その2はコチラ


malikaayane01第2部後半


FESTA第2部の後半は、いよいよサンレモ音楽祭2010の本選のファイナリストのコーナー。


優勝の最有力候補のひとりと噂されていたMalika Ayane(マリカ・アヤーヌ/マリカ・アヤネ/26歳/Milano出身のモロッコ系イタリア人)が歌った"Ricomincio da qui(ここから再開する)"は、3人のファイナリストには残らなかった代わりに、Mia Martini(ミア・マルティーニ)賞こと、批評家賞を受賞しました。

カンタウトーレのPacifico(パチフィコ)らとMalika Ayane自身が共作した落ち着いた曲調ながらも、さりげなく美しい盛り上がりを魅せる佳作だと思います。


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そしてサンレモ音楽祭5日目の最終日の後半に発表された3人のファイナリストに残り、総合3位を獲得したのは、Marco Mengoni(マルコ・メンゴーニ/22歳/Lazio州Viterbo近郊出身)が歌った"Credimi ancora(もう一度僕を信じてくれ)"


人気TVオーディション番組X Factorの第3シーズン(2009)で総合優勝に輝いた実績を持つMarco Mengoniは、ヘビメタ系ヴォーカリスト的な歌い方が特徴的なカンタウトーレで、サンレモ出場曲は、元Bottega dell'Arte(ボッテガ・デッラルテ)のCarabrese(カラブレーゼ)兄弟らとの共作です。

サンレモ第4夜には、イタリアPOPSシーンでも引っ張りだこの弦楽四重奏団Solis String Quartet(ソリス・ストリング・クァルテット)を招き、原曲のロックアレンジから、バロック調のアレンジに変えたバージョンを楽しませてくれました。


そして今回のサンレモ音楽祭2010の1位と2位に輝いたのは、どちらも本選の初日・2日目に落選した楽曲が、敗者復活戦で勝ち残った末に、最終的に勝ち残り組を抑えて優勝と準優勝に輝くという、意外な展開。
(・・・というか、これでは勝ち残り方式を採用する意味がどこにあるというのでしょうか・・・・???)

どうやらこの番狂わせの展開をもたらしたのは、TV視聴者による電話投票が大きく順位を動かすことになった模様です。

昨2009年よりオーケストラのメンバーも投票権を持つシステムが採用されていたこともあって、ファイナリスト最有力候補のNoemi(ノエミ)やMalika Ayane(マリカ・アヤーヌ)らが落選した瞬間、オーケストラの面々が不満をあらわにし、楽譜を丸めて放り投げるという暴挙に出たり、観客のブーイングが止まなかったりと、大いに物議をかもしだす事態が発生しました。60回目の節目となるサンレモでの珍事として、イタリア歌謡史に刻まれていくであろう、歴史的な瞬間だったと思います。


pec01特に総合2位となったPupo, Emanuele Filiberto con il tenore Luca Canonici(プポ,エマヌエレ・フィリベルトとテノール歌手ルカ・カノニチ)というトリオは、サンレモ出場者に中でも大きな話題をさらったと同時に、大きな物議を醸し出し、批判の対象になったり、いろいろと揶揄されることとなりました。


Pupo
(プポ/55歳/Arezzo近郊出身)はヨーロッパ市場でのビッグヒットを持つベテラン・カンタウトーレですが、近年は司会業でも成功を収めたためか話題作りには貪欲で、今回はイタリアという国の発祥となった王国サヴォイア家の王子様であるEmanuele Filberto(エマヌエレ・フィリベルト/38歳)をサンレモのステージに担ぎ出したのです。


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Fiorello(フィオレッロ)のような歌える司会者を目指しているとは言うものの、芸事は素人同然の王子様をフォローするためなのか、べテランのテノール歌手 Luca Canonici(ルカ・カノニチ)もラインナップしたところまでは良いのですが、そのテノール歌手Lucaが歌うパートは、Judy Garland(ジュディ・ガーランド)のミュージカル『オズの魔法使』で有名な"Over the Rainbow(邦題:虹の彼方に)"にそっくりという始末。



正式な準優勝曲であるはずのこの"Italia amore mio(イタリア 私の愛)"は、既にパロディの格好のターゲットになってしまっていて、インターネット上ではオリジナル映像を探すほうが困難な始末です。

こちらは1996年サンレモ準優勝経験もあるElio e le Storie Tese(エリオ・エ・レ・ストリエ・テーゼ)によるパロディ版カバー。


さて、波乱の決勝戦となった第60回サンレモ音楽祭を制したのは、Valerio Scanu(ヴァレリオ・スカーヌ/20歳/Sardegna州La Maddalena出身)が歌った"Per tutte le volte che...(〜する度に)"。

valerioscanu

この楽曲は会期第2夜に落選したものの、第3夜の敗者復活戦で復活させることに成功し、優勝までこぎつけることに大きな貢献を果たしたのは、Valerioがデュエット相手に招いたAlessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ/24歳/Puglia州Galatina出身)であると言われています。

元々は、Alessandraにサンレモ出演が依頼されていたそうですが、Alessandraは自身のコンサートとかぶっているため辞退したそうです。サンレモ出演となると最低1週間は拘束されますからね。

ところが同じAmiciのステージで競い合った同僚であり良きライバルでもあるValerioの敗者復活がかかっているとならば、自身のコンサートを一部キャンセルしてまで、サンレモの第3夜と第4夜の2日間の応援出演を果たしてくれたという訳です。

何はともあれ、2年連続で民放他局の看板番組Amici出身の歌手で、奇しくもサルデーニャ出身者が優勝の栄冠に輝いただけでなく、Valerio Scanuはイタリアで最も歴史のある音楽祭において、19歳10ヵ月の若さでのグランプリ優勝者となりました。

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)