Piccola RADIO-ITALIA

〜イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本に作りたい〜
Gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone!!

CapaRezza

イタリアの家庭でラジオをつけるがごとく、イタリアPOPSを簡単に聴ける環境を日本にも作りたい
という趣旨で、2005年4月より毎月1回、通称“FESTA(フェスタ)”と呼ばれるイタリアPOPS鑑賞会を開催しております。
このサイトでは、そのFESTAのレポートを中心に、イタリアPOPS(イタリアン・ポップス)を紹介しております。
FESTA会場で流した音楽や映像には、Web上ではご紹介できないのが多々あります。ぜひFESTA会場にお越しください。

Ecco il gruppo per diffondere la musica pop italiana in Giappone,
e speriamo di creare la circostanza in cui si divertono la musica pop italiana in Giappone
Diamo la festa musicale ogni mese da Aprile 2005, dove mettiamo la musica pop italiana.
Qua sul nostro sito, inseriamo dei rapporti sulla ogni festa.
Ci sono tante musiche che non si può mettere nel sito,quindi partecipate alla nostra festa pure!

「イタリアPOPSスペシャル」@イタリア文化会館レポート(その3/2011年04月のイタリアヒットチャート/12位〜6位)

その2はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51921025.html


第2部(前半)/13:15-14:30 イタリア最新ヒット曲コーナー 

第1部が『カンツォーネ黄金時代のヒットパレード』と題した1960年代を中心とした時代にスポットを当てましたが、第2部は、まさに現在のイタリアのミュージックシーンを紹介するコーナー。

イタリアPOPSは、1970年代半ばぐらいから次第に日本に情報が届かなくなり、やがて日本盤レコードやCDもほとんど発売されなくなったため、すっかり日本社会から封印されてしまいました。
これは世界規模でアメリカナイズしていく過程で避けれらなかった部分も大きいですが、日本ほど極端に英語以外の言語のPOPSを断絶した国は珍しい状態です。(同じ英語でも今ではイギリスのPOPSすらも流通し難くなりました)

1970年代以降もイタリア発の世界的なヒット曲やビッグスターが登場して来ているものの、そのほとんどが日本では紹介されないというガラパゴス化現象が日本社会に起きているのです。

イタリアのPOPSは今もなお、中東を含むヨーロッパ圏や中南米では絶大な人気を誇っていますし、北米やオーストラリアでも一定のニーズはずっとキープしている状態です。アジアでも韓国や香港で公演するアーティストはいますが、日本では本当に数えるほど・・・という始末です。

これほどイタリアブームが長く続いている日本社会で、なぜイタリア文化の重要な要素の一つであるはずの『歌』だけが、いつまで経ってもオペラやナポリ民謡、1960年代カンツォーネ、1970年代プログレだけで留まってしまうのでしょうか。

古語や方言を多用するオペラや映画などよりも、標準語で歌われることの多いイタリアPOPSは、外国人に取って遥かに適切なイタリア語教材であるとイタリア人も認めるところですし、1970年代以降のイタリアPOPSの中核を担うカンタウトーレ(シンガーソングライター)達の歌詞には、今のイタリアを知る手掛かりとなる要素がたくさん詰まっているところも文化教材としても適切です。

イタリアが好きな人なら、イタリア語を真剣に学びたい人には、ぜひイタリアPOPSを、それも出来るだけ新しいものを聴いて頂きたいと思っています。

これらの観点から、今回の「イタリアPOPSスペシャル」の第2部は、イタリアの最新アルバムチャート(2011年4月初頭付け)を基にしたヒット曲をずらりと揃えたラインナップとしました。

また『イタリアPOPS』には実に多彩なタイプの音楽が存在していて、一概に『イタリアPOPSとはこういうタイプの音楽ジャンル』と言い切る事が出来ないことと、若くても20代後半、Around40ぐらいの年齢からやっと一人前、という超実力主義の世界だという事がご理解いただけるかと想います。


2011年4月初頭付けのイタリアアルバムチャート第12位にランクしたのはRoberto Vecchioni(ロベルト・ヴェッキォーニ/68歳/Monza出身)の「Chiamami ancora amore(僕を愛しい人と呼んでくれ)」(2011)。

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2011年のサンレモ音楽祭で総合優勝を勝ち取ったアルバムと同名の楽曲を収録したオリジナルアルバムです。


Roberto Vecchioniは1970年代ごろから頭角を現してきたカンタウトーレで、本職の高校教師をしながら音楽活動を続けて来た異色の経歴を持つ人物です。

このサンレモ優勝曲"Chiamami ancora amore(僕を愛しい人と呼んでくれ)"は、単なる男女間の愛の歌に留まらず、愛情に育まれたイタリア国民の事を称えるために作ったとVecchioni自身が語っています。イタリア統一150周年に捧げられた楽曲と言って良いでしょう。

※当サイトでのRoberto Vecchioniの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Roberto_Vecchioni


アルバムチャート第11位は、Emma(エンマ/27歳/Firenze出身)の「A me piace così(私はこんなのが好き)」(2010)。

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このアルバムは2010年の年間アルバムチャートの2位に輝いたもので、2011年になってもまだ11位に位置するという、大ヒット&ロングセラーアルバムとなっています。

昨2010年、大人気のタレント発掘TV番組『Amici』第9シーズンで優勝を果たしてシンデレラストーリーを歩み始めたEmmaですが、これほどの大セールスを収めるのはまさに予想外でした。

今回ピックアップした楽曲は、第1弾シングルとなった"Con le nuvole(雲と共に)"

※当サイトでのEmmaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Emma


アルバムチャート第10位は、Raphael Gualazzi(ラファエル・グァラッツィ/30歳/Urbino出身)の「Reality and Fantasy」(2011)。

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Jazz畑で活躍するカンタウトーレで、2011年のサンレモ音楽祭で新人部門の優勝を勝ち取った楽曲"Follia d'amore(愛の狂気)"を収録しています。

Raphael Gualazziはサンレモ音楽祭の新人賞を射止めただけでなく、Mia Martini賞(批評家賞)・Golden Share賞(TVラジオ報道局賞)、Liguria州賞と、なんと4つの副賞をも独り占めし、さらには2011年にイタリアが14年ぶりに出場することになったEuroFestival(ユーロフェスティヴァル/ユーロヴィジョン)にイタリア代表として出場する大役を任命されることにもなるという、まさに台風の目となりました。

※当サイトでのRaphael Gualazziの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Raphael_Gualazzi


アルバムチャート9位は、Virginio(ヴィルジーニォ/26歳/Latina近郊出身)の「Finalmente(ついに)」(2011)

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前出のEmmaが優勝したタレント発掘TV番組『Amici』の第10シーズンで総合優勝したばかりのVirginioは、自分で楽曲を書くカンタウトーレ。

今回は第1弾シングル曲"A Maggio cambio(5月には変わるよ)"を紹介しました。




アルバムチャート第8位は、CapaRezza(カパレッツァ)の「Il sogno eretico(馬鹿げた夢)」(2011)

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今世紀に入った辺りから頭角を現してきたCapaRezzaですが、今ではすっかり存在感のあるラッパーとして君臨し、相変わらずのラップ音楽スタイルのまま、こうして堂々ヒットチャートの上位に食い込んでくるという実績を重ねています。

収録された楽曲の中での注目曲は、イギリスのバンドSpandau Ballet(スパンダーバレエ)のヴォーカルTony Hadley(トニー・ハドリー)とデュエットした"Goodbye Malinconia(憂鬱よさようなら)"

※当サイトでのCapaRezzaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/CapaRezza


アルバムチャート第7位は、Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ/57歳/Siena出身)の「Io e te(私とあなた)」(2011)。

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アルバムジャケットの写真通り、57歳にて妊娠&初産を経験したGianna Nanniniが生まれた娘Penelopeちゃんに捧げたアルバムで、第1弾シングル"Ogni tanto(時々)"をここではTVライヴの映像で。

Gianna NanniniはSienaのお菓子屋さんの娘で、元F1ドライバーの弟Alessandro Nannini(アレッサンドロ・ナンニーニ/日本語表記:アレッサンドロ・ナニーニ)が経営するカフェ『Nannini Cafè』の経営陣としても名前を連ねております。日本にも汐留やお台場にお店がありますよね。

※当サイトでのGianna Nanniniの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianna_Nannini


アルバムチャートの第6位は、Davide Van De Sfroos(ダヴィデ・ヴァン・デ・スフルース/46歳/Monza出身)の「Yanez」(2011)。

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2011年のサンレモ音楽祭で総合第4位となったアルバムと同名の楽曲を収録したオリジナルアルバムです。

Yanezとは、小説家Emilio Salgari(エミリォ・サルガリ)が書いた冒険小説に登場するポルトガル海賊のYanez de Gomeraを題材にしているそうです。
マカロニウェスタン調の楽曲の雰囲気がキマッタ作品に仕上がっていますね。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)

Check

第42回イタリアPOPSフェスタ(2008年9月)レポート (その1)

第41回Festaは、18名の参加者が集まり、東京・水道橋のYou Meにて9/20(土)に開催しました。参加者の内訳は男性6名 女性12名(うち、初参加者3名)。

会場スペースをゆったり目に使って、極上の音楽を楽しむ、至福のひと時となったかと思います。


 

第1部

MusicaNuda/55-21Petra magoni & Ferruccio Spinetti(ペトラ・マゴーニ・エ・フェッルッチォ・スピネッティ)のアルバム「Musica Nuda 55/21」(2008)。というか、今回からユニット名を『Musica Nuda』に定めたようなアルバムクレジットに変更になっておりますので、Musica Nuda(ムズィカ・ヌーダ)のアルバム「55/21」(2008)、と紹介するべきなのかもしれません。

もともとはソロシンガーのPetra Magoni(ぺトラ・マゴーニ/36歳/Pisa出身)とAvion Travel(アヴィォン・トラヴェル)のFerruccio Spinetti(フェッルッチォ・スピネッティ)という、別々の活動場所を持つ2つの個性による異色の企画アルバムが「Musica Nuda」(2004)。フランスから火がついて大好評を博し、2作目のアルバム「Musica Nuda 2」(2006)でブレイク。その後、クリスマス企画アルバム、ライヴアルバムを発売し、固定ユニットとして活動する方向性を示したアルバムと言えるかもしれません。(来歴は2006年11月FESTAをご参照ください)

アルバムタイトルとなった「55/21」は、1〜90のロット番号で占うSmorfia(ズモルフィア)と呼ばれるナポリの夢占い本からの引用で、55はMusica(音楽)を、21はNuda(裸婦)を意味するそうです。今回も彼らのオリジナリティ溢れるスタイルのカバー曲が多く、Lucio Battisti、Fabrizio De André、Adriano Celentano、Gianni Morandiなどのイタリア語曲、Jacques Brel、Beatlesといったアーティストの楽曲を手掛けています。

1曲目は"Pazzo il mondo?"(狂気の世界?)。彼ら独特の『ウッドベース1本と女性ヴォーカルのユニット』スタイルの楽曲です。往年のFabrizio De Andre'を彷彿とする曲調が魅力です。

2曲目は"Fronne"(=foglie 葉っぱ、花弁)。Ferruccio Spinetti自身で書かれた楽曲で、ナポリ語のタイトルが付けられています。ギターやフルートといった楽器を迎え入れ、一段と表現に厚みを増すことに成功しています。



すっかりイタリアのラッパー代表として、突き抜けた存在感のあるCaparezza(カパレッツァ/35歳/Puglia州Bari近郊出身)。(来歴は2007年11月FESTAをご参照ください)

 

Caparezza/LeDimensioneDelMioCaos新作アルバム「Le dimensioni del mio caos(僕の混沌のあらゆる側面)」(2008)は、Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)をテーマに据えたトータルアルバムになっていますが、そこは変わり者のCaparezza。通常の手法で格調高い方向へまとめ上げることをせず、俗物的な視点で挑んでいます。基本はラップですが、POP調あり、演劇調あり、民族音楽の要素なども取り込んだ、実に幅広い世界観を示してくれます。

2008年3月のアルバム発売と同時にシングルカットされた"Eroe - storia di Luigi Delle Bicocche(英雄 - ルイジ・デッレ・ビオッケ物語)。貧しい壁塗り職人のルイジが、ギャンブルや高利貸からの甘い誘いを撥ね退けて、立派に家族を養っていく生き様を歌っています。こうしたルイジのひた向きで実直な生き方自体が『英雄的な』行為となる、という南イタリアの現実を表していることになるのかもしれません。

続いて同年7月に2枚目のシングルカットされた"Vieni a ballare in Puglia(プーリアへ踊りにおいでよ)。彼の故郷のPugliaの伝統的音楽タランテッラやピツィカピツィカの要素を取り入れた民族音楽的な雰囲気の楽曲で、2008年夏のイタリアで大ヒットしました。

タイトルからは能天気な故郷応援ソングかな?・・・と感じられますが、焼けつくPugliaでの労働災害をテーマにした深刻な問題をCaparezza流にコミカルなテイストで表現したメッセージ性のある内容。

タイトルに使われた'ballare'は本来、『踊る』という意味しかありませんが、冒頭の歌詞では『イルカは砂浜へ'踊り'に行く・・・ゾウは人知れない墓場へ'踊り'に行く・・・雲は水平線へ'踊り'に行く・・・電車は有料博物館へ'踊り'に行く・・・君は? ドコへ'踊り'に行くんだい?』 つまりこの歌では'ballare'は'morire'、『死ぬ』を意味していることが判ります。すなわち『プーリアへ'死に'おいでよ』というのが、この曲の真のタイトルという訳です。

途中『キョート』や『ジァッポネーゼ』という単語が聞こえますが、これは『京都議定書とは、日本のエロビデオのタイトルではないか、とプーリアでは思われている』という歌詞の一部です。

VideoClipでは、同郷の大先輩Albano Carrisi(アルバーノ・カッリーズィ/65歳/Brindisi近郊出身)の友情出演を得たのもヒットに大きく貢献したようです。アルバムヴァージョンでは、CaparezzaがAlbanoを真似たパフォーマンスで録音されていただけでしたので、アルバム発売後にAlbanoの協力のもと、新たにフィーチャリングAlbano版の録音と映像が作られた模様です。

ちなみにVideoClipのラストシーンは、1967年にAlbanoが出演してブレイクの切っ掛けとなった映画『Nel Sole』の有名なシーンから引用されています。そのタイトルバックで示されるテロップは『このビデオクリップの撮影中、プーリア人は誰も虐げられはしなかった』というオチ。


 

第1部のラストは、久々の聴き比べ。今回は"Pugni chiusi(握った両拳)"にスポットを当ててみました。1970年代のイタリアで数々の歌手の録音やステージを支えたドラマーGianni Dall'Aglio(ジァンニ・ダッラリオ)とカンタウトーレのRicky Gianco(リッキー・ジァンコ/65歳/Lombardia州Lodi出身)らのペンになる楽曲です。

まずはPooh(プー)の「Beat ReGeneration」(2008)から。結成40周年を超えたイタリアの国民的人気バンドが、イタリアのリバイバルブームに乗って制作したカバーアルバムで、タイトル通り1960年代のビートバンドの楽曲を現代に蘇らせています。この楽曲では、ベースのRed Canzian(レッド・カンツィアン/57歳/Treviso出身)がリードヴォーカルを取っています。軽くサラッとした曲調に仕上げているところにPoohらしさを感じるかと思います。

 

 


(4曲目5'10"あたりからがPugni Chiusi)

Poohより数か月遅れてこの曲をカバーしたのが、Matia Bazar(マティア・バザール)。前年にもリリースしたカバーアルバムの第2弾「One1 Three3 Four4, Vol. 2」(2008)に収められています。30周年を超える活動歴のあるバンドで、4代目のリードヴォーカルRoberta Faccani(ロベルタ・ファッカーニ/40歳/Ancona出身)の歌声を楽しみました。スローなテンポでムーディーな雰囲気の仕上がりとなり、聴き甲斐を感じさせてくれました。

Ribelli/PugniChiusi最後はオリジナルのRibelli(リベッリ)のバージョンを1967年当時の映像でご紹介しました。

この曲は過去、Iva Zanicchi(イヴァ・ザニッキ)、Piero Pelu'(ピエロ・ペルー), Timoria(ティモリーア/Francesco Renga在籍時)、Eugenio Finardi(エウジェニオ・フィナルディ)らにカバーされ、現在もなお、PoohやMatia Bazarなどの大物にカバーされるなど、名曲扱いになっているのには、前出の通り、優秀なコンポーザーのコラボで生まれた、ということ以外にもいくつかの理由があります。

まずRibelli自体が、Adriano Celentano(アドリアーノ・チェレンターノ/70歳/Milano出身)という、後のイタリア芸能界のドン(首領)に成長する大スターのバックバンドとして産声を上げたバンドであること。メンバーの中にはEnzo Jannacci(エンツォ・ヤンナッチ/73歳/Milano出身)という、これまた後の偉大なカンタウトーレが在籍していたこと(医師免許を持ち、外科医としての勤務歴もある音楽家、というのも異色ですが)。

しかし何といっても極めつけは、故Demetrio Stratos(デメトリオ・ストラトス)がソロヴォーカルを取った、Ribelliにとって最大のヒット曲として、多くのイタリア人の心に刻みついているからだと思われます。

 



Demetrio Stratos(1945-1979/34歳没/エジプト生まれ)は、ギリシャ人の家庭で生まれ、生地のエジプトでピアノとアコーディオンを勉強するために音楽学校へ進みます。1962年(17歳)にMilanoに移住し、ソウルやブルーズ、R&Bの洗礼を受けて音楽活動にのめり込んでいきます。1966年(21歳)にRibelliのヴォーカリストに採用され、1960年代のイタリアで若者文化の発信源としての聖地であった『Piper Club(パイペル・クラブ)』などで大好評を得て、翌1967年(22歳)の時に"Pugni chiusi"の大ヒットに恵まれます。


1970年までRibelliのヴォーカリストとして活躍した後、1971年にLucio Battisti(ルチォ・バッティスティ)のレーベルNumero Unoと契約。翌1971年(26歳)にバンドArea(アレア)を結成します。ジャズ・ロック、フュージョン、プログレといったジャンルで高い評価を受けたサウンドや演奏テクニックも然ることながら、Demetrioの個性的でアクロバティックなヴォーカルは、『人間楽器』とも形容され、注目を集めます。世界的にオルタナ系のロックにスポットライトが当たっていた時期だけあって、Areaの評価は海を越え、アメリカ大陸や日本にも届くようになりました。

Areaの活動と並行してソロ活動や他のアーティストとのコラボも積極的に取り組み、彼の生まれ育った環境が全て効果的なエッセンスとなる地中海音楽の具現化に大きな貢献を果たします。意志半ばにして白血病に倒れた彼を応援するコンサートが企画されますが、その実施日の前日、Demetrioは34歳にて永眠してしまいます。Demetrio応援コンサートは、急遽、追悼コンサートとなってしまい、前日の訃報から立ち直れていないミュージシャン達の悲しみに打ち震える歌声が記録されたライブ・テイクがそのまま収録されたアルバムがリリースされております。

そんな不世出の偉大なヴォーカリストDemetrio Stratosが存在した証として、"Pugni Chiusi"は、今後も名曲として伝えられていくのでしょう。

最後にAreaとしての活動も映像で少しだけ紹介をしました。曲名は"Luglio, agosto, settembre - nero(7月、8月、9月 - 黒)"(1973)。



注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2008年に達する年齢で表記しています。

 

Continua alla prossima puntata.(続く)

Check

第32回イタリアPOPSフェスタ(2007年11月)レポート (その3)


その2はコチラ


第3部

第3部は今までのFestaであまり紹介した事がないイタリアRAPのコーナー。

まずはここ数年で急速にブレイクした感のあるCapaRezza(34/Puglia州Molfetta出身)。
RAPのルーツであるアフリカ系アメリカ人のスタイルを単にイタリア語で模写したのではなく、非常に社会性の高いネタを鋭い視点でえぐり、非常にコミカルな人間性とそのパフォーマンスに裏打ちされたパフォーマンスで再現するところが、多くのイタリア人のツボにハマったようです。ミュージシャンが文化人として正当にリスペクトされるイタリアらしい風潮だと思います。

働きながらバンド活動を行っていた父と小学校の先生の母の間に生まれたCapaRezzaは、幼くして音楽に目覚めます。商学の高等教育を受けるために奨学金を得てMilanoに出てきたものの、やがて音楽への道を選ぶようになります。

RAPといえどもメロディカルな作風を特徴にしたスタイルで、Mikimixという名で芸能活動をスタートし、1995年のサンレモ音楽祭の新人部門に初出場。1997年にも再出場を果たしました。しかしながらMikimix時代はアルバム1枚をリリースできたのみで、大きな成功を得る事はできませんでした。

都会で一旗上げる夢に敗れた彼は、故郷のPugliaに戻ることになったものの、ガレージで作曲を続けていました。やがてその存在感のあるアフロヘア(地毛らしい・・・)をもじってCapaRezzaと名乗るようになります。(彼の出身地Molfetta地方の方言で、Capa Rezza=Testa Riccia、すなわち『縮れた頭』を意味します)

Caparezza/in Supposta Veritas1999年に3枚ものデモ・ディスクを完成させ、翌2000年にCapaRezza名義で再デビューを計ります。2003年にリリースしたセカンドアルバム「Verità supposte(仮想現実)」が注目され、CapaRezzaの名前と存在が急速に知れ渡るようになります。翌2004年に行われたツアーの映像を収録したDVDが「In Supposta veritas(仮想現実の中で)」(2005)として発売になっています。

Faestaではこの2005年のDVDから3曲紹介しました。1曲目は"Fuori dal tunnel(トンネルの外)"は、初めて大きな注目を集めたセカンドアルバムの中で、ある意味では、最も脚光を集めた楽曲。一律な楽しみ方を強要するナイト・スポットに対しての非難を込めた、ある種のメッセージソングになっており、それゆえ、単にダンサブルなナンバーとして安易に使用されるのをCapaRezza自身が難色を示し、TV番組やディスコテカに対して強力に抗議をしたことで、世論がヒートアップしたようです。実質はClaudio Bisioが出演する番組『Zelig Circus』にしか使用権を与えなかったようです。

2曲目は"La fitta sassaiola dell'ingiuria(絶え間ない侮辱浴びせ)"は、Angelo Branduardiの"confessioni di un malandrino(山師の自白)"のメロディを採用し、Branduardi自身とデュエットした作品。オリジナルのBranduardi版は『山師の自白』ですが、CapaRezza版は、言わば『チンピラの告白』といった内容に仕上がっています。DVDの中にBranduardiがゲスト出演した時の映像が納められていましたので、この2人のCapa Rezza(アフロヘア)のデュオのパフォーマンスをFESTAでも紹介しました。

CapaRezzaは、彼の出身地Molfetta地方の方言でパフォーマンスを行うSunny Cola Connectionというグループのメンバーとしても活動していますので、3曲目は同じDVDに収められたSunny Cola Connectionとして"skazz l'eminl"と言うノリの良い曲を紹介しました。

メンバー全員が自動車修理工のようなツナギを着ています。どうやらこれがSunny Cola Connectionのステージ衣装のようです。ライブ会場自体がMolfettaということもあって、このSunny Cola Connectionのコーナーになると、MCまでもが全てMolfetta地方の方言で進行します。DVDではそのままと言うわけにはいかないので、標準イタリア語の字幕が挿入されますが、まぁ、本当になんて異なる言語なんでしょうか! スペイン語などの方がまだイタリア語に近く感じるほど、耳だけでは理解できない方言ですねぇ。


第3部2人目は、『イタリアRAPの父』という異名を誇るJovanotti(41/Roma出身)。その異名どおり、初めてイタリア語でRAPを歌い、成功に導いたと目される大御所です。単なるイタリア語によるRAPではなく、常に社会的なメッセージを作風に盛り込むカンタウトーレの精神を伝承したうえに、Jovanottiならではのアングルで時代を切り取って描写したそのスタイルが、当初の若年層から一気にファン層を拡大することに繋がりました。彼の功績により、イタリアRAPがイタリア社会で広く受け入れられる事になったのが、『父』と呼ばれる偉業と言えるでしょう。

Jovanotti/CorriLore`!最近は大御所らしく豊かに髭を蓄えるようになり、サンタクロースかイエス・キリストか?といった風貌のJovanottiが、まだ『ragazzo』という呼び名がぴったりだった28歳当時の映像作品が、このたびDVD化されて発売になりました。「Corri Lorè(走れロレ)」(1994/2007)というローマ風のタイトルが付けられています。ローマでは名前のアッチェントがあるところで切捨てて呼び合う習慣がありますので、Jovanottiの本名であるLorenzoは『Lorè』になる訳です。
(例:Antonio→Antò、Alessandro→Alè)

1曲目は大ヒットシングル曲"Serenata rap(ラップ小夜曲)"をビデオクリップで。小夜曲(セレナーデ)の語源となった『serenata』とは、男が夜、意中の女性の部屋の窓の下で歌うこと、あるいはその歌のことで、ロミオとジュリエットにも登場するように中世から脈々と受け継がれた慣習ですが、この"Serenata rap"は、RAP形式を取ってはいるものの、とても落ち着いた美しい愛の歌に仕上がっています。

ビデオクリップでは、現代の住居環境が高層住宅化したことに対応して、クレーンで吊り上げられた空中ブランコ状態でセレナータを歌うJovanottiとバンドメンバーと言う設定。これは彼なりの現代社会への警鐘のメッセージが込められているのかもしれません。実に自然な映像なので、ひょっとすると本当に高層ビルディングのところでロケをしているのかもしれません。高所恐怖症じゃなくても相当スリリングなシチュエーションだと思います。

2曲目は大御所Pino Danieleとの共演で"Io ti chercherò(僕は君を探すだろう)"。Pinoとのリハーサルシーンから本番までノンストップで。この曲は全くRAPせず、ボソボソと歌うJovaと相変わらず美しい声とギターを弾くPinoの駆け引きが楽しめます。この年1994年、JovanottiはPino DanieleとEros Ramazzottiとのジョイントツアーを行っていますので、その時の映像なのでしょうね。

続けて3曲目の"Ragazzo fortunato(幸せな男の子)" これはもうJova自身のことなんでしょうね、幸せなのは。1993年のシングル曲です。
半分歌うようなメロディに乗ったRAPで、タイトルどおり実に幸福に満ちた、笑顔が可愛いJovanotti。こんなに笑顔が似合う男だったんですね。コーラスに併せて手振りをするパフォーマンスも可愛い。


イタリアRAPは、イタリア語の理解力だけでなく、イタリア文化や現代イタリア人のイデオロギーの理解力など、高度な素養が揃わないと、本格的に理解しづらい部分がありますが、まずはあまり頭で考えず、体にリズムを合わせる事から楽しんでいきたいですね。(CapaRezzaには文句付けられそうですが・・・外国人だから、許してくれぇ・・・・!)

Continua alla prossima puntata.(続く)

Check
5/27・6/24『イタリア音楽&イタリアンブランチ』(於:アッティコ)開催決定!

『イタリア音楽&イタリアンブランチ』@Attico

【発売中】当サイト協力日本盤CD / [In vendita]CD della edizione giapponese a cui abbiamo collaborati
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記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、記事を書いた年度に達する年齢で表記しています。

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京都のCristinaと東京のYoshioAntonioによるプロジェクト。2人とも音楽業界人ではありませんが、趣味としてイタリア音楽の普及活動を行う際のコードネームが、Piccola RADIO-ITALIA(ピッコラ・ラディオ=イタリア)です。

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Cristina da Kyoto e Yoshio Antonio da Tokio, non siamo professionisti nel settore musicale, ma come fan della musica pop italiana vorremmo creare la circostanza in cui si può ascoltarla più facilmente anche qua in Giappone. Sperando questo motivo, il progetto si chiama "Piccola RADIO-ITALIA".

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『イタリアブックフェア2012』@イタリア文化会館
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★秋のイタリア収穫祭★東京ガス
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セシール
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