Emma(エンマ/Firenze生まれPuglia州Aradeo育ち/36歳)のアルバム『Fortuna(意:幸福)』(2019)。前作『Essere qui(意:ここにいること)』(2018)発売のわずか3か月後に米ロサンジェルスで製作開始。Emma自身はこのプロジェクトをポジティブに定め、自身の現況が未来に向かって変化の絶えないものであり、その中で晴れやかな気持ちでいることを描いている、と語っている。
Emma - Fortuna(2019)

発売の数か月前に3度目の癌が見つかって療養生活に入るものの、見事に生還して復帰しているが、過酷な運命を悲観することなく、その強い生き様にこのアルバムタイトルを並べてみると、感慨深いものがある。

Emma自身も曲作りに部分的に参加しており、他のコンポーザーたちには、ヒット曲メーカーDardust(ダルダスト)ことDario Faini(ダリオ・ファイーニ)、ロックの帝王Vasco Rossi(ヴァスコ・ロッシ)、Stadio(スターディオ)のGaettano Curreri(ガエターノ・クッレリ)、カンタウトリーチェのElisa(エリーザ)、Amara(アマラ)、Giulia Anania(ジュリア・アナニア)、 若手カンタウトーレの Giovanni Caccamo(ジォヴァンニ・カッカモ)、Antonio Maggio(アントニオ・マッジォ)、 Davide Simonetta(ダヴィデ・シモネッタ)らが名を連ねている

「Io sono bella(意:私は美しい)」はVasco Rossi作詞、Gaetano Curreri他が作曲を担当。

「Stupida allegria(意:バカげた元気)」はDardust他が書き下ろした楽曲。

Emmaはサンレモ音楽祭2020にもゲスト出演し、前出の「Stupida allegria」からメドレーで、「Non e` l'inferno(意:地獄じゃない)」(サンレモ音楽祭2012優勝曲)〜「Arrivera`(意:やって来るわ)」(同音楽祭2011第2位)〜「Amami(意:私を愛して)」(2013)、そして最新アルバムのタイトル曲「Fortuna」(Emma自身とDardustらとの共作)を披露した。

Festaではおまけとして、2003年に初めてTV出演したばかりの19歳のEmmaが歌うZucchero(ズッケロ)の「X colpa di chi(意:誰のせいで)」の映像を紹介。このオーディション番組でEmmaは優勝者3人のひとりとなり、そのままトリオでデビューするのだが芽は出ず、2010年のAmici優勝まで下積みを経験することとなる。

※当サイトでのEmmaの紹介記事
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Gianni Togni(ジャンニ・トーニ/Roma出身/64歳)のアルバム『Futuro improvviso(意:突然の未来)』(2019)。1980年代初頭に一世を風靡したカンタウトーレの4年ぶりの新作アルバム。
Gianni Togni - Futuro improvviso(2019)

1990年ごろからは次第にプロデューサー活動をメインに行うようになり、ソロのカンタウトーレ活動はかなり控えめになったしまっただけに、相変わらず若々しい作風はファンの期待を裏切らない。

「Vado via con me(意:自分と共に行こう)」

「Sara` un giorno migliore(意:いい日になるよ)」

「Voglio Correre [senza freni](意:僕は走りたい[ブレーキをかけずに])」

一方、Gianniは2016年に突然アルバム『Canzoni ritrovate 1977(意: 再発見された楽曲ら 1977)』をリリース。そのタイトル通り、1977年に録音したままお蔵入りになっていた幻の楽曲集。長年に渡って全曲が見つからずにリリースできずにいたものの、幸運にも全13曲が発見されて39年遅れて発売された2ndアルバム、という訳だ。当時21歳。
Gianni Togni - Canzoni ritrovate 1977

プロデュースはPooh(プー)のRed Canzian(レッド・カンツィアン)。1stアルバムでは主にギターを弾き、Jazz系ミュージシャンたちと渋すぎる音楽をしていたGianniが、Poohの前座を務めることで、ピアノでの作曲&パフォーマンスに目覚め、1980年にブレイクする間の過渡期が感じられる貴重な作品集だ。またRed Canzianが当時のPoohに新風を吹き込むことになったフレットレスベースのサウンドもところどころに感じられるのも聴きどころだ。

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2020年に達する年齢で表記。