2012年4月29日（日）に、Peppe Servillo（ペッペ・セルヴィッロ/52歳/Piemonte州Alessandria近郊生まれCampania州Caserta育ち）が、イタリア映画祭2012のゲストとして来日し、舞台挨拶を行いました。
サンレモ音楽祭での優勝経験も持つベテラングループAvion Travel（アヴィォン・トラヴェル）のヴォーカリスト＆コンポーザーとして非常に有名なPeppe Servilloですが、今回は俳優としての来日。音楽活動は1980年から30余年。俳優としてはここ10年強ほどの来歴を持っています。なお実兄は、イタリア映画祭でもすっかりお馴染みの怪優Toni Servillo（トニ・セルヴィッロ/53歳）。
Peppeの来日は、同イタリア映画祭A枠で上映された『Into paradiso（楽園の中へ）』（2010年作品）出演俳優としてのもので、同映画の監督Paola Randi（パオラ・ランディ/Milano生まれ/42歳）と揃っての舞台あいさつとなりました。（Peppeは翌日の座談会には出席せずの帰国となり、残念でした）
なお、同映画の音楽担当はAvion Travelのギタリスト＆メインコンポーザーを務めるFausto Mesolella（ファウスト・メゾレッラ/59歳）が努めています。
当方、Peppeを歓迎するメッセージカードを掲げて客席に座っていたら、Paola監督もPeppeもそれを目にして、にこやかに笑って喜んでくれました。
質問コーナーでは、当方からPeppeに質問し『歌手の面と俳優の面で、共通点は？』といった質問をしたところ、『歌も俳優も[演ずる]という点が共通していて、歌うように演じたり、演じるように歌っているんだ』と答えてくれました。
また他の方から、『劇中、ほとんど縛られていたけれど、演ずる苦労がありましたか？』との質問に際し、PeppeはPaola監督を指し示して、『彼女のせいさ』ってお茶目な振る舞いも見せてくれました。
同映画の日本語字幕では、ほぼ全編に渡りタメグチっぽい訳になっていましたが、主人公の元科学者Alfonsoとスリランカ人Gayanの2人の実際の会話が、ずっとgentileモード（敬語）だったのも印象的でした。
たまたま厄介事に巻き込まれたものの、民族も宗教も異なる2人は基本的に他人同士であり、友達なんかじゃない、って意思の表れがこの丁寧語に込められていたと感じました。
お互いの心の奥底で芽生え始めていた信頼感や愛着感を、理性で打ち消そうとしている意思が、この口から出る丁寧語に現れていたのではないでしょうか。
なお、イタリア映画祭2009で上映された『Lascia perdere, Johnny!（よせよせ、ジョニー）』（2007年作品）では、Peppeは兄Toniと共演しており、同映画はAvion Travelの盟友Fausto Mesolellaの自伝を基にした作品であり、音楽もFaustoが担当していました。Peppe同様、歌手としても女優としても活躍するLina Sastri（リナ・サストリ/59歳/Napoli出身）も出演していました。
次回は音楽家としてのPeppe ServilloやAvion Travelとしての来日公演を期待したいものです。
このPeppe Servilloの来日については、POP!ITALIANOのkazuma氏も記事にしておりますので、併せてご参照ください。
https://itreni.net/wp/?p=1210
※当サイトでのAvion Travelの紹介記事はコチラ
https://piccola-radio-italia.com/tag/Avion_Travel
※当サイトでのイタリア映画祭2012の紹介記事はコチラ
https://piccola-radio-italia.com/archives/52008283.html
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