Piccola RADIO-ITALIA

〜イタリアン・ポップスを簡単に聴ける環境を日本に作りたい〜
Gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone!!

Loredana_Berte`

イタリアの家庭でラジオをつけるがごとく、イタリアン・ポップスを簡単に聴ける環境を日本にも作りたい
という趣旨で、2005年4月より毎月1回、通称“FESTA(フェスタ)”と呼ばれるイタリアン・ポップス鑑賞会を開催しております。
このサイトでは、そのFESTAのレポートを中心に、イタリアン・ポップス(イタリアPOPS)を紹介しております。
FESTA会場で流した音楽や映像には、Web上ではご紹介できないのが多々あります。ぜひFESTA会場にお越しください。Festa情報→http://piccola-radio-italia.com/archives/cat_50003116.html

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Ecco il gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone,
e speriamo di creare la circostanza in cui si divertono la musica pop italiana in Giappone
Diamo la festa musicale ogni mese da Aprile 2005, dove mettiamo la musica pop italiana.
Qua sul nostro sito, inseriamo dei rapporti sulla ogni festa.
Ci sono tante musiche che non si può mettere nel sito,quindi partecipate alla nostra festa pure!

第153回イタリアPOPSフェスタ(2018年5月)レポート(第4部:J-Ax & Fedez)

2017年・年間アルバムチャート首位に輝いたのは、『Comunisti col Rolex(意:ロレックスをした共産主義者)』(2017)。演じたのはいつもソロで活動している2人のラッパー、J-Ax(ジェイ・アックス/46歳/Milano出身/元Articolo31) とFedez(フェデツ/29歳/Milano出身)がコンビを組んだユニットで大きな栄冠に輝いた。
J-AX & FEDEZ - COMUNISTI COL ROLEX

同アルバムは後にmultiplatinum editionが発売された。オリジナルのスタジオ録音盤+ボーナストラック5曲、ライヴCD、ライヴDVDの3枚組で、この記事執筆時では価格から考えてもmultiplatinum editionを購入するのがお奨め。
J-Ax & Fedez - Comunisti col Rolex(Multiplatinum edition)

ラッパー2人組のアルバムといっても、ゲスト参加の歌手がたくさんいるので、全く飽きることがなく聴ける点でもお奨めだ。しかもDVDに収録されたMilano公演にもたくさんのゲスト歌手が出演している点も見どころだ。

収録されているライヴに残念ながら出演していないのは、Alessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ)。シングル第3弾「Piccole cose(意:小さな事がら)」。

※当サイトでのAlessandra Amorosoの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Alessandra_Amoroso

multiplatinum editionのボーナストラック「Sconosciuti da una vita(意:人生のための見知らぬ人々)」は同アルバムから5枚目のシングル曲となった。

ライヴは「Musica del cazzo(意:クソくだらない音楽)」で幕を開け、2曲目に「Senza pagare(意:支払いせずに)」に続く。

ライヴに登場する最初のゲストはNek(ネック)で「Anni luce(意:光の年月)」を共演。さらにStash(スタッシュ/The Kolorsのヴォーカリスト/サンレモ音楽祭2018出場)とカンタウトリーチェのLevante(レヴァンテ)を迎えて「Assenzio(意:ニガヨモギ)」。ここではオリジナルのヴィデオクリップを貼っておく。

※当サイトでのNekの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Nek

さらにベテランLoredana Berte`(ロレダーナ・ベルテ)を迎えて「Allergia(アレルギー)」、そしてFedezが2015年にソロでNoemi(ノエミ)と共演した問題作「L'amore Eternit(意:エテルニット愛)」をJ-Axを交えて3人で披露。ここではオリジナルのヴィデオクリップを貼っておく。70年代に実在したEternit社のアスベスト問題をテーマに産業廃棄物に人類が侵されていくSF仕立ての意欲作となった。

※当サイトでのLoredana Berte`の紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Loredana_Berte`

J-Axが2015年にソロでNina Zilli(ニナ・ズィッリ)と共演した「Uno di quei giorni(意:あの頃の日々のひとつ)」をFedezを交えて3人で披露。ここではオリジナルのヴィデオクリップを貼っておく。

※当サイトでのNina Zilliの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Nina_Zilli

Amici出身の巨漢Sergio Sylvestre(セルジォ・シルヴェストレ/アメリカ生まれのメキシコ&ハイチのハーフ。後にPuglia州に移住)を迎えて「L'Italia per me(意:僕にとってのイタリア)」。そしてJ-Axが2015年にソロでIl Cile(イル・チーレ)を迎えて発表した「Maria Salvador(マリア・サルヴァドル)」をFedezを加えた3人で披露。Il Cileはソロ活動に加え作曲家として大活躍中(今ではNegritaの重要な共作者)のカンタウトーレ。ここではオリジナルのヴィデオクリップを貼っておく。

※当サイトでのIl Cileの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Il_Cile

ライヴのエンディングは同アルバムからの1stシングル曲となった「Vorrei ma non posto(意:僕は欲しいけど場所が無い)」。ここではオリジナルのヴィデオクリップを貼っておく。

40代半ばでイタリアRapの先駆者のひとりのJ-Axに対して20代後半ながら絶大な人気を博す若手ラッパーの旗手Fedez。Fedezに至っては上半身はハイネックシャツを着ているかのように見えるほどタトゥだらけのルックスなのだが、ライヴ映像の中では常にJ-Axに敬語で喋っているのにはギャップ萌えしてしまう。イタリア人同士は年齢差があってもすぐにタメ口になるのが普通なのに。

※当サイトでのJ-Axの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/J-Ax

※当サイトでのFedezの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Fedez


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2018年に達する年齢で表記。

第143回イタリアPOPSフェスタ(2017年6月)レポート(第3部:Amiche in Arena)

2016年9月19日にArena di Veronaで行われた女性歌手だけのチャリティライヴ『Amiche in Arena(意:アレーナの女友達)』。女性の人権や暴力被害者の女性支援の主旨が掲げられており、Loredana Berte`(ロレダーナ・ベルテ)を中心に、Fiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア/アートディレクター兼務)、Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ)、Elisa(エリーザ)、Alessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ)、Emma(エンマ)、Patty Pravo(パッティ・プラヴォ)、Irene Grandi(イレーネ・グランディ)、Noemi(ノエミ)、Paola Turci(パオラ・トゥルチ)、Nina Zilli(ニナ・ズィッリ)、Irene Fornaciari(イレーネ・フォルナチァーリ)、Bianca Atzei(ビアンカ・アッゼイ)、Elodie(エロディー)、Antonella Lo Coco(アントネッラ・ロ・ココ)、Aida Cooper(アイダ・クーパー/全編でコーラスも担当)が出演。2016年末に2CD+DVD仕様でリリースされ、DX盤は 94ページにも及ぶ豪華な写真集仕立て。2016年の年間アルバムチャートのコンピレーション部門2位のセールスを記録。
Amiche in Arena

Fiorella MannoiaがプロデュースしたLoredana Berte`の2016年4月リリースアルバム『Amici non ne ho... ma amiche si`!(意:私には友達がいない・・・けれど女友達なら!)』は女性歌手たちとのデュエットアルバムで、その収録曲やデュエットの組み合わせがこのAmiche in Arenaで再現されているシーンが多い。従ってLoredanaの出演シーンが多いのだが、FESTAではLoredaの出演シーンを厳選して、他のアーティストの楽曲や出演シーンをなるべくピックアップしてだ3部&第4部に渡って紹介した。
Loredana Berte - Amici-non-ne-ho

※当サイトでのFiorella Mannoiaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Fiorella_Mannoia

※当サイトでのLoredana Berte`の紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Loredana_Berte`

ライヴは「Il mare d'inverno(意:冬の海)」。Loredanaのアルバム通りLoredana Berte`(66歳)とFiorella Mannoia(62歳)の共演で始まる。ここでは同年のWind Music Awardsの映像を貼っておく。https://youtu.be/uZdCFGdRnKQ

Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ/62歳)の「I maschi(意:男たち)」は、Irene Grandi(イレーネ・グランディ/47歳)とEmma(エンマ/32歳)の3世代の女性たちの共演。

※当サイトでのGianna Nanniniの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianna_Nannini

※当サイトでのIrene Grandiの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Irene_Grandi

Elisa(エリーザ/38歳)のサンレモ音楽祭2001優勝曲「Luce(意:光)」を作者Zucchero(ズッケロ)の実娘Irene Fornaciari(イレーネ・フォルナチァーリ)と共演。

※当サイトでのElisaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Elisa

※当サイトでのIrene Fornaciariの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Irene_Fornaciari

Patty Pravo(パッティ・プラヴォ/68歳)の「La bambola(意:人形)」をNina Zilli(ニナ・ズィッリ/36歳)と共演。“私を人形扱いしないで・・・”と歌っている歌詞がAmiche in Arenaの主旨である“女性の人権尊重”にマッチする楽曲だ。

※当サイトでのPatty Pravoの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Patty_Pravo

※当サイトでのNina Zilliの紹介記事
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Loredana Berte`の「Folle citta`(意:狂った街)」は、X Factorで3位になってシーンに躍り出たAntonella Lo Coco(アノトネッラ・ロ・ココ/31歳)との共演。もちろんLoredanaのアルバム収録曲と同じ組み合わせ。

※当サイトでのAntonella Lo Cocoの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Antonella_Lo_Coco

Loredana Berte`といえば外せない「Sei bellissima(意:君は美しい)」は、Alessandra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ/30歳)との共演。

※当サイトでのAlessandra Amorosoの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Alessandra_Amoroso


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2017年に達する年齢で表記。

Continua alla prossima puntata.(続く)

第31回イタリアPOPSフェスタ(2007年10月)レポート (その1 / Rino Gaetano, Riccardo Cocciante, Mia Martini, Loredana Berte`, Ivano Fossati)

2007年10月FESTA第31回Festaは東京・亀戸の某所にて10/13(土)に開催しました。
参加者数20名+Yoshio@主宰の21名が集まり、少し肌寒い風と早い日暮れに秋を味わいながら楽しみました。
21名の内訳は、男性10名 女性11名、うち、新顔さん2名、イタリア人1名のメンバー構成となりました。

8月をまるまる休んでしまうというイタリアのレコード業界の影響で、8月当月はもとより、9月に入ってもあまり新作アルバムの発売がない状況が続きました。現役アーティストの新作中心に紹介してきた当FESTAも、10月はちょっと立ち止まって、過去に目を向けるラインナップ中心で紹介しました。


 

第1部

既に故人ながら、現代アーティストにも大きな影響を与え続けているカラブリア州出身アーティスト2名を第1部に据えました。

死後20年を経過した21世紀になってから、再び評価が高まるようになったRino Gaetano(1950-1981/30歳没/Calabria州Crotone出身)。2007年になって「Figlio unico(ひとり息子→ユニークな若者)」(2007)というタイトルで初めてのDVDがリリースされました(DVD+CD)ので、映像でRinoの在りし日の姿を拝みました。

"Berta filava"(ベルタが糸を紡いでいた/1976)は、パンチの効いたRinoのシャウト唱法が決まったかっこいい曲で、シングル"Mio fratello è figlio unico"のB面に収められた曲。

 

 

ベルタが紡いでいた絹の糸は、火刑に赴く聖者の装束になっていた
刑の執行中、ベルタは泣き叫んでいた
ベルタはMarioやGinoと一緒に糸を紡いでいたけれど、
生まれた子供は、MarioのでもGinoのでもなかった

こんな内容の歌詞をノリのよいリズムに乗せて力強く歌いきります。

このBertaという名の女性は、8世紀頃のフランク王国の君主・小ピピン(『ピピンの寄進』で有名)の妻であり、ヨーロッパの父とも言われるシャルルマーニュことカール大帝(フランク王国)を生んだ母のこと。彼女は貞淑の誉れ高さで有名で、いわば『貞淑な妻』の代名詞になっているそうです。

1976年にリリースされたRinoの2ndアルバムのタイトルは「Mio fratello è figlio unico」(僕の弟はユニークな若者/1976)。そして2007年、Rinoのこの曲からインスピレーションを得た同名タイトルの映画「Mio fratello è figlio unico」が製作されました。

Mio Fratello e` Figlio Unico1960年代のRoma南部の都市Latina。共産主義に没頭する自信家の兄に対して、不器用な生き方しかできない弟は、出家する道を選び神学校に進みます。しかし壁にぶち当たり、次第に兄と同じ共産主義者へと変遷していくと同時に、兄と同じ女性に想いを寄せる葛藤を描いた作品。政治イデオロギーやキリスト教の世界観など、外国人には理解しづらいテーマながら、イタリアでは老若男女の観客動員に成功した人気作品になっている模様。

Rinoの歌は、臆病者の弟を題材にした内容になっていますし、先の例に漏れず、フランク王国時代の小ピピンと兄カールマンも、家督争いなどの理由から、異母弟のグリフォを修道院に軟禁していますので、時代と事情が違えど、これら3つの事象には、相通ずる世界観を保っています。

こうしたイタリアを取り巻く歴史上の事柄や、政治、生活などを辛気臭くなることなくエネルギッシュに歌い上げたRinoが、死後四半世紀を経過した現代イタリア社会になお、影響を与え続けている理由が垣間見えるような事象です。

Festaの2曲目は、Rinoが1978年のサンレモ音楽祭に出場して大ヒットとなった"Gianna"(1978)。ウクレレを抱えて、能天気なリズムに併せて、トレードマークのシルクハットを被ったRinoが歌い始めます。イタリアでカラーTVが普及し始めた頃だけあって、今もなお色鮮やかな映像の中に、在りし日のRinoが蘇ります。

筆者は当時この曲で初めてRinoを知りましたが、僅か3年後に交通事故により他界してしまったのには、まったく実感が沸きませんでした。また、ほぼ20代で活動を終えたRinoの作品が、後世に最評価される事など、予想などできませんでした。


 

2人目のカラブレーゼはMia Martini(1947-1995/47歳没/Calabria州Bagnara Calabra出身)。1980年代のライブ映像を3月FESTAでも紹介しましたが、Miaの芸能活動をリアルタイムに収録したDVD+CD「Liberamente Mia(ミア、自由に)」(2007)が突如リリースされましたので、再びMia Martiniという『イタリアの至宝』を味わう事にしました。Liberamente Mia

特筆すべき内容は、1960年代にMimi Bertèの芸名で活躍していた頃の映像が収録されている事。早速これをFestaでも紹介。"Ed ora che abbiamo litigato(私たちが口げんかした時)"(1964/17歳当時)。う〜ん・・・噂どおり、イエイエスタイルです・・・RomaのPiper Club出身らしいゴーゴーガールぶり!多くの人が脳裏に持つ、1970年代後半以降の大御所になってからの彼女のイメージに反して、その弾ける若さ、金髪、能天気な曲調、歌って踊るそのスタイル・・・全てが別人のように感じられます。

元はTV番組だったのでしょう、合間にMartini自身がMia Martiniという芸名への改名について語っています。

 

イタリアを象徴する芸名にするため、3つの候補があったわ。
ミア・スパゲッティ、ミア・ピッツァ・・・・そしてミア・マルティーニ

そしてMia Martiniと名乗ってからの映像も、1年毎にびっしりと収録されているのですが、1年違うだけで全く別人のように変化するMartiniの七変化ぶりにオドロキです。ヘアースタイル、髪の色、化粧、衣装などが毎年変わり、それぞれがまた別人に見えるところがスゴイ。

10月FESTAでは10年毎に1曲づつピックアップすることにし、25歳当時のMartiniが歌う"Donna sola(独りの女)"(1972)を紹介。フラワームーブメントの名残を残したスタジオライブで、立ち見の観客に囲まれたMartiniが静かに歌い出します。金髪の髪をショートカットにした、スタイリッシュなルックス。そしてその楽曲は、まるで聖歌のように美しく穏やかなメロディを持っています。そこに力強くソウルフルなMartiniのボーカル。25歳には思えぬ存在感とパワーを映像越しにも充分と感じ取る事ができます。

そして38歳当時の"Lucy"(1985)。静かでシリアスな楽曲が多いMartiniにしては珍しくダンサブルな曲。といっても、彼女の出身地であるCalabria州の民族舞踊をベースにしたもの。ミドルテンポのバラードで歌いだしたと思ったら、サビ部分が民族音楽になるというアレンジ。タンバリンを打ち鳴らし踊るMartiniの姿が拝めます。ロングのカーリーヘアを揺らしながらエネルギッシュに歌うその姿は往年のMarcellaや妹Loredanaにイメージがダブります。

IvanoFossati_HoSognatoUnaStradaそしてこの曲を最後にMartiniは一度、芸能界から引退する事になります。1977年からコラボレーションを始めた偉大なカンタウトーレIvano Fossati(56/Genova出身)への精神的な依存や、彼と作り上げた成功を超えられないジレンマに陥っていたことに加え、彼女の才能と成功への嫉妬から生まれた芸能界での陰湿なMia Martiniバッシングは、既にこの時点でヒートアップしていたことに大きな要因があったようです。

4年間の沈黙後、再びMartiniにカムバックの声がかかります。Ivano Fossatiと作り上げた成功を払拭し、最初からやり直す意味を込めて、1970年代初頭の"Piccolo Uomo"(1972)の作者Bruno LauziとMaurizio Fabrizioのペンになる曲"Almeno tu nell'universo(世界の中であなただけ)"(1989)をサンレモ音楽祭の舞台で発表。後に『Mia Martini賞』と名付けられる『批評家賞』を受賞したこの美しい曲は、その歌いこなしの難しさとともに、偉大な名曲として今日まで、何人かの歌手にカバーされて伝えられて来ています。

Fossatiの幻影から逃れるかのごとく、1990年代前半のMia Martiniは実に多くのカンタウトーレとコラボレーションを実行します。Claudio Baglioniの作品に参加したり、Fabrizio De André、Amedeo Minghi、Enrico Ruggeri、PoohのDodi Battaglia、Enzo Gragnanielloなどから曲の提供を受けたり。

1992年に発表したMartiniの最後の大傑作"Gli uomini non cambiano(男たちは変わらない)"(1992/45歳当時)を10月FESTAではチョイス。サンレモ音楽祭で2位の結果となりましたが、名匠Giancarlo Bigazziが綴った不気味な歌詞と、カムバック後のMartiniが放つ、張り詰めた人間特有の『凄み』が混ざり合った歌唱は、多くのイタリア人の心に衝撃を与えました。


私だって父親に恋する女の子だった
そのためにいつも選択を間違える無鉄砲な娘だった
父の幻影を克服しようとしたけれど 成功した試しは無かった

父の幻影を変えようなんて徒労だった
それには新たな人生が必要になる

家族の中にちょっとした対立が生まれた時期から
私の女としての忍耐は始まった 
嘘つきの初めての男と駆け落ちする映画に 
我を忘れて見入っていた

男たちは変わらない
最初は愛を囁くのに 後では女を捨て去る

男たちは女を変える
女は「なぜ?」と毎晩泣き続ける

それなのに 男たちは女を殺す
悪友たちに 女との事を笑い話にする

私だって最初は泣いた 部屋の隅で 動揺して
私がじっとして動かなかったから
男はそういうことをしたし 理解しようともしてくれなかった

でも私は次第に判ってきた 少し冷血になりながらも
男ってものは 集団の中では邪悪だけど
独りの時は女より臆病だってことが

男たちは変わらない
女を買うのに金を使い 売り飛ばす

夜になっても 男たちは家には帰ってこない
女が望まない事を男はする

男たちは女から生まれて来るのに
なぜこんなに女たちとは違うのだろう

恋人よ 変わる事のできる男たち
それは理想であって 現実には存在しない
それは女と同じぐらい恋をしている男たちだけ

いつの世にもある男と女のすれ違いの歌とも取れますが、当時のMartiniが体感していた芸能界からのバッシングに奇妙に重なる内容が、この曲に凄みを持たせ、3年後に自殺する彼女のダイイングメッセージとも解釈できることと重なって、この名曲の異様な存在感を醸し出しているのではないでしょうか。

 


 

Continua alla prossima puntata.(続く)

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ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri) / 折り紙(Origami)(2017/日本盤)ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri) / 折り紙(Origami)(2017/日本盤)ライナーノーツを担当

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Camillo Pace - Credo nei raccontiCamillo Pace『Credo nei racconti』(2017)

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CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『ジリオラ・チンクェッティ/パーフェクト・ベスト』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『永遠のイタリア音楽全集』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』
歌詞対訳を監修いたしました!

「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
【2013年5月22日発売】「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
歌詞対訳を監修いたしました!

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
【2013年2月末発売予定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』
2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』でDJ&VJを務めました!

2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)でナヴィゲーターを務めました!

ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
【2012年7月5日発売】ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)で講師を務めました!

『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

★秋のイタリア収穫祭★東京ガス
★秋のイタリア収穫祭★東京ガスで音楽コーナーを務めました!

逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
【2011年10月1日発売】逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
歌詞対訳を監修いたしました!

シーライト パブリッシング
『イタリアPOPSのススメ』連載コラム@シーライト パブリッシング

『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集
NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集で資料映像協力しました

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
【通販限定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
歌詞対訳を監修いたしました!

世界の音楽情報誌Latina
Claudio Baglioniインタビュー
取材協力いたしました!


【通販限定】VIVA SANREMO! Canzone Collection ビバ サンレモ!〜カンツォーネ・コレクション(CD4枚組/日本盤)
歌詞対訳を監修いたしました!

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「イタリアン・ポップ・ミュージック 50年の変遷」@PolyCultureClubTokyo

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シカゴピザ公式サイトでのイタリア音楽コラム執筆(分社化により現在は該当サイト消滅)

Tra te e mare(海のように)/Laura pausini
Tra te e mare(海のように)/Laura pausini(ラウラ・パウジーニ)
ライナーノーツを担当いたしました!

Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
シングル盤リリース時に歌詞注釈を担当いたしました!

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Opera prima(オペラ・プリマ)/Pooh(プー)
日本盤初リリース時にコラム記事を執筆いたしました!

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