Piccola RADIO-ITALIA

〜イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本に作りたい〜
Gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone!!

Mauro_Pagani

イタリアの家庭でラジオをつけるがごとく、イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本にも作りたい
という趣旨で、2005年4月より毎月1回、通称“FESTA(フェスタ)”と呼ばれるイタリアPOPS鑑賞会を開催しております。
このサイトでは、そのFESTAのレポートを中心に、イタリアPOPS(イタリアン・ポップス)を紹介しております。
FESTA会場で流した音楽や映像には、Web上ではご紹介できないのが多々あります。ぜひFESTA会場にお越しください。

Ecco il gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone,
e speriamo di creare la circostanza in cui si divertono la musica pop italiana in Giappone
Diamo la festa musicale ogni mese da Aprile 2005, dove mettiamo la musica pop italiana.
Qua sul nostro sito, inseriamo dei rapporti sulla ogni festa.
Ci sono tante musiche che non si può mettere nel sito,quindi partecipate alla nostra festa pure!

第82回イタリアPOPSフェスタ(2012年3月)レポート (その4 / Noemi, Arisa, Emma)

その3はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/52001602.html


第4部

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3月FESTA第1部に引き続き、サンレモ音楽祭2012特集その2。いよいよArtisti部門(一般部門)上位3位の紹介です。

※全体像は『サンレモ2012特集記事』をご覧ください。
http://piccola-radio-italia.com/archives/51997210.html

上記の『サンレモ2012特集記事』で、各楽曲の映像を紹介していますので、3月FESTAでは、恒例のサンレモ第4夜のゲストを迎えての共演シーンで紹介する事にしました。

また、第3夜の『Viva l'Italia nel mondo(世界のイタリア万歳)』も補足としても紹介しておきましょう。こちらは、サンレモ出場曲ではなく、世界的に有名なイタリアの楽曲を外国からのゲストアーティストと共演のスタイルで披露する企画となりました。


総合第3位となったのは、Noemi(ノエミ/30歳/Roma出身)が歌った"Sono solo parole(単なる言葉だわ)"。

Noemiはタレントショー番組『X Factor』の2009年でブレイクした来歴のあるカンタウトリーチェですが、今回のサンレモ出場曲はFabrizio Moro(ファブリツィオ・モーロ/37歳)作。彼はサンレモ音楽祭2007新人部門優勝曲"Pensa(考えろ)"で一躍注目を集めたカンタウトーレです。

※当サイトでのFabrizio Moroの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Fabrizio_Moro

サンレモ2012第4夜は、Stadio(スターディオ)のリーダーであり、ヴォーカリスト&キーボード奏者のGaetano Curreri(ガエターノ・クッレリ/60歳)を招いて共演しました。

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※当サイトでのStadioの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Stadio

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サンレモ2012第3夜は、イギリスからSarah Jane Morris(サラ・ジェーン・モリス)を迎え、故Lucio Battistiの"Amarsi un po'(ほんの少し愛し合うこと)"を披露してくれました。
※英語タイトルは"To Feel in Love"

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※当サイトでのLucio Battistiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Lucio_Battisti

Sarah Jane Morrisは、1991年のサンレモ音楽祭にもRiccardo Cocciante(リッカルド・コッチャンテ)と出場した経歴があり、"Se stiamo insieme(もし僕らが一緒に居るなら/邦題:僕らが一緒にいるっていうことは)"で総合優勝を勝ち取っています。それをほんの少し再現してくれたのも、ファンには嬉しい事でした。後半はTracy Chapmanの"Fast car"。

※当サイトでのRiccardo Coccianteの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Riccardo_Cocciante

※当サイトでのNoemiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Noemi


総合第2位となったのは、Arisa(アリーザ/30歳/Basilicata州Potenza生まれGenova育ち)が歌った"La notte(夜)"。

Arisaは、サンレモ音楽祭新人部門への登竜門Sanremo Lab(サンレモ・ラブ)の2008年コンクールにSimona Molinari(スィモーナ・モリナリ/日本語表記:シモーナ・モリナーリ)と共にファイナリストとなり、翌2009年のサンレモ音楽祭に出場。『Dr.スランプ アラレちゃん』そっくりのルックスで、のほほんとした楽曲"Sincerità(誠実さ)"を歌って、一躍注目を集めました。

※当サイトでのSimona Molinariの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Simona_Molinari

翌2010年もサンレモ音楽祭に出場したものの、前年ほどの注目は集められず、一発屋の気配が漂って来てしまいましたが、2012年のサンレモ音楽祭では、トレードマークだった大きな眼鏡を外し、ポッテリとした厚化粧もノーマルメークに変えるというイメージチェンジを図っただけでなく、アーティスティックな楽曲"La notte"を歌うことで、堂々の2位を獲得したのは、まさに予想外でした。

それもそのはず、あの名匠Mauro Pagani(マウロ・パガーニ/66歳)がプロデュースとアレンジを担当し、Pagani自らオーケストラの指揮を務める熱の入れようでしたから。

サンレモ2012第4夜は、そのMauro Paganiがヴァイオリンを携えてステージに登り、元La Crus(ラ・クルス)のリーダーMauro Ermanno Giovanardi(マウロ・エルマンノ・ジォヴァナルディ/50歳)を迎えて、つまり2人のMauroとの共演となりました。

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pagani

※当サイトでのMauro Paganiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mauro_Pagani

※当サイトでのMauro Ermanno Giovanardiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mauro_Ermanno_Giovanardi

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サンレモ2012第3夜は、プエルト・リコからJosè Feliciano(ホセ・フェリシアーノ/66歳)を迎え、Josè自身がサンレモ音楽祭1971でRicchi e Poveri(リッキ・エ・ポーヴェリ)と共に歌って、世界中に大ヒットさせた"Che sarà(どうなるのだろう/邦題:ケ・サラ)"を歌いました。
※Jimmy Fontana(ジミー・フォンタナ)作
※スペイン語タイトルは"Que serà"。

何しろ盲目のギタリストであり、ラテン系というハンデを背負いながらも、アメリカ大陸を席巻した実績を誇るJosè Felicianoが、サンレモに戻って来て、1971年のステージを再現することとなるので、これほど大きな話題は無かったといっても過言ではありません。

また、Josèがスペイン語交じりの怪しいイタリア語でMCしたにも関らず、イタリアの観衆にはほぼ意思疎通ができてしまったことも微笑ましい光景でした。

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後半は、ゲスト側が自分の持ち歌を歌い、イタリア人歌手側が客演に廻る形のステージが多いのですが、Josèは、『僕はGianni Morandiのファンなんだ』と宣言して、Gianni Morandiの楽曲を歌い始めると、本来は司会者の立場であるGianni Morandiとのデュエットに・・・・

Arisaは本来、自分のゲストコーナーなのに、すっかりGianni MorandiとJosè Felicianoのデュオのコーラスガールになってしまうことになりました(苦笑)。
※歌った曲名:"C'era un ragazzo che come me amava i Beatles e i Rolling Stones(僕のようにビートルズとローリング・ストーンズを愛していた男のコが居た)"

※当サイトでのGianni Morandiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianni_Morandi

※当サイトでのArisaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Arisa


さて、総合優勝に輝いたのは、Emma(エンマ/28歳/Firenze生Lecce近郊育)が歌った"Non è l'inferno(地獄ではない)"。

昨2011年は、Modà(モダー)と組んでサンレモ音楽祭に出場するも惜しくも2位に留まりましたが、2012年はソロで出場し、ついに栄冠に輝きました。
※2011年同様、ModàのヴォーカリストKekko(ケッコ)ことFrancesco Silvestre(フランチェスコ・スィルヴェストレ)がメインで書いた楽曲。

※当サイトでのModàの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Moda`

Emmaは、数あるイタリアのタレントショー番組の中でNo.1の人気&歴史を誇る『Amici』の2009-2010の優勝者。サンレモ音楽祭としては、2009年のMarco Carta(マルコ・カルタ)、2010年のValerio Scanu(ヴァレリオ・スカーヌ)に続く、Amici出身者としては3人目のサンレモ優勝者となりました。

サンレモ2012第4夜は、同じAmici出身(2007年優勝者)のAlessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ/26歳)をゲストに迎えての共演となり、2010年のサンレモ音楽祭で、一旦予選落ちしたValerio Scanuを敗者復活戦で蘇らせ、そのまま優勝に導いた、『驚異の優勝請負人』の風格を今回も見せつけてくれました。

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※当サイトでのAlessandra Amorosoの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Alessandra_Amoroso

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サンレモ2012第3夜は、イギリスからGary Go(ギャリー・ゴー)を迎え、Mogol-Battisti作のヒット曲"Il paradiso(天国)"を歌いました。1968年にAmbra Borelli(アンブラ・ボレッリ)が歌い、1970年にPatty Pravo(パッティ・プラヴォ)の歌唱で大ヒットした楽曲です。
※英語タイトルは"If paradise is half as nice"。

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Emmaのサンレモ出場曲が"Non è l'inferno(地獄ではない)"でしたので、この第3夜に歌った"Il paradiso(天国)"は、そのアンサーソングの位置付けにもなっているようですね。

※当サイトでのPatty Pravoの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Patty_Pravo
 
そして、優勝が発表されたシーンがこちら。

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サンレモ2012は、上位3位が全て女性アーティストで、それぞれ人気番組等のコンクール出身。基本的にファーストネームのみの芸名で活動という共通点があったのも、サンレモ音楽祭2012に起こった偶然にしては良くできた産物だったと言えるでしょう。

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※当サイトでのEmmaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Emma


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2012年に達する年齢で表記しています。

次回FESTAは:

4月7日(土)に『イタリアPOPSスペシャル』としてイタリア文化会館・東京で、
4月21日(土)に通常のFESTA形態で開催予定です。

Check

第70回イタリアPOPSフェスタ(2011年1月)レポート (その4 / Area. Mauro Pagani, Latte Miele )

その3はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51900181.html


第4部

1月FESTA第4部は、2011年4月〜5月にかけて来日ステージが予定されている2グループを紹介しました。

2011年5月7日(土)と翌8日(日)に来日公演が決定したのが、Area (アレア)。主に1970年代に自称『International Popular Group』と名乗っていたJazzとRockをベースに地中海音楽を取り入れた独特の音楽を奏でていたArea。
(東日本震災の影響で、残念ながら来日公演中止となりました。4/19付)

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特にヴォーカルを務めていた故Demetrio Stratos (デメトリオ・ストラトス/1945-1979/34歳没/エジプト生まれのギリシャ人)が、まるで『人間楽器』のように人間の声の可能性を深く探求した歌唱法を取り、多くの後進たちに絶大な影響を与える事になりました。

まずはその絶頂期のAreaの演奏を1976年頃のTVライヴでご覧いただきました。"Luglio Agosto Settembre nero (7月・8月・9月・黒)"と"La Mela Di Odessa (オデッサのリンゴ)"

この稀代のヴォーカリストDemetrioは30代早々に白血病に侵され、New Yorkで闘病生活に入るのですが、そのDemetrioにエールを贈ろうと、PFMやBanco(バンコ)ら、オルタナ系バンドだけでなく、Antonello Venditti(アントネッロ・ヴェンディッティ)やEugenio Finardi(エウジェニオ・フィナルディ)、Roberto Vecchioni(ロベルト・ヴェッキォーニ)、Angelo Branduardi(アンジェロ・ブランドゥアルディ)、Francesco Guccini(フランチェスコ・グッチーニ)、Teresa De Sio(テレーザ・デ・スィオ)といったPOP系カンタウトーレたちもこぞって立ちあがり、一大イベントを企画するのです。

1979年6月14日に開催するべく準備を進めていたところ、その前日の13日にDemetrioはNew Yorkで息を引き取ってしまい、闘病応援コンサートは急遽、追悼コンサートとなってしまいました。

その追悼コンサートの模様を収録したライヴアルバムが「1979 il concerto - Omaggio a Demetrio Stratos(1979年コンサート - デメトリオ・ストラトスに捧ぐ)」です。

当時リアルタイムに発売されたこの2枚組ライブアルバムでは、出演アーティストは哀しみとショックのせいで取り乱したパフォーマンスとなる部分が多々あり、それがまた一層リスナーの哀しみを誘い、そういう意味の『名盤』としてイタリア音楽界に受け継がれていました。

ところがその没後30周年となる2009年、このコンサートの映像がDVDとして突如リリースされたのです!

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そのDVDからDemetrio抜きで演奏するAreaの面々による"L'Internazionale"をご覧いただきました。

1979年にDmetrioを白血病で失ってからも、しばらくAreaは活動を続けますが、やがて解散してしまいます。

元Areaメンバーたちは、その後はその凄腕ぶりをJazzシーンなどで発揮して、その世界でも一流ミュージシャンとして成功しますが、2009年、Demetrioの没後30周年を機に、再結成したのです。

残念ながらドラマーのGiulio Capiozzo(ジゥリオ・カピオッツォ)が2000年に亡くなってしまっていたので、同じドラマーである息子のChicco Capiozzo(キッコ・カピオッツォ)がサポートメンバーに入り、ギターにはPaolo Tofani(パオロ・トファニ)、ベースにAres Tavolazzi(アレス・タヴォラッツィ)、そしてキーボードにPatrizio Fariselli(パトリツィオ・ファリセッリ)という面々。

そしてその2009年の第2期Area再結成に大きな役割を果たしたのがMauro Pagani (マウロ・パガーニ/65歳/Brescia近郊Chiari出身)で、サポートメンバーとして第2期Areaに参加し、故Demetrioのヴォーカルパートを積極的に歌っているようです。

※当サイトでのMauro Paganiの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mauro_Pagani

Paganiは、彼自身がAreaの大ファンだったと、インタビューに答えており、自分のライブステージでもAreaの曲のカバーを演奏する事もあったようです。

Mauro Paganiは最早、元PFMという肩書が全く必要がないぐらい、むしろPFM脱退後にイタリア音楽界に築いた功績が大きく、地中海音楽の第一人者であり、Fabrizio De André(ファブリツィオ・デ・アンドレ)、Ligabue(リガブエ)やNegramaro(ネグラマーロ)ら、重要なアーティストたちを支えるMaestroとして、イタリア中部地震復興支援曲"Domani"の作者として、イタリア音楽界に於いて無くてはならない大御所となっています。

そのMauro PaganiがPFM脱退後にリリースしたソロデビューアルバムが、地中海音楽の方向性を決定付けた名盤「Mauro Pagani」(1978)でした。

Mauro Pagani

思えば、このアルバムには故Demetrioを含むAreaの面々が参加した楽曲が数曲ありますので、きっと来日ステージでも演奏されると思い、2曲紹介しました。

"L'albero di canto(歌の木)"はDemetrioの奔放なヴォーカルが充分に活かされた楽曲。

そして地中海音楽を代表する名曲となった"Europa minore(少数派のヨーロッパ)"

こうしてMauro Paganiのバックで演奏するAreaを聴いていると、なるほど、彼らが自称していた『International Popular Group』の意味が理解出来てきます。

これはイタリア語の『Guruppo popolare internationale』というニュアンスの英訳ですね。
英語のPopularとイタリア語のPopolareは語感は同じですが、意味は大きく異なり、イタリア語の場合は、『土着の民族音楽』という意味に大きく傾くからです。

つまりAreaはイタリアを超えて地中海を取り巻く世界(=Internazionale)の民族音楽(=Popolare)を奏でるグループという意味だったのだと思います。


そして2011年4月30日(土)の一夜限りの初来日公演が決定しているのが、Latte Miele(ラッテ・ミエーレ)。こちらも主に1970年代初頭を中心に活動していたバンドで、当時はバンド名をLatte e Miele(ラッテ・エ・ミエーレ)とクレジットしていました。

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1972年のデビューアルバム「Passio Secundum Mattheum(マタイによるキリストの受難/邦題:受難劇)」は、そのタイトル通り、イエスの受難(=処刑を受ける)という壮大なテーマに、ドラム、キーボード、ギターのトリオ編成ながら、大規模な混声合唱団を起用したコンセプトアルバムだったのです。

Passio Secundum Mattheum

しかもその3人のメンバーの最年少が16歳で、すなわち10代のバンドに寄ってこの壮大なテーマの作品が作られたという驚愕の事実が、後世のファンたちに伝説として伝わる事となりました。

ちなみにその最年少メンバーのドラマーAlfio Vitanza(アルフィォ・ヴィタンツァ)は、1992年にNew Trollsのドラマーに就任し、2006年・2007年には来日公演も果たしています。

最初のメンバー編成で2ndアルバム「Papillon(パピヨン)」(1973)にリリース後、Marcello Dellacasa(マルチェロ・デッラカーザ/ギター)Oliviero Lacagnina(オリヴィエロ・ラカニーナ/キーボード)が脱退してしまい、事実上バンドは解散となります。

残ったAlfioが新メンバーのキーボード2名とベースを迎えた4人編成で、バンド名をLatte Miele(ラッテ・ミエーレ)とマイナーチェンジし、3rdアルバム「Aquile e scoiattoli(鷲と栗鼠)」(1976)をリリースし、バンドの存続に尽力しますが、結局このアルバムを最後にバンドの活動は停止してしまします。

約30年経過後の2008年、初期の3人に3rdアルバムに参加していたベースのMassimo Gori(マッスィモ・ゴーリ)を加えた4人編成で再びLatte Miele名義で再結成され、まずはライブアルバム「Live tasting」をリリース、翌2009年には新作のコンセプトアルバム「Marco Polo...sogni e viaggi(マルコ・ポーロ...夢と旅)」をリリースし、再び新たな感動を提供してくれました。

今回の来日メンバーの詳細は発表されていませんが、12,000円と言う高額のチケット代から想像するに、おそらくはこの再結成時の4名のメンバーに加え、特に最初期の2枚のアルバムの再現に不可欠な要素となる混声合唱団やオーケストラが投入されることが期待されています。

1月FESTAでは、彼らのデビューアルバム「Passio Secundum Mattheum(マタイによるキリストの受難/邦題:受難劇」(1972)に集中して紹介する事にしました。

アルバム冒頭の"Introduzione(序曲)"から"Il giorno degli azzimi(聖別パンの日/邦題:過ぎ越しの日)"、"Ultima cena(最後の晩餐)"、"Getzemani(ジェッツェマニ/邦題:ゲッセマネ)までの、キリストによる裏切り者の予言、イエスがゲッセマネで三度の祈りの後、自らが犠牲になることを決意する場面から、イスカリオテのユダがイエスを裏切るシーンを再現したパートを字幕付きで聴いていただきました。

このパートではイスカリオテのユダによる象徴的なセリフが2つあり、一つ目は:

Son forse io, Signore? 主よ まさか私の事ではないですよね?

で、イエスが最後の晩餐の時に裏切り者を予言した際、弟子たちが次々に言いだした部分を混声合唱で表現した後、同様にイスカリオテのユダが口にした部分が再現されているのが印象的です。

新約聖書の冒頭に収められたマタイによる福音書では、イスカリオテのユダが言った時にだけイエスは『いや、あなただ』と答えたと記されています。

そして、イエスが神に祈り、自らを犠牲に差し出すことで人類を救おうと決意するシーンの直後、イスカリオテのユダのセリフ:

Salve Maestro! 先生 お元気ですか!

がフィーチャーされます。

イエスを捉える為に集まった群衆に対して、誰がイエスなのかを知らせ、逮捕の合図として、イスカリオテのユダはイエスにくちづけをするのですが、その際にイスカリオテのユダがイエスにかけた言葉として有名です。

そしてLatte e Mieleというグループが歌モノとしての魅力を発揮している楽曲"Il pianto(悲嘆)"を1月FESTAのd最後の曲にしました。

なお、バンド名のLatte e Mieleとは『ミルクとハチミツ』という意味ですが、この『ミルクとハチミツ』という表現は聖書の中に何回も出てきますので、このバンド名自体がこの1stアルバムを手掛けるために付けられたものであると容易に想像できます。

聖書の出エジプト記で、モーセが目指した約束の地カナンを表現する言葉として『ミルクとハチミツの溢れる地』であると記されています。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

次回2月FESTAは、2月26日(土)の開催予定です。

Check

第61回イタリアPOPSフェスタ(2010年4月)レポート (その4)

その3はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51814064.html


第4部

4月FESTAの最終楽章は、癌に蝕まれ、2006年に51歳の若さで他界してしまったAndrea Parodi(アンドレア・パロディ/1955-2006/51歳没/Sardegna州Porto Torres出身)の追悼コンサートをDVDで紹介いたしました。

サルデーニャという、イタリアの中でも異文化の香りが色濃く残る地域をバックボーンにした、イタリア初のエスノロックとしてシーンに登場したTazenda(タゼンダ)。その中でも超高音域の個性的なヴォーカリストとして独特な存在感を魅せつけていたのがAndrea Parodiです。

※当サイトでのAndrea Parodioの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Andrea_Parodi

※当サイトでのTazendaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Tazenda

彼の死の翌2007年に開催された追悼コンサートを映像に収録した映像作品が、2009年になってようやく「CANTANO ANDREA PARODI 2007」(2009)として、CD+DVDの2枚組で発売されたので、さっそくDVDで紹介することにした次第です。

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DVDの冒頭は、Andreaが最後の力を振り絞ってレコーディングとコンサートを行った2006年のライヴ映像を鑑賞する形で始まります。おそらく実際の追悼コンサートでもそうだったことでしょう。

曲目は"Gracias la vida(人生よありがとう)"。オリジナルはチリの歌手Violeta Parra(1917-1967)の1966年の作品。

遺作となったアルバム「Rosa Resolza(薔薇ナイフ)」(2007)の最後に収められた楽曲で、同アルバムはElena Ledda(エレーナ・レッダ/51歳/Sardegna州Cagliari郊外出身)との最初で最後の共演作となりました。
Andrea Parodi & Elena Ledda /Rosa Resolza

2曲目はMauro Pagani(マウロ・パガーニ/64歳/Brescia近郊出身)で、楽曲は"Dä me Riva"。

同曲は故Fabrizio De André(ファブリツィオ・デ・アンドレ)がオリジナルで、当時彼を音楽面やプロデュース面で全面的にサポートしていたMauro Paganiが、2004年にアルバムごとカバー&リメイクした際に、同曲のVocal部分を担当したのがAndrea Parodiだったという縁ですね。

Creuza de Ma

ギリシャの民族楽器ブズーキをかき鳴らしながら歌うMauro Pagani。イカシテます。

実は2010年、そんなMauro Paganiの来日公演まで発表されました。楽しみですね。

『Andreaが大好きな曲だったんだよ』と解説を入れながら、Andreaの古巣Tazendaの面々が歌うのは"Armentos"。珍しく作曲者でありギタリストのGino Marielli(ジーノ・マリエッリ)がリードボーカルを取るのが新鮮です。

ここではAndrea Parodiが歌ったオリジナルバージョンを貼っておきます。

続きを読む(leggere la continuazione)
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5/27・6/24『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)開催決定!

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記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、記事を書いた年度に達する年齢で表記しています。

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Cristina da Kyoto e Yoshio Antonio da Tokio, non siamo professionisti nel settore musicale, ma come fan della musica pop italiana vorremmo creare la circostanza in cui si può ascoltarla più facilmente anche qua in Giappone. Sperando questo motivo, il progetto si chiama "Piccola RADIO-ITALIA".

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