第65回Festaは、16名の参加者が集まり、東京・亀戸の某所にて8/21(土)に開催されました。参加者の内訳は男性6名 女性10名(うち、初参加者1名)。
まさに『隠れ家』となるプライヴェートなバンケットルームを貸し切り、極上の音楽と遠景に浮かぶ花火を楽しむ、至福のひと時となったかと思います。
集合写真撮影
POP!ITALIANO
kazuma氏
第1部
4人のカンタウトーレ(男性シンガーソングライター)をピックアップ。
1人目は、サンレモ音楽祭2010の新人部門に出場していたLuca Marino(ルカ・マリーノ/29歳/Varese近郊出身)。惜しくも入賞を逃してしまい、その後、出場曲にも、デビューアルバムにも特に大きな注目が集まることはありませんでした。
筆者もサンレモ出場組を紹介するFestaの際にLuca Marinoは割愛してしまっていたのですが、最近になって彼の楽曲の味わいがジワジワと効いてきて、紹介したくなってしまった次第です。
Luca Marinoは、演奏面では、ギターも弾くしドラマーでもあります。そしてカンタウトーレとして楽曲を作る際には、特に作詞に重きを置くタイプのようです。
デビューアルバム「Con la giacco di mio padre(父のジャケットと共に)」(2010)は9曲入りで、様々なタイプの楽曲が収められ、歌詞は難しくは無いものの、一風変わったタイトルをつけた楽曲が目立ちます。
まずはサンレモ2010出場曲"Non mi dai pace(君は僕に平和をくれない)"。サンレモ向きのオーケストレーションを効かせた次第に盛り上がるタイプの楽曲です。
公式PVのサンプルはこちら
https://liberitutti.info/luca/video
2曲目は"Levriero(グレーハウンド)"。大道芸のBGMのようなどこか陽気な感じの漂う楽しい楽曲です。
3曲目は"Delirio delle tre(3時の錯乱)"。不思議なタイトルが付けられた割に明るいPOPS調の楽曲ですが、これは失恋ソング。ため息ばかりで眠れない午前3時に気が狂いそうになってしまう、という内容で、そのやり場のない気持ちを、彼の故郷Vareseから遠く離れたRomaに託す歌です。
ローマに行きたいな
君から遠く
僕から遠く
起こってしまった事から遠く
ローマは誰から遠いのだろう?
僕らから遠いのだ
起こってしまった事から遠いんだ
あと5年〜10年ぐらい修行すれば、きっと骨太のカンタウトーレに成長したLuca Marinoに出会えるような気がしませんか?
2人目のカンタウトーレはMax Gazze(マックス・ガッツェ/43歳/Roma出身)。ソロ活動よりもベース奏者として様々なアーティストとバンド活動する仕事の方が多いかもしれないMax Gazzeですが、今回のソロアルバム「Quindi?(それで?)」(2010)は、アルバムチャート6位にまで登り、今も20位台に留まる快調な売れ行きを示しています。
ミュージカル映画『Basilicata coast to coast』という映画のサントラに抜擢された"Mentre dormi(君が眠っている間に)"を収録したアルバム、という付加価値が効いているのかもしれません。メランコリックな楽曲です。
3人目のカンタウトーレはCesare Cremonini(チェーザレ・クレモニーニ/30歳/Bologna出身)。1999年の19歳の時にバンド編成のLunapop(ルナポップ)として大ブレイクをし、ソロになってからもその確かな音楽的才能を発揮して活躍してきたおかげで、30歳になったばかりながら既にベテランの威厳と風格を兼ね備えるカンタウトーレです。
Lunapop時代を含む自身のヒット曲を集めたベストアルバム「1999-2010 THE GREATEST HITS」(2010)をリリースするや、アルバムチャート3位にまで登り、その後も常にベスト10上位に留まる快調なセールスを記録しています。
新たに収録された未発表の新曲"Mondo(世界)"は、Jovanotti(ジォヴァノッティ/44歳/Roma出身)をゲストに迎えたのが、最大級の話題を集めたのも功を奏したようです。
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