ローマ時代の遺跡Arena di Verona(アレーナ・ディ・ヴェローナ)で開催された『Arena SUZUKI '60 '70 '80(アレーナ・スズキ・セッサンタ・セッタンタ・オッタンタ)』。タイトル通り、60年代から80年代にヒットした楽曲をオリジナル歌手が登場して生でパフォーマンスするショウで、“SUZUKI”はスポンサーを務めているスズキ自動車イタリアのこと。2日に分けてTV放映されたうち、今回は第2回目の2021/10/3放映分のイタリア人アーティスト出演シーンを紹介。(同フェスティヴァルには国外アーテイストも出演)
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第1回はこちら

いきなり大物Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ/67歳)が登場し、「Fotoromanza(意:写真メインの小説)」 (1984)、「Bello e impossibile(意:美しくてあり得ない)」 (1986)、「America(アメリカ)」 (1979)のヒット曲3曲を連続で。2曲目はイラン・イラク戦争の最中だった当時に、中東人の黒い瞳の美しさをひたすら歌った歌。3曲目は大ヒット曲にして問題作。彼女が歌った“アメリカ”とはバイブレーターを意味しており、つまりこの曲は女性の自慰行為を歌った楽曲だ。

※当サイトでのGianna Nanniniの紹介記事
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80年代に世界的なヒット曲を飛ばしてシーンに登場したRaf(ラフ/62歳)が「Self control(セルフ・コントロール)」 (1984) https://youtu.be/XSO1vJyLxqQ、「Cosa restera` degli anni '80(意:80年代の何が残るのかな)」 (1989)、「Ti pretendo(意:君を強く求める) (1989)の3曲を。2曲目はまさに80年代を締めくくるのに相応しいタイトルで発表され、80年代を様々なキーワードを並べて表現しています。ダンスの時代、レーガンとゴルバチョフの時代などなど…

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1960年代から活動を続ける時代を超越したセックス・シンボルPatty Pravo(パッティ・プラヴォ/73歳)も登場し、「La bambola(意:お人形さん)」 (1968)、「Pazza idea(意:バカげた考え)」 (1973)を披露。
https://youtu.be/z0Hphd4C1GQ

※当サイトでのPatty Pravoの紹介記事
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80年代に花開いたイタリアのディスコ・ミュージックの波に乗って英語のヒット曲を連発したSabrina(サブリナ)ことSabrina Salerno(サブリナ・サレルノ/53歳)は、現在もなおダンスクイーンの容姿をキープして登場。「Boys」(1987)を披露。
https://youtu.be/227R3aX75j8

大御所Roberto Vecchioni(ロベルト・ヴェッキオーニ/78歳)は初期の作品の中で長く愛され続ける「Luci a San Siro(意:サン・シーロの明かり)」 (1971)、そして大ヒット曲「Samarcanda(意:サマルカンド) 」(1977)というベストな選曲で登場。彼は高校教師をしながらまずは作曲家として、後にカンタウトーレとして活躍するようになった異色の経歴の持ち主。その出自のため、愛称は“プロフェッソーレ”。ヴァイオリンをLucio Fabbri(ルーチョ・ファッブリ)が務めたことや、衣装がマッシモ・トロイージの顔を大きくプリントしたTシャツだったのも注目点。

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Rettore(レットーレ)ことDonatella Rettore(ドナテッラ・レットーレ/66歳)は「Splendido splendente(意:華麗に輝く)」 (1979)、「Kobra(コブラ)」(1980)を。
https://youtu.be/Z_uzi1UN9Gw

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Peppino Di Capri(ペッピーノ・ディ・カプリ/82歳)は今回の出演者の最年長にして、60年代頭から活動するレジェンド。最初期は当時の世界的なツィストブームにのってヒットした2曲「Let's twist again(レッツ・ツィスト・アゲイン)」 (1961)、「St.Tropez twist(サン・トロペ・ツィスト)(1962)、そしてカンタウトーレ・スタイルに移行してからの代表曲となった「Champagne(シャンパン)」 (1973)。
https://youtu.be/0HcDAX_pxM4

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Patty Pravoが再登場して「Pensiero stupendo(意:素敵な考え)」 (1978)、「Il paradiso(意:天国)」 (1969)という曰く付きの2曲を披露。

前者は後に巨匠音楽家となるIvano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ)が書いた楽曲で、レズビアンの歌詞だったことから、最初の歌い手候補だったLoredana Berte`(ロレダーナ・ベルテ)が歌うのを拒否。次に白羽の矢が当たったPatty Pravoは何の躊躇もせずに受け入れてレコーディングすると、ロングセラーとなる大ヒットとなった。

後者はLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)がイタリアの若い女性歌手のために書き下ろした楽曲だったものの売れずじまい。英語カヴァーが国外でスマッシュヒットしたのをヨーロッパ巡業中だったPatty Pravoが耳にし、(Battisti作品とは知らずに)イタリア語の詞を付けてカヴァーしたいと思い立ったというエピソードが残されている。結果、イタリア語曲のカヴァーとなったものの、Pattyがオリジナル歌手と思われるほどのヒットを記録するという皮肉な結果となった。

80年代に突然世界中で大ヒットしたのがGazebo(ガゼボ/61歳)「I like Chopin(アイ・ライク・ショパン)」(1983)だ。同時代を生きた日本人なら「雨音はショパンの調べ」というタイトルで 小林麻美がカヴァーして大ヒットしたので知らぬ人がいないはず。Gazeboはイタリア人ではあるものの、外交官の息子として国外生まれ育ちなので、英語の方が堪能なバイリンガル故、英語で歌うのが自然なのだ。
https://youtu.be/yRN1U7uZPqE

最大の見どころとなったのは60年代から活躍し続けるダンディなFausto Leali(ファウスト・レアーリ/77歳)がFranco Fasano(フランコ・ファザーノ)が書いた隠れた名曲「Mi manchi(意:君が恋しい)」 (1988)、「Io amo(意:僕は愛する)」 (1987)、そして英語曲カヴァーながらオリジナル曲を凌ぐほどヒットした「A chi [Hurt](意:誰に [痛い])」 (1967)の3曲を披露。
https://youtu.be/s9xrRfl5zXk

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Marcella Bella(マルチェッラ・ベッラ/69歳)がトリを務め80年代のヒット曲から「Nell'aria(意:空気の中で)」 (1983) 、そしてブレイクのきっかけとなった「Montagne verdi(意:緑の山々)」 (1972)で締める。
https://youtu.be/zFpl9pfIg9c

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第192回イタリアPOPSフェスタ(2021年11月)のPlayList(カヴァー曲はオリジナルヴァージョンも含む)


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2021年に達する年齢で表記。