデュエット。いわば、イタリアとアメリカの盲目のスーパースター同士の競演、と言う試み。Bocelliは変に声を作らず、地声で素直に歌っているので心地良く聴いていると、Stevieの不可思議なイタリア語のスキャットが入ってきて、ちょっと会場に失笑が沸き起こってしまいました。


FaustoLeali_FlashbackCollection続いてはFlashback Collectionシリーズで3枚組が発売されたFausto Leali(62/Brescia近郊出身)。
前出のBocelliのアルバムでもLealiの"ミ・マンキ Mi manchi"がカヴァーされているので、Bocelliのカヴァーを少し聞いてから、本家のFausto Lealiの"Mi manchi"(1988)をキチンと聴きました。
1960年代にデビュー曲がいきなり大ヒットしたFaustoですが、単なるカンツォーネ歌手やウルラトーレ(シャウト歌手)で終わらず、今でもバリバリの第一線で活躍し続けているのは、こういうヒット曲があるからに他なりません。

そのデビュー曲であり、彼の一番の代表曲でもある"A chi"(1966)。
デビュー当時の映像があったので、それで紹介するつもりでしたが、FLVプレイヤーの調子が悪く断念。CDで紹介しました。


第2部の締めは、The Platinum Collectionシリーズの3枚組が再発売されたPino Daniele(51/Napoli出身)。

第二次世界大戦前、イタリアの大衆歌謡の中心地だったナポリとナポリ語の歌。
戦後のマスメディアの発達に伴って共通語の歌に取って代わり、1960年代になるとサンレモ音楽祭人気と伴って、世界的にも大成功を遂げます。

残念なことに、1970年代の前半のイタリア経済の破綻とともに急速に求心力を失ってしまいますが、そんな頃に、ナポリ出身のPino Danieleはナポリ語で歌うのにこだわり、ナポリの伝統を基盤にしながらも、Jazzやブルーズの感性を吹き込んだスタイルで、一躍スターダムにのし上がりました。
彼が居なかったら、今のナポリ出身の音楽家たちは育たなかったでしょうし、イタリアの大衆音楽自体も、陳腐化していたかもしれない、と言われる大御所です。

PinoDaniele_LiveRTSI_DVD過去のライヴ映像から、"Je so' pazzo" そして "Napule è" どちらもDVD「live@rtsi」(1983)より紹介。

当時28歳とは思えない貫禄のPino Danieleが白装束に身を包み、エレキギターを弾きながら歌っています。
バックミュージシャンがまた凄くて、Tony Esposito(perc)、Rino Zurzolo(bass)、Joe Amoruso(key)、Tullio De Piscopo(drs)、Gennaro Petrone(gtr/mandolin)。特にJoe Amorusoのプログレ出身者らしいキーボードワークは、ファンには垂涎モノでしょう。PinoDeGregoriMannoiaRon_InTour_DVD
それぞれのミュージシャンたちは、その後、それぞれの道でイタリアを代表する演奏家や音楽家になっている事から考えても、この組み合わせは見事。当時のPino Danieleが、いかにイタリアの音楽シーンの中で重要な存在であったかを伺わせるに充分でした。

そして最近のライヴ映像から、"Un cielo senza nuvole"(2002)。
Pinoが抱えるサイレントタイプのドイツ製ギターからは、地中海サウンド溢れるナチュラルなナイロン弦サウンドが紡ぎ出されます。相変わらずのハイトーンの美しい声。

Pinoファンの参加者Marilynさんからも絶賛のコメントを頂きました。

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