第2部

イタリア映画祭2014

第1部に引き続き、イタリア映画祭2014で上映される作品の中で、イタリアPOPSが重要な取り扱いされている作品を。残り1作品は、『無用のエルネスト(L'ultima ruota del carro)』(2013/Giovanni Veronesi監督)。代表作に『恋愛マニュアル』シリーズを持つ人気監督の作品だけに期待が持てるハートウォーミングな喜劇で、どこにでもいそうな男の人生をたどりながら、1960年代以降の実際の出来事も盛り込んでイタリア社会を振り返った作品。ローマ国際映画祭特別招待作品。

無用のエルネスト(L'ultima ruota del carro)

同映画の音楽担当者としてクレジットされているのはElisa(エリーザ/37歳/Trieste生まれ)で、予告編の後半に流れる主題歌は「Ecco che(意:ほらこれが…)」で、Negramaro(ネグラマーロ)のGiuliano Sangiorgi(ジゥリアーノ・サンジョルジ)とElisaの共作。

Elisa - L'anima vola

同曲が収録されたElisaのアルバム『L'anima vola(意:魂は飛ぶ)』(2013)は、Elisa初の全曲イタリア語アルバム。Elisaは自国の誰もが理解できる母国語で自分の力を試してみたくなったと語っており、プロデュースとアレンジもエリーザ自身が務めている。当初2013年1月発売予定だったものの、第2子を妊娠したため発売延期となり、2013年10月15日発売となった。

アルバムタイトル曲「L'anima vola」は、先行シングルとしてリリースされ、Elisaの2人の子供の父親&エリーザのギタリスト、Andrea Rigonat(アンドレア・リゴナット)に捧げた楽曲。

第3弾シングルは「Un filo di seta negli abissi(深海の中の絹糸)」。

2000年代当初からサントラに楽曲が採用されることの多かったElisaだが、米映画『Django unchaind (ジャンゴ 繋がれざる者)』(2012/Quentin Tarantino監督)の主題歌「Ancora qui(意:再びここに)」も歌っており、本アルバムに収録されている。

マカロニ・ウエスタン通なら同映画の原題『Django unchaind』でピンとくる事だろう。『Django(邦題:続・荒野の用心棒)』(1966/Sergio Corbucci監督/Franco Nero主演)へのオマージュとして制作されており、イタリア系アメリカ人のタランティーノ監督らしい。原題の"unchaind(繋がれざる者)"とは、黒人奴隷の解放を意味している。タランティーノ監督は、米映画で正面から描かれることの無かった"アメリカの人種差別問題の歴史"に取り組みたかったとも語っている。

主題曲「Ancora qui」は、Ennio Morricone(エンニオ・モリコーネ)作曲&Elisa作詞で制作され、アルバム『L'anima vola』収録時には冒頭にベートーヴェンの「エリーゼのために」のピアノ演奏が収録されている。これはモリコーネからElisaへのプレゼント。なぜなら「エリーゼのために」のイタリア語題は「Per Elisa(エリーザのために)だから。」

「A modo tuo(意:あなたのやり方で)」は、Ligabue(リガブエ)の書き下ろし。ライヴ映像で。

※当サイトでのElisaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Elisa


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2014年に達する年齢で表記。

Continua alla prossima puntata.(続く)