Piccola RADIO-ITALIA

〜イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本に作りたい〜
Gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone!!

Sergio_Cammariere

イタリアの家庭でラジオをつけるがごとく、イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本にも作りたい
という趣旨で、2005年4月より毎月1回、通称“FESTA(フェスタ)”と呼ばれるイタリアPOPS鑑賞会を開催しております。
このサイトでは、そのFESTAのレポートを中心に、イタリアPOPS(イタリアン・ポップス)を紹介しております。
FESTA会場で流した音楽や映像には、Web上ではご紹介できないのが多々あります。ぜひFESTA会場にお越しください。

公式facebookページ (facebook ufficiale)
http://www.facebook.com/PiccolaRadioItalia

Ecco il gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone,
e speriamo di creare la circostanza in cui si divertono la musica pop italiana in Giappone
Diamo la festa musicale ogni mese da Aprile 2005, dove mettiamo la musica pop italiana.
Qua sul nostro sito, inseriamo dei rapporti sulla ogni festa.
Ci sono tante musiche che non si può mettere nel sito,quindi partecipate alla nostra festa pure!

第88回イタリアPOPSフェスタ(2012年9月)レポート(その2/Pino Daniele, Sergio Cammariere, Cesare Cremonini)

第2部

3人のカンタウトーレの2012年新作アルバムを集めた第2部。

1人目のカンタウトーレは、ベテランのPino Daniele(ピーノ・ダニエレ/57歳/Napoli出身)が3月20日に発売したアルバム「La grande madre(偉大な母)」(2012)から。

PINO DANIELE_La Grande Madre

同アルバムの初回生産分は、豪華なブックレット仕様で、4曲ほどは譜面も掲載されています。

第1弾シングル曲"Melodramma(音楽劇メロドランマ)"。Pinoの代表曲のひとつ"Napule è(ナポリは・・・)"を故Luciano Pavarotti(ルチァーノ・パヴァロッティ)と1998年にModenaで共演した際のサウンドをイメージして、新たに作った楽曲であると、アルバムの中で当時の共演写真を掲載して述べています。ちなみにドラムスは世界的に著名なセッションマンSteve Gadd(スティーヴ・ガッド)が務めています。重厚な曲調がらもPinoの粋なギターと高音ヴォーカルがキマッテいる楽曲。

第2弾シングル曲"Niente e come prima(何もかもが最初のようではない)"。ドラムスをこれまた世界的に著名なセッションマンOmar Hakim(オマール・ハキム)が務め、Pino自身がギターに加えベースも演奏して録音しています。PinoらしいJAZZ-FUNK的な楽曲。

同アルバムには、Eric Clapton(エリック・クラプトン)の"Wonderful Tonight"のイタリア語カヴァーも収録しており、ブックレットにはEric ClaptonとPinoのメッセージを掲載しています。また『Save the children』プロジェクトに捧げた英語曲"Searching for the water of life(命の水を探して)"を収録しています。

※当サイトでのPino Danieleの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Pino_Daniele


2人目のカンタウトーレは、JAZZ系カンタウトーレとして知られるSergio Cammariere(セルジォ・カンマリェーレ/52歳/Calabria州Crotone出身)が3月に発売したアルバム「Sergio Cammariere」(2012)。

sergio cammariere

既に何枚ものソロアルバムに加え、数多くのサントラ盤も手掛けているにも関らず、まるで新人のアルバムのように自身の名前を冠したアルバムをリリースしたのは意外な事でしたが、Sergioは、このアルバムを2011年に亡くなった友人のPepi Morgia(ペピ・モルジァ/照明アーティスト/61歳没)に捧げるとクレジットしており、自身の中にある音楽要素、ジャズからボサノヴァ、サンバからバルカン・リズム、クラシックからワールドミュージックやプログレなどを調和させて綴った作品集であると述べています。

シングル第1弾"Ogni cosa di me(僕のあらゆること)"

2曲目は、ブラジルの音楽家Vinicius De Moraes(ヴィニシウス・ヂ・モライス)作品のイタリア語カヴァー"Come è che ti va?[Onde anda você](やぁ、最近どうだい?)"。イタリアを代表するトランペッターFabrizio Bosso(ファブリツィオ・ボッソ)を迎えて録音されています。2008年のPremio Tenco(テンコ賞)のステージ映像で。

※当サイトでのSergio Cammariereの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Sergio_Cammariere


3人目のカンタウトーレは、Cesare Cremonini(チェーザレ・クレモニーニ/32歳/Bologna出身)が5月22日に発売したアルバム「La teoria dei colori(色彩理論)」(2012)から。

Cesare Cremonini-La teoria dei colori

初登場でアルバムチャート2位を記録している通り、若手ながら実力と人気を兼ね備えたアーティストとして一目置かれる存在です。

第1弾シングル曲は"Il comico [Sai che risate](コメディアン[笑っちゃうね])"

シングル第2弾は"Una come te(君のような女性)"。人気TV番組『Quelli che』で2012/9/16に放送されたばかりの映像で。

※当サイトでのCesare Cremoniniの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Cesare_Cremonini


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2012年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)

第65回イタリアPOPSフェスタ(2010年8月)レポート (その1/ Luca Marino, Max Gazzè, Cesare Cremonini, Sergio Cammariere)

IMG_6891第65回Festaは、16名の参加者が集まり、東京・亀戸の某所にて8/21(土)に開催されました。参加者の内訳は男性6名 女性10名(うち、初参加者1名)。

まさに『隠れ家』となるプライヴェートなバンケットルームを貸し切り、極上の音楽と遠景に浮かぶ花火を楽しむ、至福のひと時となったかと思います。

集合写真撮影
POP!ITALIANO
kazuma氏 


第1部

4人のカンタウトーレ(男性シンガーソングライター)をピックアップ。

1人目は、サンレモ音楽祭2010の新人部門に出場していたLuca Marino(ルカ・マリーノ/29歳/Varese近郊出身)。惜しくも入賞を逃してしまい、その後、出場曲にも、デビューアルバムにも特に大きな注目が集まることはありませんでした。

筆者もサンレモ出場組を紹介するFestaの際にLuca Marinoは割愛してしまっていたのですが、最近になって彼の楽曲の味わいがジワジワと効いてきて、紹介したくなってしまった次第です。

Luca Marinoは、演奏面では、ギターも弾くしドラマーでもあります。そしてカンタウトーレとして楽曲を作る際には、特に作詞に重きを置くタイプのようです。

デビューアルバム「Con la giacco di mio padre(父のジャケットと共に)」(2010)は9曲入りで、様々なタイプの楽曲が収められ、歌詞は難しくは無いものの、一風変わったタイトルをつけた楽曲が目立ちます。

img165

まずはサンレモ2010出場曲"Non mi dai pace(君は僕に平和をくれない)"。サンレモ向きのオーケストレーションを効かせた次第に盛り上がるタイプの楽曲です。

公式PVのサンプルはこちら
http://liberitutti.info/luca/video

2曲目は"Levriero(グレーハウンド)"。大道芸のBGMのようなどこか陽気な感じの漂う楽しい楽曲です。

3曲目は"Delirio delle tre(3時の錯乱)"。不思議なタイトルが付けられた割に明るいPOPS調の楽曲ですが、これは失恋ソング。ため息ばかりで眠れない午前3時に気が狂いそうになってしまう、という内容で、そのやり場のない気持ちを、彼の故郷Vareseから遠く離れたRomaに託す歌です。

ローマに行きたいな
君から遠く
僕から遠く
起こってしまった事から遠く

ローマは誰から遠いのだろう?
僕らから遠いのだ
起こってしまった事から遠いんだ

あと5年〜10年ぐらい修行すれば、きっと骨太のカンタウトーレに成長したLuca Marinoに出会えるような気がしませんか?


2人目のカンタウトーレはMax Gazzè(マックス・ガッツェ/43歳/Roma出身)。ソロ活動よりもベース奏者として様々なアーティストとバンド活動する仕事の方が多いかもしれないMax Gazzèですが、今回のソロアルバム「Quindi?(それで?)」(2010)は、アルバムチャート6位にまで登り、今も20位台に留まる快調な売れ行きを示しています。

img212

ミュージカル映画『Basilicata coast to coast』という映画のサントラに抜擢された"Mentre dormi(君が眠っている間に)"を収録したアルバム、という付加価値が効いているのかもしれません。メランコリックな楽曲です。




3人目のカンタウトーレはCesare Cremonini(チェーザレ・クレモニーニ/30歳/Bologna出身)。1999年の19歳の時にバンド編成のLùnapop(ルナポップ)として大ブレイクをし、ソロになってからもその確かな音楽的才能を発揮して活躍してきたおかげで、30歳になったばかりながら既にベテランの威厳と風格を兼ね備えるカンタウトーレです。

Lùnapop時代を含む自身のヒット曲を集めたベストアルバム「1999-2010 THE GREATEST HITS」(2010)をリリースするや、アルバムチャート3位にまで登り、その後も常にベスト10上位に留まる快調なセールスを記録しています。

cesare_cremonini-1999-2010_the_greatest_hits_a

新たに収録された未発表の新曲"Mondo(世界)"は、Jovanotti(ジォヴァノッティ/44歳/Roma出身)をゲストに迎えたのが、最大級の話題を集めたのも功を奏したようです。

続きを読む(leggere la continuazione)

第31回イタリアPOPSフェスタ(2007年10月)レポート (その4 / Giorgio Gaber, Sergio Endrigo, Simone Cristicchi, Morgan, Sergio Cammariere)

その3はコチラ


 

第4部

第4部は再び第1部同様、故人シリーズに立ち戻りました。

Giorgio Gaber(1932-2003/70歳没/Milano出身)は、初めてイタリア語のロックを演奏した(1958年)と言われるカンタウトーレ。ギタリストとしても卓越した腕前を誇り、テレビ放送の普及の波に乗って喜劇作家や俳優としても大活躍をした人物。"il Signor G"という異名でも親しまれました。

Milano在住のイストリア系の裕福な家庭に生まれ育ったGaberは、幼少時に手に障害を負い、そのリハビリのためにギターを手にしたようですが、14歳の時に初めてギャラを貰えるステージに立っています。その後、JAZZバンド等でギタリストとして経験を積んだGaberは、やがてEnzo Jannacci(72)やLuigi Tenco(1938-1967/28歳没)らと運命的な出会いを果たします。

26際の時にLuigi Tencoと"Ciao ti dirò(君にチャオと言おう)"(1958)を作り、Adriano Celentanoに提供します。Elvis Presleyの"Jailhouse Rock"にヒントを得て作られたこの曲こそが、イタリア語初のロック曲だと言われています。ただし、GaberもTencoもまだSIAE(イタリア作曲家協会)に登録していなかったため、Giorgio Calabrese(78/作詞家)とGian Piero Reverberi(68/作曲家/Rondò Venezianoのリーダー)名義でクレジットされました。

このAdriano Celentanoとの出会いは、そのままCelentanoのコンサートツアーバンドのメンバーとしての活動に直結します。Enzo Jannacci(ピアノ)、Gianfranco Reverberi(73/ピアノ/Gian Piero Reverberiの兄)、Luigi Tenco(SAX)、Giorgio Gaber(ギター)といった、後に個々人が大成する物凄いラインナップのバンドだったようです。同1958年、Enzo Jannacciとのデュオとしても活動を始めています。

1960年代から1970年代がGaberの黄金期に当たる活動時期になりますが、皮肉とコメディを散りばめた作風で鋭く時代を切り取り、卓越した職人的なミュージシャンとしての腕前で演奏し、映像メディアを上手に利用してパフォーマンスを示すそのスタイルは、未だにフォロワーが絶えない永遠のスターだったと言えると思います。Giorgio Gaber 3CD

FESTAでは、1970年代以降の傑作選の3枚組CD「con tutta la rabbra, con tutto l'amore(全ての唇に、全ての愛を)」(2006)から、1970年代の大ヒット曲"La Libertà(自由)"(1973)を1曲目に紹介。当時の歌声喫茶などで好んで歌われていたようなノスタルジー溢れる雰囲気の曲。覚えやすく歌いやすいメロディなので、初めて聴いた人でも口ずさめるような秀逸な作曲となっています。

 

自由とは 木の上にある星のことではない
ハエが飛ぶことでもない・・・・
自由とは 自由な空間の事ではない
自由とは・・・・参加することである

Giorgio Gaber DVD続いては1960年代のテレビ出演時の映像を納めた2枚組DVD+本の装丁でリリースされた「Giorgio Gaber/Gli anni SESSANTA(Giorgio Gaber/'60年代)」(2006)より、"Non Arrossire(赤面しないで)"(1969)を映像で。

 


Claudio Baglioni(56)が3枚組CD「Quelli Degli Altri Tutti Qui」(2006)の中でもカバーしたことから、改めてその美しさが再発見されることになった同曲ですが、Gaberはせっかくのその美しい曲を歌う自身の映像にアフレコを被せて、自らチャチャを入れています。

 

♪ 赤面しないで ♪
(うわ〜、なんてたくさんの観客なんだ!)

♪ 僕が君を見つめる時 ♪
(緊張するなぁ・・・)

♪ ときめく君の心を止めて ♪
(お腹まで痛くなってきちゃった・・・・)

 

まるでそのステージに立っていた時に自分の脳裏にあったイメージを解説しているような感じ、といったところでしょうか。こういうところが、喜劇作家としても大成したGaberらしいところかもしれません。


 

10月Festaのオオトリは、2005年に他界してしまったカンタウトーレSergio Endrigo(1933-2005/72歳没/イストリア国Pola生まれ)を偲ぶコーナーとしました。

戦前にイストリアで生まれたEndrigoは、イタリアの敗戦時にPuglia州Brindisiに引き揚げ、その後Veneziaに移り住みます。父は画家であり、アマチュアのテノール歌手。生活は苦しかったようで、母を経済的に助けるために、Endrigoは旧制中学校の頃から、ホテルのベルボーイとして働き始め、ギターを弾いては歌ったり、コントラバス奏者としてオーケストラで演奏をしていました。1959年(26歳)にデビュー。翌年にはRicordiと契約し、メジャーシーンへ登場する事になります。すぐにヒット曲を放ち、アルバムも数枚リリースされる等、順調な滑り出しを遂げます。

その後、サンレモ音楽祭が世界的なヒットを排出し続けた『1960年代の黄金時代』の中で、Sergio Endrigoは当時の日本でも愛聴されていましたので、日本の『カンツォーネ・ファン』には、カンタウトーレとしてではなく、歌手としてのEndrigoのイメージの方が強かったかもしれません。

取り分けダブルキャスト制を採用していた当時のサンレモ音楽祭では、Endrigoとパートナーを組んだIva Zanicchiらの女性歌手たちのスター性にも大いに助けられ、Endrigoの名前は親しまれるようになります。

1966年のサンレモ音楽祭参加曲"Adesso sì(今は そう)"は、日本では後に『去り行く今』という邦題と日本語歌詞を与えられ、Fausto Cigliano(70/Napoli出身)が日本語でカバーした作品が、山口百恵主演のTVドラマ『赤い迷路』(1974〜1975/TBS系にて放映)の主題歌として採用されて、大ヒットしています。

FestaではSergio Endrigoの初期のヒット曲の中から、前出のGiorgio Gaberとの共演映像で"Mani bucate(穴の開いた両手)"(1965)を紹介。Gaberはほぼギタリストに徹しています。地味な曲ではありますが、2人の偉大なカンタウトーレが共演する1960年代の映像、というだけでも貴重なモノだと思います。

Sergio Endrigo/Ciao PoetaEndrigoが死去した2005年の翌年、彼に影響を受けた音楽家たちによりEndrigoを偲ぶコンサートが企画され、Endrigoの曲をカバーします。この時のライブ映像が、この度DVD化されて「Ciao Poeta/omaggio a Sergio Endringo(やぁ、詩人よ/セルジォ・エンドリゴに捧ぐ)」(2007)というタイトルで発売されましたので、FestaのオオトリとしてこのDVDから4曲紹介しました。

Gianni Morandi、Bruno Lauzi、Nada、Sergio Cammariere、Marisa Sannia、Gino Paoli、Simone Cristicchi、Roberto Vecchioni、Morgan、Mariella Navaといった豪華な顔触れのアーティストが、これまた豪華なオーケストラに乗せて、次々に登場してパフォーマンスをする第一級の映像作品に仕上がっています。

ちなみにDVDタイトルの"Ciao Poeta"とは、1981年に発表されたアルバム「...E noi amiamoci(・・・そして僕らは愛し合おう)」に納められた曲名をそのまま引用しています。

2007年のサンレモ音楽祭優勝の栄冠に輝いたSimone Cristicchi(30/Roma出身)は、その若さにも関わらず、Giorgio Gaber、Fabrizio De André、Lugi Tenco、Sergio Endrigo等、1960年代初期に台頭したカンタウトーレの祖たるアーティストに影響を受けたと公言する、貴重なカンタウトーレ文化の伝承者。

MCでも礼儀正しく自己紹介をして、参加者の中で一番若輩者であり、この舞台で歌わせてもらえるということを非常に誇りに思うと語っています。そしてEndrigoの事を『Maestro(師匠)』と呼んでいたのも印象的でした。

彼にとって最高の幸福だったのは、なんといっても晩年のSergio Endrigoとの共演をデビューアルバム「Fabbricante di Canzoni(歌の製造業者)」(2005)で実現できたこと。当然その忘れられない曲"Questo è amore(これは愛)"(1988)をこのステージでも披露しています。

ヴァイオリンのソリストが弾く哀愁ある旋律が、枯れ葉の舞い散る秋の凛とした空気を醸し出し、Simoneのヴォーカルはその空気の中を靴音を響かせて散歩している雰囲気を味わせてくれ、実に情感豊かなステージを見せ付けてくれました。

9月Festaでも紹介したMorgan(35/Monza出身)は、オルタナ系の活動が目立つアーティストながら、オーケストラを従えた、クラシカルなグランドピアノでの弾き語りで、オールマイティな確かな才能をまざまざと見せつけてくれました。"Canzone per te(あなたのための歌/邦題:君に歌う)"(1968/サンレモ曲)という、日本で有名な1960年代の『カンツォーネ黄金時代』の名曲として有名な曲です。

第1部で紹介したRino Gaetanoの遠縁の従兄弟に当たるSergio Cammariere(47/Calabria州Crotone出身)は、いつものお得意のJAZZテイストを押さえたクラシカルなピアノの弾き語りで"Altre emozioni(別の感情)"(2003)を。ステージのスクリーンに在りし日のSergio Endrigoの写真をスライドショーで投射し、生前のEndrigoの歌を重ね、後半をCammariere自身で歌い継ぐという、バーチャルではありますが、まるで故人とのデュエットのようです。同時に、Endrigoに対して、『あなたの遺志をしっかりと受け継いでいくよ』という宣言のようなパフォーマンスが見事。

以上3曲をPOP!ITALIANOのKazuma氏より紹介してもらいました。Festaを締め括るために、Endrigoの作品の中で最も多くの人に愛された曲であり、このDVDでもラストに納められた"L'arca di Noè(ノアの方舟)"(1970/サンレモ曲)を最後にお贈りしました。 これはSergio Cammariereのグランドピアノに合せて、Morganがなんと鍵盤ハーモニカを吹いています。
#普通っぽいのが好きじゃないMorganらしい!

サビの部分はまるで童謡のように歌い易い歌詞と覚え易いメロディということもあり、DVDの中の会場はもちろん、FESTA会場でも観客が合唱しつつ、こうして秋の香りを充分に楽しめた10月Festaを終えました。


 

次回11月FESTAは、11/10(土)16:30-20:30 新宿CLUB ACIDで開催予定です。

第22回イタリアPOPSフェスタレポート (第2部 / Musica Nuda, Sergio Cammariere, Rossana Casale)

(第1部はこちら

第2部は名付けて「Jazz系アーティストコーナー」。Jazz畑出身者やJazz要素を含む音楽を奏でるアーティストたちを3組。

Petra&Ferruccio_QuamDilecta最初は、Petra Magoni e Ferruccio Spinettiの通算3枚目となるアルバム「Quam Dilectra」(2006)。
2006年は2ndアルバム、ツアー、DVD、そして本作と、大活躍&多忙だった彼ら。2006年12月に慌しくリリースされたのは、本作がクリスマスアルバムだったからのようです。

クリスマスとは言っても、そこはカトリック教の総本山を擁すイタリア。厳かな「聖歌のアルバム」です。クラシック曲や古い賛美歌、オリジナル曲さえも厳かな雰囲気にまとめられており、「Musica Nuda」シリーズでの、彼らのハジケタ面を期待すると拍子抜けしてしまうと思います。

しかしながら、Ferruccio Spinettiのベースがますます冴え渡り、音だけ聴いているととてもベース1本の音には聞こえません。まるでチェロのように優雅に自由自在に、時に歌い、時には生き生きとリズムを刻みます。Petra Magoni(35/Pisa出身)も声を張り上げることなく、奥ゆかしく歌っています。

まずは"Ninna Nanna(子守唄)"。これは"ブラームスの子守唄”にイタリア語詞を載せたもの。クリスマスアルバムですから、子供のための子守唄ではなく、生まれたばかりのGesù(イエス=キリスト)を称えている内容の歌詞になっています。

"Deus(救世主)"は作詞にPetraが参画しています。Petraは淡々と救世主に向かって人間的な悩みを吐き、教えを請う。Ferruccioの演奏はピツィカート奏法をベースに、途中、弓を使ったチェロのような演奏が被り、とても情緒豊かな演奏が魅力的。

 



SergioCammariereIlPaneIlVinoELaVisione2人目はSergio Cammariere(47/Calabria州Crotone出身)の新作アルバム「il pane, il vino e la visione(パン、ワインそして幻覚)」(2006)より、POP!ITALIANOのKazuma氏から紹介。1曲目はアルバムタイトル曲"Il pane, il vino e la visione" アップテンポで、民族音楽的なフレーヴァー溢れるヴァイオリンの音色がフューチャーされた、Jazzというよりもジプシー音楽っぽい感じの曲に仕上げられています。

 

2曲目は一転してしっとりとしたスローバラードの"Tu sei(君は)"。ここ数年で、すっかりイタリアJazz界を代表する存在になったStefano Di BattistaのSaxがフューチャーされています。Sergioはその哀愁に満ちた渋い声で淡々と歌い、それがとても心に染み入ります。決して美声でも歌が格段にウマい訳でもないのに、こうした味を出せてしまうのが、彼の強力な強み。

本アルバムはソロシンガーとしては3枚目のアルバムになりますが、実はソロデビュー以前にサントラのアルバムが出ているので、実際には4枚目のアルバムになります。

 



RossanaCasaleCircoImmaginario第2部のトリは、Rossana Casale(48/NewYork生まれ-Roma在住)。アメリカ人の父とイタリア人の母(Venezia出身)の間に、アメリカで生を受けた彼女。その後は母の実家であるVenezia→Milano→Romaと移り住んで来たそうです。

 

若い時からコーラスガールとして多くのレコーディングやステージの場数を踏んできたRossanaは23歳の時、Alberto Fortisが彼女のために書いた"Didin"でデビュー。2年後の1984年にようやく、1stアルバムがリリースされますが、これがPFMのプロデュースであっため、注目を集めるようになります。

しかし真の成功はさらに2年後、27歳の時にサンレモ音楽祭にMaurizio Fabrizioのペンになる"Brividi(身震い)"で出場した時から。35歳の時にJazz畑やミュージカルにも進出し、以降、Jazzアルバム、POPアルバムを交互にリリースするような活動スタイルを続けています。彼女の一番弟子となるMario Rosini(44/Bari出身)も、このスタイルを踏襲し、JazzフィールドとPopフィールド、さらにはアメリカとイタリアを股にかけて活躍しているのも、彼女と共通点が多く、納得できますね。

今回は彼女のPOPS寄りの新作アルバム「Circo immaginario(空想のサーカス)」(2006)をPoohlover.netのSiriusさんがDVDで紹介してくれました。Sara Cerri作の同名小説からヒントを得て作られたアルバムとのことで、どうやらミュージカルも上映されているようです。

初回限定特典のDVDは、録音時の映像を重ねた4曲とインタビュー・・・これは「初回限定のDVDにしてはマシ」と解釈して割り切るしかありませんね・・・・

1曲目は"Circo(サーカス)" これまたジプシー風のアレンジ。ヴァイオリンの音色がエレジー色を強めています。Rossanaは相変わらず甘くかわいい声。ルックスもキュートなまま。イカシテます。

2曲目は先行シングルとなった"Gioir d'amore(愛の喜び)"。タンゴのリズムの作品ですが、途中から男性ヴォーカルが絡み、どこか南米的な退廃的なムードで心地良く響きます。

Continua alla prossima puntata(つづく)

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イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(MusicaVita Italia)』第2号イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(Musicavita Italia)』第2号

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『ジリオラ・チンクェッティ/パーフェクト・ベスト』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『永遠のイタリア音楽全集』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』
歌詞対訳を監修いたしました!

「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
【2013年5月22日発売】「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
歌詞対訳を監修いたしました!

イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(MusicaVita Italia)』イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(Musicavita Italia)』
編集長に就任!

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
【2013年2月末発売予定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』
2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』でDJ&VJを務めました!

2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)でナヴィゲーターを務めました!

ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
【2012年7月5日発売】ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)で講師を務めました!

『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

★秋のイタリア収穫祭★東京ガス
★秋のイタリア収穫祭★東京ガスで音楽コーナーを務めました!

逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
【2011年10月1日発売】逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
歌詞対訳を監修いたしました!

シーライト パブリッシング
『イタリアPOPSのススメ』連載コラム@シーライト パブリッシング

『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集
NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集で資料映像協力しました

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
【通販限定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
歌詞対訳を監修いたしました!

世界の音楽情報誌Latina
Claudio Baglioniインタビュー
取材協力いたしました!


【通販限定】VIVA SANREMO! Canzone Collection ビバ サンレモ!〜カンツォーネ・コレクション(CD4枚組/日本盤)
歌詞対訳を監修いたしました!

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「イタリアン・ポップ・ミュージック 50年の変遷」@PolyCultureClubTokyo

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シカゴピザ公式サイトでのイタリア音楽コラム執筆(分社化により現在は該当サイト消滅)

Tra te e mare(海のように)/Laura pausini
Tra te e mare(海のように)/Laura pausini(ラウラ・パウジーニ)
ライナーノーツを担当いたしました!

Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
シングル盤リリース時に歌詞注釈を担当いたしました!

operaprima
Opera prima(オペラ・プリマ)/Pooh(プー)
日本盤初リリース時にコラム記事を執筆いたしました!

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