第47回Festaは、15名の参加者が集まり、東京・水道橋のYou Meにて2/11(水・祝)に開催しました。参加者の内訳は男性5名 女性10名(うち、初参加者2名)。

中2階の小ルームですが、防音完備&ドレスアップの改装後ということで、前回の同スペース利用時とはまた一味違った体験になったかと思います。

今回は、イタリアで2008年11月に発売されたアルバムを中心に紹介いたしました。


AnnaTatangelo/nel mondo delle donne第1部

 

Anna Tatangelo(アンナ・タタンジェロ/22歳/Lazio州Sora出身)の4枚目のアルバム「nel mondo delle donne(女たちの世界の中で)」(2008)は、2008年11月28日に発売。

アルバムのリーフレットの冒頭には、このアルバムの企画についてAnna自身の言葉で語られています。

女性たちが持つ強い感情について語ってみたいと以前から思っていたの。

幸福感や高揚感、妊娠の兆しとか、人生を満たす大いなる愛の存在など、
そしてはっきりと作り笑いの表情をすることなどが、
私たち女性の中には共存しているってこと。

こうしたちょっとした瞬間に 私たちは苦痛を被るでしょ。
終わった恋愛とか偶然始まる恐れとかで。

もっと悪い事に、誰かに服従して生きている女性がいて、
その人は力を持っていなくて
周囲に知らせることも出来ないでいるわ。

拒食症の悲劇は、スタイル良く見せたい願望とともに始まり、
劇的な展開で終わる。

こんな事柄をこの私のCDの中に、
あなた達は見つけることができると思うの。
ほんの些細なことだけど、こうした感覚のシーソーゲームが
「女たちの世界の中で」ということ。

日に日に私を成熟させ成長させる経験に生きていることを実感しながら、
これらが私を澄み切った到達点へと連れて行ってくれることを願っているの。
ここまで私を追って来てくれたあなた達みんなにも同じ事を願うわ。

愛を込めて
Anna

プロデュースはまたも、予想通りGigi D'Alessio(ジジ・ダレッスィオ)ではありますが、21歳を超えて事実上大人の世界に足を踏み入れたAnna自身に主体性を委ねたアルバムと言えるかもしれません。この師匠Gigi D'Alessioが曲を書いたのは11曲中4曲と、従来よりも少なめなのも、その表れかも。

アルバムに先駆けて2008年11月5日に先行シングルとして発売されたのは、"Profumo di mamma"。直訳すれば、『ママの香り』ですが、どちらかといえば『ママの兆し』、すなわち『妊娠の予感・実感』を差していると思います。前出のAnnaのコメント中にもある『妊娠の兆し-Quella notizia dell'arrivo di un figlio(子供が出来た時のあの知らせ)』というテーマですね。Gigi D'AlessioとAdriano Pennino(アドリアーノ・ペンニーノ)の共作による、軽やかなPOPチューン。
Raffaella Carrà(ラッファエッラ・カッラ)が司会を務める人気番組『Carramba!(カッランバ)』に出演した時に映像で紹介しました。

何といってもギタリストがトランペットに持ち換えて吹く間奏がかっこいい。フレーズもイカシテいるし、ギターを抱えたままトランペットを吹くスタイルもサマになっています。TVライブではトランペットを構えていますが、フリューゲルホルンっぽい音色なので、調べてみたらやはり実際レコーディングに用いられているのはフリューゲルホルンですね。

2曲目は第2弾シングルに選ばれた"Rose spezzate(砕かれた薔薇)"。こちらはEnzo Rossi(エンツォ・ロッスィ)の作詞作曲の楽曲で、失った恋について内省的に歌っています。

Annaを一躍お茶の間の人気者に押し上げたVideo-Italia出演時の映像で紹介しました。古巣での楽曲披露ということで感極まったのか、歌い終わって涙ぐむAnnaを垣間見ることができます。

3曲目は"Sarai (あなたは・・・だろう)"。お約束のGigi D'Alessioとのデュエットもの。同時期に発売されたGigi D'Alessio自身のアルバム「Questo sono io(これが僕)」にも同じテイクが収録されています。

歌詞はGigi D'Alessioが書いていますが、作曲を手掛けたのは大御所Pino Daniele(ピーノ・ダニエレ)。このアルバムにはもう1曲、Pinoが作詞&作曲を手掛けた楽曲も収められています。

『Sarai』とは、英約すれば『You will be...』。何になるのかと思えば、たった一つの愛、たった一人の恋人だと、お互いに歌い合うという、日本のデュエット演歌の定番のような世界観の歌詞なので、ちょっと興ざめしますが、ま、この手の楽曲のお約束といったところですかね。


 

Gigi D'Alessio/Questo sono ioさてそのGigi D'Alessio(ジジ・ダレッスィオ/42歳/Napoli出身)が、職人的な手法でなく、心の奥底を素直に歌った楽曲を収めたと語るアルバムが「questo sono io(これが僕)」(2008)。そのコメント通り、2008年12月FESTAで1曲だけ先行して紹介したところ、その儚い世界観に多くの参加者の涙を誘いましたね。

2月FESTAでは、残りの曲から3曲ほど選び、再びこのアルバムを正式に紹介することにしました。
1曲目はシングル曲"Superamore(超・恋人)"。ワウワウを効かせたリズムギターのサウンド。低音弦を思い切り響かせたピアノのイントロのリフ、といった相変わらずサウンドメイキングにセンスを感じさせるGigiの世界を堪能できます。作詞&作曲ともGigi自身の書き下ろし。

2曲目は"Giorni(日々)"。Mediasetの5チャンネルの人気番組「Amici」出演時の映像で、珍しくギターを弾きながら歌うGigiの映像を楽しみました。爽やかなPOPチューンの楽曲で、若々しい青春ソングぽさがイカシテいます。歌詞はGigiが書き、作曲は名匠Adriano Pennino(アドリアーノ・ペンニーノ)。

番組の司会は、Maria De Filippi(マリア・デ・フィリッピ)。その声が男以上に男らしい超低音のため、Mr.Ladyか?と思ってしまいますが、れっきとした女性です。

3曲目は、作詞&作曲ともGigi自身の書き下ろしですが、リードギターに同郷Napoliの大御所Pino Daniele(ピーノ・ダニエレ)を担ぎ出し、近年のPino Daniele以上にPino Danieleらしい楽曲"Addò So' Nnato Ajere"を紹介しました。タイトル通り、ナポリ語で歌われており、タイトルは標準語に翻訳すると"dove sono nato ieri(昨日、僕が生まれた処)"となると思います。

Pinoが奏でる美しいガットギターの音色で、キラキラと輝く地中海を感じさせてくれますね。

こうして、自らの音楽知己の大御所を自身のアルバム制作に借り出すと同時に、愛弟子であり、ラブラブの仲のAnna Tatangeloのアルバム制作にも協力してもらうという、Gigiの要領の良さと、人脈の広さをも垣間見ることができるかと思います。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2009年に達する年齢で表記しています。

 

Continua alla prossima puntata.(続く)