在日イタリア商工会議所が招聘し、2011年12月5日〜7日に東京で3か所の日本公演を敢行したAmalia Gre(アマリア・グレ/47歳/Lecce近郊出身)へインタビューをして参りました。

2011-12-05

※Amalia Gre来日情報はこちら
https://piccola-radio-italia.com/archives/51976479.html
https://piccola-radio-italia.com/archives/51979784.html


筆者(以下、筆):(イタリア語で)あなたはJAZZを学び、New Yorkで長年歌っていたと聞きましたが。

Amalia Gre(以下、A):イタリア語で答えればいいかしら?
(訳注:Amaliaは伊語・英語のバイリンガル)

筆:ええ、もちろんイタリア語でお願いします(笑)!

A:そう、私はNew Yorkで8年勉強したのよ。そこに住んで、Betty Carter(ベティ・カーター/1929-1998)の手ほどきを受けたの。彼女は有名なJazz歌手で、私に渡米することと、そこで働き始めるために英語を覚えることを勧めてくれたわ。コンサート活動やアメリカ社会や文化に馴染むためにね。素敵な経験になったわ。

こうして長年New Yorkで歌い、英語を覚えて、Blue Noteにも出演できるようになったわ。私が憧れていたマエストロたち - Bobby McFerrin(ボビー・マクファーリン)やMark Murphy(マーク・マーフィ) - に学ぶことも出来たわ。これが私のNew Yorkで得た貴重な体験よ。

筆:そしてあなたはイタリアに帰り、2001年にFestival di Recanati(レカナーティ・フェスティヴァル)に出演してイタリアデビューを果たのですよね。

A:そう、Festival di Recanatiはソングライターのための国際的なコンクールなんだけど、私はファイナリストに選ばれたの!とても心地良い歌で、アーティストの生き様を歌っている"Io cammino di notte da sola(私は夜をひとりで歩く)"でね。

イタリアで爆発的なヒットになって、たくさんのラジオ局がかけてくれたわ。この曲がイタリア大衆への私の伝達手段になってくれたわ。

筆:それから、2人の日本人ミュージシャンがあなたとコラボしていることに気が付きました。丹羽剛(Tsuyoshi Niwa):Soprano Saxと三浦良樹(Yoshiki Miura):Guitarですよね。

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A:そうそう。New Yorkに居た時にね、私たちバンドを組んだのよ。ヴォーカルはイタリア人の私、ベーシストもイタリア人、Saxは日本人の丹羽剛、ギターは日本人の三浦良樹で、ドラムはアメリカ人New Yorkerだったわ。ものすごい混成バンドだったけど、とってもフィットしていたのよ。文化の違いがとても面白かったの!

筆:まさに国際的なバンドだったんですね、すごいなぁ!

A:そう国際的でとても品のあるバンドだったわ。このバンドで2枚のCD制作とツアーを共にしたわ。

筆:CDといえば、あなたはアルバムジャケットのデザインも手掛けていますね!

Amalia Gre

A:そう、私はデザインをしたり、地面に絵を描いたり、絵画をしたりもするのよ。私は芸術が大好きなの!

筆:あなたの中で、音楽と美術は影響し合っているのですか?

A:そうねぇ、それぞれ別個に外部から私の中に入って来るものなのだけれど、私の人生の中でお互いに編み込まれるような感じかしらねぇ。どちらかが他方より重要とか、より優れているなんてことはないわねぇ。私は絵を描くのも好きで、歌うのも好き。家の中はいつも絵がたくさん飾ってあって、カラフルなの。

参考:2008年にNHKTVイタリア語講座で、Amalia Greへの取材を行っており、自宅写真などが掲載されてます。
https://gogakuru.com/it/genba/2008/12/post.php

筆:セカンドアルバムには、アルバムタイトル名を多言語で挿入していましたけど、何故ですか?

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A:何故って・・・そうねぇ、あらゆる言語でどういう風に書かれるのか知りたかったからかしら(笑)

筆:今夜は東京での第3ステージ、3夜目のコンサートですが、演奏曲のセットリストは同じですか?異なりますか?

A:多分、今夜が一番長いコンサートになるわ。長過ぎるほどではないけれど、他の2ステージよりは長くなるから、前の2ステージで演奏しなかった曲も演る予定にしているわ。

筆:うわーっ!それは楽しみだなー!

A:ありがとう。ご期待に添いたいわ!

2011-12-07

筆:あなたはどのように曲を書くのですか?何か楽器を使うの?

A:ピアノを弾きながら書くのよ。和音を試しながらね。私の師匠はピアニストのRiccardo Biseo(リッカルド・ビゼオ)なの!
(訳注:Riccardo Biseoは今回の来日ステージに出演)

筆:そのRiccardo Biseoも、ベーシストのMarco De Filippis(マルコ・デ・フィリッピス/同じく来日ステージに出演)もあなたのファーストアルバムから参加していますよね!

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筆:ところで、歌作りの際、最初に詞からですか、メロディーからですか?

A:場合によるわねぇ。曲が最初に来る時もあるし、言葉が先に浮かぶ場合もあるし。

筆:では、あなたはどんな音楽を聴いて育ったんですか?

A:私はGeorge Benson(ジョージ・ベンソン)やEarth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)、Al Jarreau(アル・ジャロウ)、イタリアPOPSではMina(ミーナ)を聴いて育ったわ。彼らの音楽は私にものすごい影響を与えたわ。

もう少し大きくなって大学生になると、Accademia di Belle Arti di Perugia(ペルージャ美術アカデミー)に通っていたこともあって、劇場音楽に影響されるようになり、JAZZにすごく夢中になっていったの。だからJAZZの勉強を始め、スタンダードナンバーなどを学び、この道に進むこととにしたの。

でも私はスタンダードのみにFixするのではなく、Mixがいいわ。いろんな文化や音楽をMixするスタイルね。できればそのうちにJAZZに戻れればと・・・(笑)もっと成長したらね・・・(笑)今はまだいろんな経験を積み重ねておきたいの。

筆:ところで、日本は初めてですか?

A:ええ、初めてよ!

筆:どんな印象を持ちました?

A:私はとっても東京が好きだわ!New Yorkを思い出すの。西洋化した大都会で、躍動感があるから。
でもあなたたち独自の文化が入り混じっている巨大で国際的な街なので、New Yorkとは異なる面白味があるわ、
私は(東京に)優美さや折り目正しさ、敬意を感じるわ。New Yorkだともっと優しさが少ないと思うわ。これが私の東京感かしら。

筆:あなたの持ち歌"Io cammino di notte da sola"のように、東京で "夜のひとり歩き" をしましたか(笑)?

A:いえ、してません。(私の歌のように)東京の夜は辛い場所じゃありませんから(笑)
(訳注:彼女の"Io cammino di notte da sola"は、孤高なアーティストの生き様を歌っている)

筆:明日はどうです?

A:いいえ。明日は古い街々の寺社を廻る予定ですから。

筆:?東京の?

A:いえ、東京郊外の他の街を一日で廻るの。(訳注:鎌倉などらしい)

筆:良い旅路を!

A:ありがとう(笑)

筆:では、あなたのこれからの音楽活動の予定を教えてください。

A:今、私たちは新曲の録音をしています。2012発売予定のNewアルバムのためよ。

筆:わぁ、楽しみ!

A:ありがとう(笑)!

筆:では最後に日本のファンのためにビデオメッセージをいただけますか?

あなた方にとても大きな抱擁を贈るわ
魅惑的な街だと感じさせてくれてくれてありがとう
私はまさに東京に恋してしまったようだわ
雰囲気がとっても素敵だわ
それはクリスマスだからだけではないわ
あなた方にメリークリスマスを
チャ〜オ!


[筆者あとがき]

来日公演3公演の初日にAmaliaとごく短い顔合わせができた筆者ですが、インタビュー当日も目が合っただけですぐに当方を認識してくれて、自ら声をかけてくれたAmalia。

ステージではほとんど笑みを見せずに歌う反面、バックステージでは好感度なお人柄を垣間見せてくれました。

来日公演が連続3夜となっただけでなく、それぞれが異なる規模の会場で、異なるイベント内でのステージの位置付けだったこともあり、緊張感が続く中、本番前の貴重な時間を快くインタビューに割いて応じてくれました。

次回はぜひ、彼女のコンサートがメインとなるイベントで充分に楽しめる機会があればと切に願います。

インタビューの機会を下さった在日イタリア商工会議所に感謝の意を捧げます。