その3はコチラ


 

第4部

1月FESTAのフィナーレは、世界で最も売れているイタリア女性歌手のLaura Pausini(ラウラ・パウズィーニ/36歳/Faenza出身)。18歳でデビューしたLauraですが、2010年には36歳になり、獲得した世界的な名声を加味すると、もはや充分にプリマドンナの域に達していると言えるでしょう。

※当サイトでのLaura Pausiniの紹介記事はコチラ
https://piccola-radio-italia.com/tag/Laura_Pausini

Primavera in Anticipo2008年11月14日に発売したオリジナルアルバム「Primavera in anticipo(早春)」は、空前の大ヒットを記録しました。

イタリア本国では、ダイアモンドディスクを2回
スイス、マルタ、ベルギー、ヨーロッパチャート、ワールドアルバムチャートではプラチナディスク
スペイン、オーストリア、クロアチア、フィンランド、スウェーデン、アメリカ、メキシコ、コロンビア、エクアドル、ヴェネズエラではゴールドディスク
フランスではシルバーディスク

そのアルバムをひっさげて2009年ワールドツアーを行ったときのライヴ映像を丁寧にまとめあげたライヴCD+DVD「Laura live world tour 09」を2009年11月27日に発売しました。曲毎に各国の町でのライブ映像に切り替えるという手法でライブ映像をまとめた内容ですので、公演があった国のファンには嬉しいところ。

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イタリアでは既にダブルプラチナディスクを獲得し、2009年の締めまでわずか1ヶ月強しかなかったとういうのに、年間アルバムチャートの8位にランク入りしました。

字幕もイタリア語、英語、スペイン語を選べる仕様になっていますので、イタリア語が判らない方は英語に切り替えて意味を追うとか、イタリア語のヒアリングの練習には、イタリア語字幕でヒアリング内容を確かめる、といった教材的な使い方もできます。活字の教材には出てこないようなイカシタ表現も覚えることができると思います。

当フェスタでは、Laura Pausiniの作品はリリースされる度に必ず紹介して来たので、ライブDVDにはお馴染みの曲がいっぱい。でも今回は今までFESTAで紹介したことのない曲を中心に選曲してみました。

1曲目は"La geografia del mio cammino(私の歩みの地理)"。2009年4月6日にイタリア中部地震の被災の中心地となったAbruzzo州Teramoでのライヴ映像で、Lauraは曲の紹介のところでこんなことを述べています。

私は長年世界を旅して来た
その旅を通じて多くの人々に出会って
私自身のことも判るようになってきたわ

人ってお互いに手を差し伸べあって生きていて、
その信頼が私たちを結びつけているのだと
私は信じているの

そうした友情というものは
今の世界と私たちの心の中では
絶対的に価値があるものだと思うの

次の曲を勇気ある人々に捧げます


真っ直ぐに前を見つめて、秋の落ち葉の中を歩くLauraの映像がステージの背後に流れるのが、とても素敵なステージ。


2曲目は"Sorella terra(姉なる大地)"。地球環境問題を歌ったメッセージソングで、エンディングのLauraの朗読と衝撃的な映像のコラージュのスケール感が圧巻。Torinoでのライヴ映像。

我々の大地は危機的状態にある
原因は我々

我々は大気を汚し
地球をゴミで覆い尽くし
我々の自動車は毒ガスを放つ

重要なことは何?

氷は溶け
街は水浸しになる

気候が変わろうとしている

我々にはたったひとつの惑星しかない
それを救うのは我々次第


3曲目はアルバムに3つ収めれらたメドレーから、"Medley soft"と名付けられたパートを。

【メドレー内容】
"Il tuo nome in maiuscolo(大文字で書いたあなたの名前)"
"Nel mondo più sincero che c'è?(誠実な世界では何がある?)"
"Surrender(降伏)"
"Due innamorati come noi(私たちの様な2人の恋人たち)"
"Prima che esci(君が出て行く前に)"
"In assenza di te(あなたを待ちながら)"
"Incancellabile(拭い去ることのできない)"


雨が降りしきるBergamoでの野外ライヴの会場で、メドレーを始める前に、Lauraはこんな昔話を語ってくれました。

昔、父と野外のピアノバールで歌っていたころ
雨が降りだすと 皆 立ち去ってしまったのを覚えているわ

エミリア=ロマーニャ州の酒場で
父と一緒に歌っていたら
雨なんか全く怖れていなかったことを思い出すの


なんといっても前作「Primavera In Anticipo」(2008)でLauraに"Prima che esci(君が出て行く前に)"を書き下ろしたカンタウトーレGianluca Grignani(ジャンルカ・グリニャーニ/38歳/Milano出身)が突如登場するシーンが見もの!

さて、この「Laura live world tour 09」は、その名の通りライヴアルバムではありますが、スタジオ録音の新曲が3曲収められ、しかもそれぞれPV付きというファンには嬉しい仕様。

その新曲から2曲、FESTAでは紹介しました。

"Con la musica alla radio(ラジオで音楽と共に)"

PV映像は埋め込み禁止になっているのでYouTubeでご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=28a6VpB3u5k


"Non sono lei(私は彼女じゃない)" ここではTVライヴの映像を貼っておきます。

さらにこのライヴDVDには、『Laura's gift』と名付けられた特典映像&未発表テイクが。

Lauraとほぼ同時期のデビューで、Lauraと並び称されるイタリアを代表する歌姫として躍進を続けるGiorgia(ジォルジァ)。
そのGiorgiaのことを『Collega(同僚)』という親愛感を込めた言葉で説明しながら、Giorgiaの代表曲"E poi(そしてそれから)"のカバーを披露してくれるLaura。CDのトラックにも収めるという念の入れ方で、このあくまでも『おまけ』的な部分である『Laura's gift』の中で、特別な思い入れがあることがうかがい知ることができます。

1月FESTA最後の曲は、ライブ中に何回もLauraがエピソードを話す父親Fabrizio Pausini(ファブリツィオ・パウズィーニ)との親子デュエット。

地元のPianobarに常連出演する音楽家だったFabrizio Pausiniは、やがて愛娘Lauraを一緒にステージに立たせるようになり、Lauraは次第に歌に目覚め、その類まれなる才能を磨いていくことになったという有名なエピソード通り、父親とのステージはLauraの原体験とも言える特別なもの。それを再現して見せてくれるとても心温まる映像です。


Charles Aznavour(シャルル・アズナヴール) の名曲のひとつ"Paris Au Mois D'août(8月のパリ)"




(追記)
Lauraは2009年暮れに『2010年1月より2年の休業宣言』を行いました。公式とも非公式とも解釈できるシチュエーションなので、実際のところは解りませんが、さすがに疲れを感じてしまっているのことと、ひとりの女性として、人生を考えているようです。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。

次回1月FESTAは、2月27日(土)の開催予定です。