Piccola RADIO-ITALIA

〜イタリアン・ポップスを簡単に聴ける環境を日本に作りたい〜
Gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone!!

Gianni_Bella

イタリアの家庭でラジオをつけるがごとく、イタリアン・ポップスを簡単に聴ける環境を日本にも作りたい
という趣旨で、2005年4月より毎月1回、通称“FESTA(フェスタ)”と呼ばれるイタリアン・ポップス鑑賞会を開催しております。
このサイトでは、そのFESTAのレポートを中心に、イタリアン・ポップス(イタリアPOPS)を紹介しております。
FESTA会場で流した音楽や映像には、Web上ではご紹介できないのが多々あります。ぜひFESTA会場にお越しください。Festa情報→http://piccola-radio-italia.com/archives/cat_50003116.html

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Ecco il gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone,
e speriamo di creare la circostanza in cui si divertono la musica pop italiana in Giappone
Diamo la festa musicale ogni mese da Aprile 2005, dove mettiamo la musica pop italiana.
Qua sul nostro sito, inseriamo dei rapporti sulla ogni festa.
Ci sono tante musiche che non si può mettere nel sito,quindi partecipate alla nostra festa pure!

第155回イタリアPOPSフェスタ(2018年7月)レポート(第2部:Marcella Bella)

7月Festa第1部に引き続き、Marcella Bella(マルチェッラ・ベッラ/マルチェラ/現66歳/Sicilia州Catania出身)の日本盤CD8枚組『オリジナルアルバムコレクション 1979-1988』。
Marcella Bella - Original Album Collection 1979-1988

アルバム『Senza un briciolo di testa』(1968)のタイトル曲「Senza un briciolo di testa(邦題:一縷[いちる]の望みもない」は、当初女王Mina(ミーナ)に歌ってもらう事を想定してMogol-Bellaのコンビで書かれた楽曲。同年サンレモ音楽祭でMarcellaが歌って上位入賞3位を獲得。Marcellaは以降3年連続サンレモ音楽祭出場を続けた。
Marcella Bella - Senza un briciolo di testa

アルバム『Tanti auguri』(1987)のタイトル曲「Tanti auguri(邦題:ハッピー・バースデイ)」は、同年サンレモ音楽祭6位。アルバムには作者クレジットにGianni Bella名しか書かれていないが、作詞は大御所カンタウトーレGino Paoli(ジーノ・パオリ)。
Marcella Bella - Tanti auguri

アルバム『'88』は同8枚組CDBOXの中で唯一日本盤が発売されていた作品。同年サンレモ音楽祭で4位となった「Dopo la tempesta(邦題:愛の嵐)」収録。作詞は60年代から専業作詞家として活動する大御所Alberto Salerno(アルベルト・サレルノ)、作曲はGianni Bella。
Marcella Bella - '88

以上、第1部&第2部を使って8枚のアルバムから代表曲を厳選して紹介したが、再び『Senza un briciolo di testa』(1986)に戻り、もう1曲「L'ultima poesia(邦題:最後の詩)」。これは実兄Gianni Bellaとのデュエット。ずっとMarcellaに楽曲を提供して来たGianniは、特にクレジットせずにコーラスやデュエット相手として参加していたが、本作が正式にデュエットとしてクレジットされ、しかもGianniから歌い出す本格的なデュエット作品になっている。作詞はMogol。作曲はGianni自身ともう2人のBella兄弟のひとりRosario Bella(ロザリオ・ベッラ)。

Gianni Bellaは'70年代初めに実妹Marcellaへの楽曲提供で頭角を現し、'74年にカンタウトーレとしてソロデビュー。その後他のアーティストにも楽曲を提供を始め、'99年にはイタリア歌謡界のドンAdriano Celentano(アドリァーノ・チェレンターノ)のメインコンポーザーに大抜擢され、2007年までAdrianoの新しい代表曲となる美しい楽曲を提供し続け、Adrianoが再ブレイクする転機に導き、事実上、作曲家として頂点に登りつめた。しかし、2010年に病に倒れて長らく闘病生活に入る。

そのGianniが徐々に社会復帰ができるようになってきていたベストなタイミングとなる2015年、Marcella Bellaの発案でTV番組『Una serata…Bella - Per te(意:素晴らしい夜を - あなたに)』がMedia7で放映され、毎回ひとりの大御所ソングライターをテーマに掲げ、その作者にゆかりのあるゲスト陣が代表曲を披露する見応えのある企画となったが、その大御所ソングライターのひとりがもちろんGianni Bellaだった。また同TVシリーズのうちCD化された(アルバムタイトル『Una serata…Bella - Per te, Gianni!』)のも、このGianni Bella特集のみだ。
Una serata...Bella - Per te, Gianni!
Una serata bella per te, Gianni!-rovescio

※当サイトでのGianni Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianni_Bella

このGianni Bella特集番組に出演したMario Biondi(マリオ・ビオンディ/47歳/Bella兄妹と同郷のCatania出身)は、ソロ歌手としては主に英語で歌い、BlueNoteTokyoなどに何度も来日公演を果たす国際的な成功を収めているが、この「L'ultima poesia」をMarcellaとのデュエットで披露した。実はMarioは元々Gianni Bellaのコーラスを担当して手腕を磨いた経歴の持ち主。

さて、そのMario Biondiは2017年、師匠の妹Marcella Bellaの新作アルバム『Meta` amore meta` dolore(意:半分は愛、半分は苦悩)』のプロデュースとソングライティング&アレンジを担当する。Bella3兄弟が書いた新曲も半数ぐらい収録し、古くからのファンをも納得させる完成度の高いアルバムとなった。
Marcella Bella - Meta amore meta dolore

シングル第1弾はMario Biondiが書いた「Non mi basti piu`(意:あなたはもう私には不十分)」

シングル第2弾となったのはアルバムタイトル曲「Meta` amore meta` dolore」は、Mario Biondiとのデュエットだが、書いたのはGianniとRsarioのBella兄弟と作詞家Mogolという粋な計らい。

シングル第3弾「Dimmi dove vai(意:あなたが何処に行くのか私に言って)」はMario Biondi作。

※当サイトでのMario Biondiの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mario_Biondi

※当サイトでのMarcella Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Marcella_Bella

蛇足だが、数年に一度Marcella Bellaのコンピレーションアルバムがリリースされ、彼女のスーパーヒット曲集となっているが、その中で筆者がコレクター的視点で特にお奨めするのは、2014年にWarnerからリリースされた「3CD Collection」シリーズ。シングル盤でリリースされたものの、その後オリジナルアルバムに収録される事のなかった数曲が収録されているからだ。そのうちの何曲かはおそらく初CD化だ。
Marcella Bella - 3CD Collection (2014)
Marcella Bella - 3CD Collection(2014)-rovescio
【オリジナルアルバム未収録曲】
CD2-02「Tu insieme a lei」(1972/シングル「Montagne verdi」B面)
CD3-01「Un ragazzo nel cuore」(1969/デビューシングルA面)
CD3-02「Il pagliaccio」(1969デビューシングル「Un ragazzo nel cuore」B面)
CD3-03「E` semplice」(1970/シングル「Bocca dolce」B面)
CD3-09「Il vento」(1976/シングル「Abbracciati」B面)
CD3-11「Mi vuoi」(1978/シングルA面)
CD3-12「Lassame」(1978/シングル「Mi vuoi」B面)
CD1-12「Y cuando」(1975/「E quando」スペイン語版)
CD2-12「El ultimo abrazo」(1976/「Abbracciati」スペイン語版)


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2018年に達する年齢で表記。

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第155回イタリアPOPSフェスタ(2018年7月)レポート(第1部:Marcella Bella)

一定数以上の予約で生産決定となるSONYの「オーダーメイドファクトリー」から2018年3月15日に発売されたMarcella Bella(マルチェッラ・ベッラ/マルチェラ/現66歳/Sicilia州Catania出身)のCD8枚組『オリジナルアルバムコレクション 1979-1988』。1979年から1988年の間にリリースされた彼女のアルバム8枚が収められているが、特筆すべきなのは8枚中7枚が初の日本盤で、本国イタリアでも廃盤で入手困難となっている貴重なコレクションアイテムであることだ。8枚を収納するカートンBOX仕様。
Marcella Bella - Original Album Collection 1979-1988

1969年にデビューして1970年代にブレイクし、Caterina Caselli(カテリーナ・カゼッリ)、Nada(ナーダ)についで"ビートの女王"と呼ばれるようになったMarcella。当時日本でもリアルタイムで紹介され、2度の来日も果たし、日本でファンクラブも作られていたことからも当時の彼女の人気が判るだろう。

60年代のサンレモ音楽祭発のヒット曲が世界中でヒットしていた黄金時代の流れを組みつつ、実兄Gianni Bella(ジァンニ・ベッラ)と作詞も作曲もこなす名ソングライターGiancarlo Bigazzi(ジァンカルロ・ビガッツィ)のコンビで生み出される良質な楽曲。名匠Franco Monaldi(フランコ・モナルディ)がアレンジした絶妙の生のフルオーケストラサウンドに、後にIl Volo(イル・ヴォーロ)を結成する凄腕ミュージシャンたちのロック系サウンドが組み合わさって生まれた贅沢なサウンドにMarcellaの繊細でパワフルなヴォーカルとそのキュートな容姿が人々の目も耳も虜にしたのだ。

ところがCGDレーベルからCBSに移籍した1979年からのアルバムから日本盤が発売されなくなってしまった。それが今回の企画で約40年の歳月を経てやっと日本盤となった。

さて1979年から1980年代にかけてのMarcellaは、時代が求めるダンス系音楽&セクシー路線で第2のブレイクを果たして行った。70年代は基本的にBigazzi-Bellaコンビの楽曲が主体だったが、異なる作家たちを追加したり、Celso Valli(チェルソ・ヴァッリ)やFio Zanotti(フィオ・ザノッティ)といった、90年代にかけて時代を牽引して行く凄腕アレンジャーたちに支えられて。

Boxセットの1枚目『Camminando e cantando(意:歩きながら、歌いながら)』(1979)から「Lady anima(邦題:女心)」。70年代からMarcellaを支え続けて来た名コンビBigazzi-Bellaが書いた楽曲で、最後には実兄Gianni Bellaがデュエット参加する。Marcella当時27歳。
Marcella Bella - Camminando e cantando

※当サイトでのGianni Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianni_Bella

アルバムタイトル曲「Camminando e cantando(邦題:歌いながら歩けば)」は、カンタウトーレAmedeo Minghi(アメデオ・ミンギ)が曲を書き、Adelio Cogliati(アデリオ・コリァーティ)が作詞という、Marcellaにとって新しいソングライターチームの書き下ろし作品だ。後者はCaterina Caselliの歌詞を書いて頭角を現し、後にEros Ramazzotti(エロス・ラマツォッティ/エロス・ラマゾッティ)とがっぶり4つを組んで作詞家として大成していく。

自らのフルネームをそのままタイトルに据えたアルバム『Marcella Bella』(1981)に収録された「Pensa per te(邦題:考えてみて)」はサンレモ音楽祭1981で9位となったBigazzi–Bella作品。
Marcella Bella - Marcella Bella

アルバム『Nell'aria』(1983)のタイトル曲「Nell'aria(邦題:空気を感じて」」か国境を越えてアメリカ大陸でもスマッシュヒットし、80年代イタリアを代表するヒット曲のひとつと言っても良いだろう。またMarcellaのセクシー路線を代表する楽曲でもある。Mogol-Bella作品。
Marcella Bella - Nell'aria

アルバム『Nel mio cielo puro』(1984)のタイトル曲「Nel mio cielo puro(邦題:私の青空)」もMogol-Bella作品。
Marcella Bella - Nel mio cielo puro

※当サイトでのMarcella Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Marcella_Bella


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2018年に達する年齢で表記。

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第28回イタリアPOPSフェスタ(2007年7月)レポート (その3 / Marcella Bella, Gianni Bella, Patrizia Laquidara)

その2はコチラ

 


第3部

第3部は題してシチリア州カターニア特集。
その歴史上、ギリシャ、イスラム世界、スペイン、北欧ノルマンジーのバイキングらに侵略を受け、複雑な混血、異文化の流入・融合をもたらしたシチリア州。人種&文化のるつぼと化した背景ゆえに、芸術分野では鬼才が誕生しやすい土地と言われています。

その代表格は、Franco Battiato(62/Catania近郊出身)ですが、Cataniaはヨーロッパ有数の活火山であるエトナ山の麓の町。雄大で荒々しい自然に抱かれて生きてきた骨太の気質を持つ人間が多い町でもあります。

そのカターニアで初代ビートの女王・Caterina Caselli(61/Emilia Romagna州Modena近郊出身)に憧れて育った少女が、ビートの女王の名を継承し、1970年代の初頭、一台ムーブメントを起こしました。

その少女の名はMarcella(55/Catania出身)。ローティーンの頃からいくつかの音楽祭に参加しては優秀な成績を修めてきた彼女は、20歳の時、現在よりもはるかに求心力を持っていたサンレモ音楽祭の新人部門に出場。田舎の素朴な女の子が都会に出てきて、都会の孤独さを味わい、懐かしく故郷を振り返るという、自身の生い立ちと重なるセンセーショナルな楽曲"Montagne Verdi(緑の山脈/邦題:青い山脈)"の大ヒットで、いきなりブレイクしました。

1960年代には世界の音楽の中心として、世界的なヒット曲を量産していたサンレモ音楽祭が、イタリアのバブル経済の破たんとともに、急速にその影響力を弱めていった最後の時代だったので、Gigliola Cinquetti(60/Verona出身)の次の時代を担う、すなわち外貨を稼げるタレントとして、Marcellaは業界の期待を一身に受けていた、といっても過言はないでしょう。

彼女の楽曲のほとんどを作曲していたのが兄のGianni Bella(60/Catania出身)。まだ音楽界にその作曲能力を見せ付ける機会に恵まれなかった彼にとっても、妹の成功こそが、自らの活躍の場を広げる事に他ならなかった事でしょう。ちなみに他にAntonioとSalvatoreという2人の兄弟が居て、彼らもGianniと共に妹に曲を書くこともありました。

何と言ってもMarcellaがイタリアの音楽界の中で期待の星だったことは、兄弟以外のスタッフに強力なラインナップが用意されたことに他なりません。Caterina Caselliのマネージャーだった Ivo Callegariのマネージングのもと、ヒットメーカーの作詞家Giancarlo Bigazzi(67/Firenze出身)、アレンジに天才Franco Monardi、バックミュージシャンにはVince Tempera、Mario Lavezziらのトップスタジオミュージシャン(伝説のプログレバンドIl Voloの面々)が集まって、Marcellaの売り出しに心血を注いでくれたのです。いわば、世界の中心地から離れつつあるイタリアの大衆音楽の存続をかけて、業界をあげて取り組んだ素材がMarcellaだったとも言えるかもしれません。

したがって『単に少しだけ歌のうまいだけのアイドル歌手の歌』の枠に収まらない、すぐれた楽曲に恵まれたのがMarcellaの1970年代の作品となります。また、日本にもリアルタイムに来日し、2度目の来日時にはソロコンサートを成功させるなど、日本でまともに売れた最後のイタリアPOPS歌手だったとも言えます。

兄のGianni Bellaは、妹のヒット曲でその作曲センスが認められるようになると、時代の追い風が吹いていたカンタウトーレブームに自らが乗りたくなり、ソロデビュー。70年代後半から80年代初頭にかけて、Festivalbarで優勝するなど、目立った成功を収めます。

1980年代になり女性としての人生の岐路に立つ年齢に達したMarcellaは、結婚&出産の道を選びます。その後カムバックはするものの、スローペースな活動となり、結婚前の小気味よいパンチの利いたヴォーカルの魅力が薄れた分、女の色気で聴かせるタイプに転向して今日に至ります。

兄はソロ活動を次第に終息させつつ、90年代後半からは、Lucio Battisti(1943-1998/55歳没)とともにイタリア音楽界の革命に一躍買った有名な作詞家Mogol(71)と組み、イタリア音楽界の首領Adriano Celentano(69)に曲を書き下ろす活動を開始。Celentanoのアルバムがリリースされる毎に大ヒットを記録して、今では作曲家の重鎮に位置するような存在になりつつあります。

2001年に「Finalmente insieme(とうとう一緒に)」というアルバムで、デュエットを披露してくれたBella兄妹は、2007年に再びタッグを組み、サンレモ音楽祭に"forever per sempre(いつまでも いつまでも)"で出場しました。ゲストナイトには英語圏のスターThe Supremesをコーラス隊に従えて、国際的な雰囲気の中、堂々としたステージを見せてくれました。

当然そのサンレモ音楽祭のステージの映像をFestaでも紹介しました。ややゴスペルっぽいエッセンスが入った曲ではありますが、変にアメリカっぽくなり過ぎず、イタリア語の歌としての良さが光る楽曲に仕上がっています。

Marcella&GianniBella/ForeverPerSempreそのサンレモ曲を収めたアルバム「forever per sempre」(2007)がMarcella e Gianni Bellaの名義で発売になりましたので、もう1曲兄妹のデュエットで、"Vendetta Tremenda Vendetta(復讐・恐ろしい・復讐)"を紹介。最近のGianni Bellaが得意とする、サウンドも声も低く抑えたカッコ良さが光るタイプの楽曲です。

ちなみにイタリアで話題となったのは、GianniがCelentanoに書き下ろした曲をMarcellaがカバーしている"Apri il cuore(心を開いて)"や"Confessa(告白しろ)"のようです。  

Bella兄妹はこの新作デュエットアルバムの発売に先駆けて、サンレモ音楽祭開催中の時期に「Tutto Bella(全部Bella)」(2007)というお互いの往年のヒット曲のオリジナル音源を収めた2枚組ベストアルバムを発表。

Marcella&GianniBella/TuttoBellaFestaでは、兄Gianni Bellaの代表曲として"Dolce uragano(優しい嵐)"(1980)を選択。iTunesItaliaにおいて、Gianni Bellaのダウンロード数が最も多かったのがこの曲でもありました。高音域を駆使したヴォーカルスタイルのGianni Bellaらしさのある楽曲といえます。当時の最先端楽器だったドラムシンセサイザーの『いかにも』という使われ方が時代を感じさせるものの、安心して聞いていられるサウンドの曲ですね。当時の映像を重ねてお届けしました。小柄で痩せこけた体つきながら、カーリーヘアーにした、マッチ棒のようなシルエットの若き日のGianniの動く姿はなかなか貴重な映像です。

さて、妹のMarcellaは、たくさんのヒット曲も、心に沁み入る隠れた名曲も数あるので選曲に迷いましたが、アレンジの見事さと、それを支える演奏力が味わえる曲の中で、会場のClub ACIDにちなんで、ダンサブルな大ヒット曲"Negro(黒人)"(1975)を選びました。ノリの良さはもちろんのこと、Franco Monardiの指揮するストリングスの緩急ついた挿入が素晴らしいうえ、曲全体を通して暴れまわる複雑なフレーズを奏でるベースのテクニック、派手派手なきらめきサウンドで被さるシンセサイザーなどの掛けあいが見事な楽曲です。

Marcellaをもう1曲。大ヒット曲ではないものの、聞けば聞くほど味が出る隠れた名曲"L'avvenire(将来)"(1974)。イントロのボンゴの響き、生のストリングスの大胆な導入が美しく、歌い出しの抑え気味の歌唱からサビに向けてソウルフルに盛り上がっていく曲調は、まさに1970年代のMarcellaの魅力が凝縮されたような楽曲です。これもまた貴重な1974年当時の、まさに"L'avvenire"を歌うMarcellaの映像を重ねてご紹介しました。イタリアは1970年代半ばでもまだモノクロだったんですねぇ。



こうして、Bella兄妹の大活躍の後も、彼らの成功の後を追っていく、Sicilia出身のミュージシャンが多数頭角を現します。Mario Venuti(44/Siracusa出身)、Carmen Consoli(33/Catania出身)、Filippa Giordano(33/Palermo出身)、今回のFestaの第1部でも紹介したSilvia Salemi(29/Siracusa出身)、Sugarfree(Catania出身)など枚挙に暇がありません。

 

Sugarfree

 

PatriziaLaquidaraそして同じCataniaからは、Patrizia Laquidara(35)が登場します。
後に北イタリアのVeneto州に移り住み、ポルトガルのリスボンにも一時期暮らすようになり、やがてイタリアで一番有名な作詞家Mogol(71)の音楽学校で、Veneto&Lombardiaのトラッドコースの奨学金を獲得したのが26歳の時。その後、ポルトガル、アラブ、ギリシャなどのトラッドソングをレパートリーに取り入れて、数々の音楽祭に参加するようになります。それだけ彼女の音楽の興味が多岐に渡るエスノ・ミュージックに及んでいたことが、イタリアを超越した彼女の現在の音楽性のルーツになると思います。

とりわけブラジルの音楽に愛情を注ぎ、ブラジルを代表するシンガーソングライターCaetano Veloso(65)に敬愛を評したアルバムでデビューします。28歳と言う、女性アーティストとしては遅咲きのスタートとなりました。

30歳の時、Bungaro(43/Puglia州Brindisi出身)と共作した"Agisce(実行する)"がスマッシュヒット。この曲はRecanati(Marche州)音楽祭にて、批評家賞を受賞します。この音楽祭での優勝者がそのままサンレモ音楽祭で優勝する快挙(Povia(35)、Simone Cristicchi(30))が続いている事で一躍脚光を浴びるようになった、新人アーティストの登竜門の様相を呈した注目株のフェスティヴァル。

Bungaro

PoviaSimone Cristicchi

 

 

 

 

 

Patriziaも翌2003年、31歳にてサンレモ音楽祭の新人部門に参加し、批評家賞にあたるMia Martini賞およびAlex Baroni賞を勝ち取ります。

PatriziaLaquidara/-indirizzo-portogheseこうしてようやくスポットライトを浴びるようになったPatriziaは、自身名義の2作目であり、カンタウトリーチェとしてはファーストアルバムとなる「Indirizzo Portoghese(ポルトガルの住所)」をリリース。Avion TravelのギタリストFausto Mesolella、Mario VenutiのサポートバンドArancia SonoraのギタリストTony Cantoらと共作しています。また、Mario Venutiとデュエットした"Per causa d'amore(愛のせいで)"をヒットさせます。

ManualeD'Amoreこうして2004年から2006年の長期に渡り、Indirizzo Portogheseツアーに明け暮れ、その間、彼女のオリジンであるトラッドミュージックのイベントも並行して行う多忙な日々を送るようになるPatriziaですが、2005年(33歳)、Giovanni Veronesi監督の映画『Manuale d'amore(恋愛マニュアル/邦題:イタリア的、恋愛マニュアル)』のサントラに採用されるというチャンスを掴み、ポルトガル語詩の"Noite e Luar(夜と月明かり)"を吹き込みます。

2007年になって、ようやく新作アルバム「Funambola(綱渡り女芸人)」を発表。POPSアルバムテイストに仕上げていますが、彼女の複雑な音楽バックグラウンドのエッセンスが散りばめられた、無国籍風ボッサノヴァ的な雰囲気でまとめられています。シングル曲"Le cose(物事)"は、フランスPOPS風とも、ピチカートファイヴ風にも感じる雰囲気の作品。Patriziaのライヴのバックステージの映像を重ねて紹介しました。リハーサルなのか、お楽しみモードなのか判りませんが、3人のミュージシャンが奏でるアコースティック楽器(ダブルベース、アコーディオン、ガットギター)に合わせて、Patrizia自身もトライアングルを手にとって、とてもリラックスモードの中、楽しんで演奏している雰囲気が彼女の人柄の良さを感じさせる映像です。

第3部のラストは、前出の"Noite e Luar(夜と月明かり)"を映像でご紹介。心に染み入る美しいメロディと心が休まる癒し系のアレンジ。そこにウィスパー系のPatriziaのヴォーカルは、とても耳障りが良く、しかも映像では、Patriziaの美しさが一段と引き立っていて、目も耳も充分に楽しませてくれました。

イタリアに限らずヨーロッパや南米の女性歌手を愛する常連tonto氏は、狙い通り心打たれてくれました。また美女マニアの常連さんPunto氏の心のムシも掻き立ててしまったようで(笑)

PatriziaLaquidara_gruこのPatriziaのアルバムジャケットやリーフレットには、隠す部分は隠しているものの、大胆なオールヌードの写真を使用しているのも、男の心に胸騒ぎを起こさせているのも間違いありません。「Funambola(綱渡り女芸人)」というタイトルどおり、『綱渡り』をテーマにしたアルバムらしく、糸で吊るされた折鶴がそのモチーフとしており、Patriziaはヌード姿でその折鶴のポーズを取っているという事のようです。

Continua alla prossima puntata.(つづく)

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『Viva!イタリア Vol.4』『Viva!イタリア Vol.4』【映画の音楽ネタ】

cronaca日伊協会・年刊学術誌『日伊文化研究』第56号(2018年)
「1960年代のイタリア音楽(ポップス)について」掲載

ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri) / 折り紙(Origami)(2017/日本盤)ジョー・バルビエリ(Joe Barbieri) / 折り紙(Origami)(2017/日本盤)ライナーノーツを担当

『Viva!公務員(Quo vado?)』(2015)『Viva!公務員(Quo vado?)』(2015)【映画の音楽ネタ】

Camillo Pace - Credo nei raccontiCamillo Pace『Credo nei racconti』(2017)

Gianluca Paganelli - DestinoGianluca Paganelli『Destino』(2016/日本盤)

イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(MusicaVita Italia)』イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(Musicavita Italia)』

決定盤!永遠のシャンソンコレクション『決定盤!永遠のシャンソンコレクション』(CD5枚組/日本盤)

『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅(A.D.2010 - La Buona Novella)』
【2014年5月14日発売】『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅(A.D.2010 - La Buona Novella)』(CD)
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PFM/『アンドレの詩(PFM canta De Andre')』
【2014年5月14日発売】PFM/『アンドレの詩(PFM canta De Andre')』(CD)
対訳を監修いたしました!

PFM/『イン・クラシック〜モーツアルトからの祭典(PFM in classic | Da Mozart a Celebration)』
【2014年2月19日発売】PFM/『イン・クラシック〜モーツアルトからの祭典(PFM in classic | Da Mozart a Celebration)』(2CD)
対訳を監修いたしました!

公益財団法人 日伊協会会報クロナカ138号
公益財団法人 日伊協会会報クロナカ138号
巻頭特集『豊穣なるイタリアン・ポップスの世界』執筆

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『ジリオラ・チンクェッティ/パーフェクト・ベスト』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『永遠のイタリア音楽全集』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』
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「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
【2013年5月22日発売】小さな村の物語イタリア 音楽集(市販版/別選曲)
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ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
【2013年3月発売】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
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ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
【2012年7月5日発売】ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
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ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
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Camillo Pace - Credo nei raccontiCamillo Pace『Credo nei racconti』(2017)

Max Gazze` a Tokyo 2016Max Gazze`,Zephiro来日公演

NegritaNegrita, Zephiro来日公演

Gianluca Paganelli - DestinoGianluca Paganelli『Destino』(2016/日本盤)

集まれ、イタリア好き!@湘南T-SITE集まれ、イタリア好き!@湘南T-SITE
5/7&5/22映像ライヴ敢行!

Gigi D'Alessio(ジジ・ダレッシオ)初来日公演Gigi D'Alessio(ジジ・ダレッシオ)初来日公演!

第3回「イタリアン・ポップス・セミナー 」@日伊協会
2015/7/25開催 第3回『イタリアン・ポップス・セミナー 』@日伊協会

イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(MusicaVita Italia)』イタリア音楽専門情報誌『ムジカヴィータ・イタリア(Musicavita Italia)』

Ligabue a Tokyo2015/2/3 Ligabue来日公演

決定盤!永遠のシャンソンコレクション『決定盤!永遠のシャンソンコレクション』(CD5枚組/日本盤)

第2回「イタリアン・ポップス・セミナー 」@日伊協会
2014/7/26開催 第2回『イタリアン・ポップス・セミナー 』@日伊協会

『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅(A.D.2010 - La Buona Novella)』
【2014年5月14日発売】『紀元2010年 - PFMとアンドレの新たな旅(A.D.2010 - La Buona Novella)』(CD)
対訳を監修いたしました!

PFM/『アンドレの詩(PFM canta De Andre')』
【2014年5月14日発売】PFM/『アンドレの詩(PFM canta De Andre')』(CD)
対訳を監修いたしました!

PFM/『イン・クラシック〜モーツアルトからの祭典(PFM in classic | Da Mozart a Celebration)』
【2014年2月19日発売】PFM/『イン・クラシック〜モーツアルトからの祭典(PFM in classic | Da Mozart a Celebration)』(2CD)
対訳を監修いたしました!

シーライトパブリッシング
月例コラム『イタリアPOPSのススメ』

ミュージックラウンドアバウトFM戸塚『ミュージックラウンドアバウト』
雑誌『MusicaVita Italia』特集2013/10/31放送

文化セミナー『イタリアンポップスのすべて』@公益財団法人 日伊協会
文化セミナー『イタリアンポップスのすべて』@公益財団法人 日伊協会
講師を務めました。

公益財団法人 日伊協会会報クロナカ138号
公益財団法人 日伊協会会報クロナカ138号
巻頭特集『豊穣なるイタリアン・ポップスの世界』執筆

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『ジリオラ・チンクェッティ/パーフェクト・ベスト』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『永遠のイタリア音楽全集』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『永遠のイタリア音楽全集』
歌詞対訳を監修いたしました!

CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』(2013)
【2013年6月26日発売】CD『サンレモ音楽祭ベスト!〜素晴らしきカンツォーネの世界』
歌詞対訳を監修いたしました!

「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
【2013年5月22日発売】「小さな村の物語イタリア 音楽集」(市販版/別選曲)
歌詞対訳を監修いたしました!

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
【2013年2月末発売予定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX第2弾
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』
2012/6/29開催 - Attico 初夏の『イタリアン・パーティー』でDJ&VJを務めました!

2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/6/24開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)でナヴィゲーターを務めました!

ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
【2012年7月5日発売】ジリオラ・チンクェッティ / シングル・コレクション
歌詞対訳を監修いたしました!

2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)
2012/5/27開催『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)で講師を務めました!

『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

★秋のイタリア収穫祭★東京ガス
★秋のイタリア収穫祭★東京ガスで音楽コーナーを務めました!

逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
【2011年10月1日発売】逢いびき〜魅惑のイタリアン・ポップス BS日テレ「小さな村の物語 イタリア」音楽編(通販限定)
歌詞対訳を監修いたしました!

シーライト パブリッシング
『イタリアPOPSのススメ』連載コラム@シーライト パブリッシング

『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館
『イタリアブックフェア2011』@イタリア文化会館でイベント『イタリアPOPSスペシャル』を担当しました!

NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集
NHK-BShi『Amazing Voice 驚異の歌声』Mina特集で資料映像協力しました

ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
【通販限定】ジリオラ・チンクェッティ紙ジャケBOX
歌詞対訳を監修いたしました!

世界の音楽情報誌Latina
Claudio Baglioniインタビュー
取材協力いたしました!


【通販限定】VIVA SANREMO! Canzone Collection ビバ サンレモ!〜カンツォーネ・コレクション(CD4枚組/日本盤)
歌詞対訳を監修いたしました!

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「イタリアン・ポップ・ミュージック 50年の変遷」@PolyCultureClubTokyo

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シカゴピザ公式サイトでのイタリア音楽コラム執筆(分社化により現在は該当サイト消滅)

Tra te e mare(海のように)/Laura pausini
Tra te e mare(海のように)/Laura pausini(ラウラ・パウジーニ)
ライナーノーツを担当いたしました!

Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
Storie di tutti i giorni(過ぎ行く日々の物語)/Riccardo Fogli(リッカルド・フォッリ)
シングル盤リリース時に歌詞注釈を担当いたしました!

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Opera prima(オペラ・プリマ)/Pooh(プー)
日本盤初リリース時にコラム記事を執筆いたしました!

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