第54回Festaは、9名の参加者が集まり、東京・水道橋のYou Meにて9/27(日)に開催しました。参加者の内訳は男性2名 女性7名。
VIPルーム扱いの個室スペースをゆったり目に使って、極上の音楽を楽しむ、至福のひと時となったかと思います。
Niccolò Fabi(ニッコロ・ファビ/41歳/Roma出身)は、本年のサンレモ音楽祭2009にエントリーしていましたが、『曲があまりにもメランコリック過ぎる』とオーガナイザーのPaolo Bonolis(パオロ・ボノリス)に却下されてしまい、彼のサンレモ出場は実現しませんでした。
その曰く付きの楽曲"Solo un uomo(ただの男)"は、5月29日に同名のアルバム「Solo un uomo」(2009)に収録されて発売され、シングル曲となりPVも発表されました。
確かに淡々として記憶に残り難い曲ですので、サンレモ出場していたとしても、予選通過は厳しかったかもしれません。しかしアルバムに収録された曲にはもっと一般受けする曲が含まれていて、そちらを前面に出した方が良かったのではないかなぁ、と思える部分もあります。
Festa2曲目は、後期BeatlesやBeach Boysを彷彿とさせるややサイケがかった懐かしい雰囲気の楽曲"Successo(成功)"。3曲目はノリが良くて耳残りの良い"La mia fortuna(僕の幸福)"を紹介しました。
そのサンレモ音楽祭2009に出場したベテラン歌手Fausto Leali(ファウスト・レアーリ)のゲストとしてステージに登場したのがFabrizio Moro(ファブリツィオ・モーロ/34歳/Roma出身)。
演奏を始める直前にギタリストのシールドの接触不良によるハウリングが発生。
音響スタッフが手を尽くしても一向にハウリングは鳴り止まず・・・・これは長丁場になる・・・と思った司会者Paolo Bonolisは、曲紹介役のミス・ユニバースたちを引っ込め、明らかにテンパリながらも、話を繋いで時間を稼ぎ、場が白けさせないようなパフォーマンスを繰り出していたその時、
『パオロ、パオロ! 大丈夫だよ。俺たち何とか演れるさ!』
と、ステージ上で一番若手のFabrizio Moroが、会場のパニックを静めて、ハウるギターを省いたパフォーマンスを披露してくれました。
その機転の利かせ方と、若さに物おじしないリーダーシップの取り方に、Fabrizio Moroという人間のスケールの大きさを感じさせるシーンだったと思います。
6月5日にNewアルバム「Barabba(バラッバ)」(2009)を発表。昨今のイタリアでリリースが多い6曲入りミニ・アルバムの形態です。
シングルカットされたのは、"Il senso di ogni cosa(あらゆることの感覚)"。バイオリンのリフが印象的な温かみのあるイントロから、次第に雄大なイメージの盛り上がりを見せる落ち着きのある楽曲。PVでは、たくさんの恋人たちが寄り添いあうシーンを集めた映像で構成されています。
続いて、アルバムタイトル曲"Barabba(バラッバ)"。バラッバとは、イエス・キリストがゴルゴタの丘で十字架刑を受けた際、同時に同じ刑を受けた盗賊の人名。転じて『小悪党』『いたずらっ子』という意味が込められたメタファーになっている言葉です。シングル曲"Il senso di ogni cosa"から大きく転じて、ドカドカしたサウンドに乗せた元気なヴォーカルを聴かせてくれます。
ここではTVライブの映像を貼っておきます。
最初は"Il senso di ogni cosa"。
6’00”あたりから"Barabba"のギター1本での弾き語り
第1部最後の曲は、"Melodia di Giugno(6月のメロディ)"。再び曲調が変わり、ピアノのしっとりとした旋律に導かれたイントロで始まる大いなるバラード。
注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2009年に達する年齢で表記しています。
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