サンレモ音楽祭2019で惜しくも2位に留まり初優勝を逃したUltimo(ウルティモ/23歳/Roma出身)の「I tuoi particolari(意:君のちょっとした仕草)」。第4夜には同郷の先輩カンタウトーレFabrizio Moro(ファブリツィオ・モーロ/44歳)を招いてデュエットを披露した。

前2018年同大会の新人部門優勝者で、現在の若手カンタウトーレの中で最も注目株のひとりである。前出の楽曲では、歌い易そうに聞こえるものの、ブレスがとりにくい箇所が随所にあることと、その求心力からしても、日本における米津玄師のような存在と捉えても良いだろう。

このサンレモ2019出場曲を収録した3rdアルバム『Colpa delle favole(意:おとぎ話のせい)』(2019)はチャート首位を記録。デビューアルバムでもチャート最高5位、2ndでは首位。ところが彼は一貫してインディーズレーベルHoniroに所属しているところも、今のイタリアの世相を示しているのかもしれない。
Ultimo - Colpa Delle Favole

全編に渡ってローマ弁で歌われる「Fateme canta`(意:僕に歌わせて)」。ヴィデオクリップ後半に同郷の大物スターAntonello Venditti(アントネッロ・ヴェンディッティ)がカメオ出演しているのも見逃せない。

「Rondini al guinzaglio(意:繋がれた燕たち)」。全編に渡って"Portami con te(意:僕を連れてってよ)"と歌われるのが、曲名と合わせて心にしみる。

「Ipocondria(意:気の病)」はタイトルに反して明るく軽快な楽曲。

「Piccola stella(意:」小さな星)」は、大物スターだけに使用が許可されるというRomaのスタジアムStadio Olimpico(意:オリンピック・スタジアム)でのライヴ映像。大観衆とその熱狂ぶり、前出のFabrizio Moroや大物Antonello Vendittiまで客演しているシーンからも、若手にして既にその存在が幅広い層に受け入れられているのを感じ取れることだろう。

※当サイトでのUltimoの紹介記事
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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2019年に達する年齢で表記。