第2部
第1部がカンタウトーレ(男性シンガーソングライター)特集だったので、第2部は旬のカンタウトリーチェ(女性シンガーソングライター)を2人紹介しました。
Federica Camba(フェデリカ・カンバ/36歳/Roma生まれSardegna州Cagliari育ち)は、本名のFederica Fratoni(フェデリカ・フラトーニ)名義で2000年頃からLaura Pausini(ラウラ・パウズィーニ)に曲を書き始めます。
2002年には大御所Umberto Tozzi(ウンベルト・トッツィ)にも1曲だけ提供するなど、2000年代はこれら大物歌手や人気歌手をあくまでもサブ的に支えるソングライティングが活動の主体だったようです。
2009年になると、人気のオーディション番組Amici di Maria De Filippi(アミーチ・ディ・マリア・デ・フィリッピ)に出場していたAlessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ)の活動を支援し、デビューアルバム「Stupida(バカな女)」(2009)のほぼ全曲を書き下ろす事になります。
そしてこのアルバムが大ヒットし、Alessandra Amorosoがあっという間にスターダムに伸し上がったことで、Federica Fratoniというソングライターとして急速に脚光を浴びるようになりました。
デビュー45周年事業『Grazie a tutti』を敢行中だった国民的大物歌手Gianni Morandi(ジァンニ・モランディ)に、まさに看板曲と言える"Grazie a tutti"を書き下ろすともう、『ソングライターFederica Fratoniって誰?』というイタリア大衆の関心が急速に集まるようになります。
その後は、Amici(アミーチ)に出場する優勝クラスの出場者たちにドンドン曲を書き下ろしていきます。
Marco Carta(マルコ・カルタ)、Valerio Scanu(ヴァレリオ・スカーヌ)といった、サンレモでも優勝を勝ち取ることになる2人を始め、Luca Napolitano(ルカ・ナポリターノ)、Loredana Errore(ロレダーナ・エッローレ)、Emma(エンマ)など、セールス的にも成功する新進歌手たちに、これまたアルバムのほとんどの楽曲を書き下ろすという偉業に取り組みます。
2010年になると、母親の旧姓を使ったFederica Camba(フェデリカ・カンバ)と名乗るようになり、大きな期待を一身に背負ってデビューアルバム「Magari oppure no(できれば・それとも・ノー)」(2010)をリリースします。36歳という女性歌手としては異例の遅咲きのデビューです。

そしてソングライターとして良質な楽曲を多作するこのカンタウトリーチェが自ら歌った時、そのあまりにもハスキーな独特な声に誰もがビックリしてしまう事になります。
しかしながらアルバムはセールス的にも大成功を収め、業界的には一応『新人』扱いとなるので、日本の『レコード大賞』に当たる機関から新人賞を獲得することになります。
Festaでは、その賞の受賞シーンが収められているWind Music Awardのステージ映像で、アルバムタイトル曲"Magari oppure no"をご覧いただきました。
別のTV番組では
Tiziano Ferro in gonnella(女性版ティツィアーノ・フェッロ)
なんて異名まで付けられて紹介されていました。
なるほど。Tiziano Ferroは自らがソロのカンタウトーレでありながら、同時にソングライターとして多くのアーティストに楽曲を書いては、それをヒット曲にしてしまうという、良質のメロディーメーカーという点が一致しているのでしょう。
受賞の時、Federicaは興奮しながらも
『これは私のBuona stellaだわ』
とコメントしています。
Buona stella(ラッキースター)は、彼女のお気に入りの言葉のようで、シングル曲第2弾となった"uno piu uno fa mille(1+1=1,000)"ではこのBuona stellaという言葉が歌詞に頻繁に登場します。
Arriva la buona stella(ラッキースターがやって来るわ)
La buona stella sei tu(そのラッキースターとは あなたのこと)
2人目のカンタウトリーチェは、Carmen Serra(カルメン・セッラ/Siracusa近郊出身)。
デビューアルバムとなる「NoSelfControl」(2010)は、豪華なブックレットが付いたデジブック仕様で、13曲入りながらもPVが5曲も作られるという、売り出しに大変なコストをかけてもらえている貴重な存在。

確かに若くて美人で、歌がうまくて、曲も書けるとなると、売り出し側にとっては貴重な金脈となるかもしれませんからね。
1曲目は"Fiaba(寓話)"。Carmen Serraの爽やかな魅力を充分に引き出している良質な楽曲と言えるでしょう。この楽曲ではCarmenは作詞を担当しています。
2曲目は"Aspettiamo Qualcuno(私たちは誰かを待っている)"。ややスペイン音楽っぽいアレンジの楽曲ですが、サビはイタリア的。Carmenの歯切れのよい発声がコギミ良いですね。この楽曲ではCarmenは作詞&作曲を担当(作曲は他者と共作)
3曲目は"Da Oggi in Poi(本日以降)"。これはGigi D'Alessio(ジジ・ダレッスィオ)風の楽曲。なのでAnna Tatangelo(アンナ・タタンジェロ)が歌っても似合いそうですね。この楽曲ではCarmenは作詞を担当。
4曲目は"Africa(アフリカ)"。南アフリカで開催されたワールドカップを意識して作られた楽曲のようです。少々気だるさを引きずる雰囲気ながらもサビの伸びやかさが美しいですね。この楽曲ではCarmenは作詞を他者と共作しています。
注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。


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