その1はコチラ


第2部は、2009年上半期にリリースされた新作を中心に紹介しました。

始めは3人組POPグループのLiberpool(リベルポール/リバプール)から。

Liberpool名義では無名のグループですが、1999年にデビューアルバムをリリース後、数年間もTOPクラスの人気を集めて、一世風靡したLùnapop(ルナポップ)の元メンバーにより結成されたグループです。(Lùnapopについては、2007年2月FESTAレポートを参照ください)

6人組だったLùnapopから、ヴォーカルでリーダーだったCesare Cremonini(チェーザレ・クレモニーニ)が、BassのBallo(バッロ)を率いて2002年にソロ活動を始め、成功していきますが、残された4名のうち3名が今回Liberpool名義でシーンに戻ってきたということになります。

Andrea Capoti(アンドレア・カポティ/ドラム)※ Lùnapop時代はパーカッション担当
Gabriele Galassi(ガブリエレ・ガラッスィ/ギター)
Alessandro De Simone(アレッサンドロ・デ・スィモーネ/ベース)※ Lùnapop時代はドラム担当

Liberpool/LPリリースされたアルバムのタイトルは「LP」(2009)。昨今、CDと同時に『vinile(ヴィニール)』という名称でアナログ盤でも新作がリリースされる事が多いので(DJ市場やコレクターに需要がある)、LPレコードと勘違いしてしまいますが、実はCDでリリースされています。

しかしCDの盤面は明らかにLPレコードを模したデザインになっており、そのサウンドはLùnapop時代からの流れを組んだ、若いグループながら、どこか懐かしいサウンドを残した彼らのスタイルを象徴しているようです。

またこの『LP』とは、もちろん『LiberPool』の略称でもありますし、同時に『LùnaPop』の略称にもなっているところがミソでしょうか。

Liberpoolというバンド名は、もちろんイギリスのリバプールサウンドに影響を受けている彼らのスタイルを表していますが、イギリスのリバプールは、Liverpoolと綴りますので、彼らが掲げたLiberpoolはスペリングが異なる造語です。きっとイタリア語の『libero(自由)』の意味を込めているのだと思います。

5月FESTAでは、まず"Sotto i portici(アーケードの下で)"を紹介しました。彼らの出身地であるBolognaでシューティングされた映像と、昔のテレビのよう四隅を丸くした映像処理が、彼らの持つ60年代〜70年代の雰囲気のサウンドにマッチしています。


Liberpoolの2曲目は"Onde radio(ラジオ波)"。これまた70年代の青春ドラマのような映像を重ねられたレトロな雰囲気満載の楽曲です。


第2部2人目は5月FESTAで紹介する唯一の女性歌手となるGianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ/53歳/Siena出身) 。(バイオグラフィは2007年10月FESTAを参照)

Gianna Nannini/Giannadream前作の「Pia - come la canto io(ピア 私が彼女を歌うように)」(2007)から2年ぶりの新作アルバム
「Giannadream-Solo I sogni sono veri(ジァンナ夢 - 夢だけが真実)」(2009)から紹介いたしました。
(前作「Pia」については2007年6月FESTAを参照)

前作がDanteの神曲という壮大なテーマをモチーフにしながらも、彼女のロックスピリットがほど良く効いたアルバムだったのと同様、今作も『Sogno(夢)』をテーマにしつつも、ロックスピリッツと穏やかさがmixされ、彼女の魅力が充分に発揮された心地よい作品集に仕上がっています。

アルバムでは、ギターにDavide Tagliapietra(ダヴィデ・タリァピエトラ)がクレジットされているのも興味深いところ。Le Orme(レ・オルメ)の哀愁深いヴォーカリストとして有名なAldo Tagliapietra(アルド・タリァピエトラ)の息子ですね。

5月FESTAでは、まずはシングル化された楽曲"Attimo(瞬間)"から紹介しました。ハスキーな声のハザマに女性らしさが感じられるGiannaのヴォーカルの魅力が凝縮された作品で、間奏の部分に挿入されるセリフは、女優のValeria Solarino(ヴァレリア・ソラリーノ/30歳/Venezuela生まれ)を起用し、この曲のPVにも出演して話題を集めています。

2曲目は、"Bambolina (可愛い人形)"。一転してアップテンポのポップロック調楽曲ですが、ストリングス隊がメロディに絡みついてくる絶妙のアレンジが施され、Giannaが水を得た魚のように生き生きとしたヴォーカルを聞かせてくれます。タイトル通りお人形さんの声にエフェクト処理されたヴォーカルが一部に挿入されるのが面白いところ。

Gianna Nannini最期の曲は、アルバムのテーマとなる『Sogno(夢)』の根幹となる楽曲"Sogno per vivere(生きるための夢)"。アルバムにはアレンジと歌詞を変えた別テイクもアルバムのエンディングに収録されています。

前者はミドルテンポのバラード仕立てで、エンディングは少しロックテイストを加えたアレンジになっています。冒頭から次第に盛り上がっていき、サビで情熱が弾けるGianna Nannini節が効いた作品。