第2部(後半)
Gigi D'Alessio(ジジ・ダレッスィオ/41歳/Napoli出身)が2008年10月にリリースした2年ぶりのニューアルバム「Questo Sono Io(これが僕だ)」(2008)の中に、Nataleものの楽曲が収められていましたので、Festaで新作アルバムとして紹介する前に、Nataleものとして先行して紹介することにしました。
楽曲のタイトルは"Babbo Natale non c'è(サンタクロースなんていない)"。アルバムから2枚目のシングルカット曲であり、Vincenzo Salemme(ヴィンチェンツォ・サレンメ)が監督・主演する映画「No Problem」(2008)のサントラに採用された楽曲でもあります。
(映画「No Problem」トレーラー)
映画の方は喜劇のようですが、Gigiの楽曲"Babbo Natale non c'è(サンタクロースなんていない)"は、そのタイトル通りの哀歌で、まだ幼い息子を残して死んで行く父親の切ない願いが込められた内容になっています。Festaでは、Gigiの歌に合わせて訳詞をスクリーンロールで紹介したところ、参加者の涙を誘うほど衝撃的に感じ取ってもらえたようです。
まるでラヴレターを書いているみたいだ
でも住所が無いんだ
僕の心に住むひと宛てに書いているのだから
でもそのひとは僕ナシで生きている言葉にあまり重みを与えない方がいい
時間だけが いつか 君に判らせてくれるだろう
君にそのわけを説明するのはなんて難しいことなんだろう
もしわけがないのなら元気なふりをするのは うまくいかない
多くの人々の中で
偉大な俳優のように演じることは
僕にとっては自然なこと贈り物の毒だけ
夕食には食べるのに苦しい料理
僕を許す数多のおもちゃ
サンタクロースなんていないルカ 僕のことを夢見てくれ
幼子よ 眠れ
遠くから 君を抱きしめるのは
君のパパだよ天使の心 魂のかけら
それは 君に幸せを与える操り人形ルカ 僕を待っていてくれ
どうか 成長しないでおくれ
時を止めてくれ 君と共に僕が歩まない時間を僕を撫でてくれ 信じさせてくれ
幼子イエスは 僕のためにも何かを祈ってくれると僕はジェラートの冷たさの中に居たい
僕の暖かさを君に与えるためにそして綿菓子で身をくるんで
君のためのお菓子になるために毎日君が学校に持って行く本になって
僕は君のクレパスの中に身を潜めたい
あの虹を一緒に描くために
そして君の色に染めるためにルカ 僕を夢見てくれ
幼子よ 眠れ
遠くから 君を抱きしめるのは
君のパパだよ天使の心 魂のかけら
それは 君に幸せを与える操り人形君をソファーの上で抱いていたい
君が好きなアニメを見るために僕に少し似ている君の顔に目を止めるために
神様からの贈り物を心から楽しむために
僕の胸の傍に君を寝かせておくルカ 僕の事を想ってくれ
そして僕を探してくれ
風と共に 君のパパにキスを送ってくれ僕をへこませないでくれ
登らせないでくれ
僕のために一粒の涙を 眼に浮かべてくれ
Antonello Venditti(アントネッロ・ヴェンディッティ/59歳/Roma出身)の近作のアルバム「Dalla Pelle al Cuore」(2007)に収められていたNatale曲が"Regali di Natale(クリスマスの贈り物)"。これまた美しくてロマンティックな楽曲で、愛する人を一途に思う男の正直で素直な気持ちが美しい。
ずっと...
ずっと 君は僕の心に居るよ
いつもいつも
君は僕の贈り物 君は永遠さ
歌詞の内容は、捉え方によっては、不慮の交通事故で恋人を失ってしまった男の気持ちを歌った曲と取れるのですが、PVでは単なる別れた男女が本屋で偶然再会をして、ヨリを戻そうとするという、よくある話になっています。
しかもその男はその間、気晴らしに他の女と付き合っていて、元々その浪費家の遊び女のために買ったブルガリの指輪を、再会した元の彼女に差し出すという無神経さで、ちょっと興ざめ・・・orz
1958年に"Nel blu dipinto di blu(青の中に描かれた青/邦題:ヴォラーレ)"でアメリカのグラミー賞を獲得し、60年代の世界的なカンツォーネブームを巻き起こす台風の目となり、1970年代以降〜今日まで続くカンタウトーレ中心のPOPシーンの祖となったのが故・Domenico Modugno(ドメニコ・モドゥーニョ/1928-1994/66歳没/Puglia州Bari近郊出身)。
1979年に彼が発表した隠れた名曲が"Buon Natale a tutto il mondo(世界中にメリークリスマス)"。1970年頃を境にイタリア経済は破綻し、特に1970年代〜1980年代にかけては、イタリア国民の関心は政治と経済に注がれるようになっていた、と言われているという社会情勢のまっただ中でリリースされた曲らしく、短いながらも心に響く歌詞になっています。
12月 道には栗の香り
寒い 風が暖炉の中で言っている
少なくとも今宵は イヤなことは忘れようぜ.....とメリークリスマス
今宵は眠らない世界中に
メリークリスマス
雪の下で 各家庭には再び光りが輝くだろうもし君には誰も 今夜一緒に過ごす人がいないなら
君の所に 僕の声を届けるよメリークリスマス 世界中に
メリークリスマス 心をこめて
メリークリスマス
再び世界が恐慌の様子を呈してきたこの時代にマッチする楽曲で、Irene Grandi(イレーネ・グランディ)が2008年にリリースしたクリスマスアルバムでも、ロックアレンジでリバイバルされております。
2008年FESTAの最後を締めくくった楽曲は、これまた定番曲"L'anno che verrà(来る年)"。Lucio Dalla(ルチォ・ダッラ/65歳/Bologna出身)の数あるヒット曲の中で、一番有名な楽曲かもしれません。イタリア人で知らない人はいないと言われています。
これまたイタリア不況下の1978年にリリースされた楽曲ということで、全体的に能天気な歌詞ながら、端々に辛い現実とそれに立ち向かう雄々しさが垣間見えるところがミソ。
【能天気な部分】
僕らはみな 待っているんだ
3回もクリスマスがあって 毎日がフェスタならばとどのキリストも十字架から降りて来て
鳥たちは 戻ってきて食べ物があって 一年じゅう明るくて
ろうあ者も 話すことができて
お金にも不自由しないみんながしたいように恋をして
神父様も結婚したりして
【辛い現実の部分】
旧い年はもう終わるけど
ここじゃまだ 何かがうまくいかないでもテレビでは言っていた
新しい年は変化の年になるとあまりにもずるがしこい奴らが 増えそうだ
どんな世代にもアホなヤツらがいる
【結論】
誰もが何かを創造しなきゃならないんだ
高らかに笑うために 願い続けるために何が重要になるのかと
僕はいろいろと準備をしている
乗り越えるべき試練、と捉える方が確かに能動的な人生の生き方ですね。
ここから、12月FESTAは最後の歓談タイムに入ったのですが、ここでちょっとお知らせ。
Capri島に魅せられ続けている長年の知人Gino氏が2008年10月に新刊した『アマルフィ・エクスクルーシヴガイド』、および2002年の初版以来、第三版を重ねた『カプリ・エクスクルーシヴガイド』をFesta参加者に紹介いたしました。
美しく装丁された唯一の日本語ガイドブック。しかも作り手のGino氏がこよなく愛する町、という情熱が伝わってくるのが秀逸な2冊です。(お求めはジーノズ・コンシェルジュサーヴィシーズまで)
エコさん、るりらさん、Toshieさん、Emikoさんと、なんと4名もの女性が該当。しかもエコさんとるりらさんは、初参加以来、皆勤参加を続けてくださっており、エコさんは27回連続、るりらさんは24回連続参加という素晴らしい記録!
ちょうどGino氏が提供くださったガイドブックがそれぞれ2冊=計4冊ありましたので、4名の皆勤賞の方に差し上げることにいたしました。Toshieさんはカプリ版の初版を持っている、ということだったので、アマルフィがいいかな?と思ったら、『やっぱりカプリ版の最新版が欲しい』とのことでした。さすがカプリに住んでいただけのことはあります。
参加者の方がパーティ向きの手作りのお料理を持ってきてくださったり、ケーキを持ってきてくれたりと、クリスマス・イベントとしても楽しめた12月FESTAが終わっても、今回は多くの方が二次会にも参加してくれた楽しい一夜になりました。
2009年はFESTA5年目に突入しますが、変わらずに毎月開催を続けて行きたいと思います。多くの方に足繁くご参加いただけるのを期待しております!
注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2008年に達する年齢で表記しています。
次回1月FESTAは、1月10日(土)の開催予定です。




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