第3部

Ivano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ/63歳/Genova出身)は、1970年にバンドDelirium(デリリウム)のヴォーカル兼キーボード&フルート奏者として、プログレッシヴ・ロック・スタイルのアルバムを制作し、POPS曲を掲げてサンレモ音楽祭にも出場した後、兵役のため音楽活動を休止。兵役から戻るとDeliriumに復帰せず、ソロ・カンタウトーレとなる。

1970年代後半からは、Mia Martini(ミア・マルティーニ)、Anna Oxa(アンナ・オクサ)、Mina(ミーナ)、Loredana Berte`(ロレダーナ・ベルテ)、Patty Pravo(パッティ・プラヴォ)、Ornella Vanoni(オルネッラ・ヴァノーニ)、Fiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア)らに楽曲を提供したり、プロデューサーを務めたりしている。

提供して貰った歌手たちにとっても、自身の代表曲となるようなビッグヒットとなった楽曲やアルバムを手掛けたのがFossatiであり、仕事面だけでなくプライヴェート面でもFossatiの影響を深く受けた女性歌手も多い。間違いなくイタリアの重要なカンタウトーレのひとり。

しかしFossatiは2011年にソロとしてのCD制作&ツアーからの引退を宣言した。他の歌手のソングライターとしては今後も活動はしていくとのことで、事実、何人かの歌手にその後も楽曲を提供している。

事実上ラストアルバムとなった『Decadancing』(2011)を掲げた最後のツアーの中で、まさにツアー最終日となった2012年3月19日のミラノ・ピッコロ劇場でのパフォーマンスを中心に2枚のDVDに収録しているのが、『Decadancing tour』(2013)だ。

Ivano Fossati - Decadancing tour

コンサートのオープニング曲は「Viaggiatori d'occidente(意:西洋の旅人)」

「Stella benigna(意:慈愛に満ちた星)」では、ピアノを弾きながら歌い、最後はDelirium時代を彷彿とさせるフルートを披露するFossati。ミュージシャンたちもマンドリンやチェロ、テルミン等でアヴァンギャルドな演奏を魅せるのも見どころ。

「Mio fratello che guardi il mondo(意:世界を見る僕の兄)」は反戦歌として知られるFossatiの代表曲のひとつ。

「I treni a vapore(意:蒸気機関車)」はFiorella Moannoiaに書いて、彼女の中期の代表曲のひとつとなった楽曲。この楽曲をトリに持ってきている事から、同曲がFossatiにとっても重要な曲であることが感じ取れる。

同時期のTV番組では、そのFiorella Moannoiaと共演している。DVD収録作品ではないが、参考までここに紹介しておく。

※当サイトでのFiorella Moannoiaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Fiorella_Moannoia

2枚目のDVDにはアンコールに応えて3曲を披露する映像が収められている。ここでは前出と同じ、同時期のTVライヴの映像で。

「Una notte in Italia(意:イタリアのある夜)」

「La costruzione di un amore(意:ある愛の構造)」

DVDに収録の映像は、文字通りラスト・コンサートであるため、観客全員のスタンディングオヴェーションとなり、Fossatiの最後のステージを惜しみつつ、これまでの偉大な活動にリスペクトを込め、長い間拍手は鳴り止まない。Fossatiにも観客の想いが伝わり、涙を浮かべてそれに応えているシーンが感無量だ。

ラストソングは湿っぽいので締めたくなかったようで、軽快な楽曲「Buontempo(意:よい天気)」を演奏し、大量の紙吹雪が舞う中でFossatiのステージ人生は幕を閉じる。代替えの映像もネット上には見当たらないので、ぜひDVDを入手して堪能して貰いたい。

※当サイトでのIvano Fossatiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Ivano_Fossati


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2014年に達する年齢で表記。

次回のイベントは、7月26日(土)に東京・青山の日伊協会に於いて『第2回「イタリアン・ポップス・セミナー 』として開催。詳細情報→http://piccola-radio-italia.com/archives/52139021.html

8月の月例FESTAは、8月9日(土)に開催予定。