今年も開催されるイベント『イタリア、アモーレ・ミオ』(在日イタリア商工会議所主催)で来日が発表されたChiara(キァーラ/33歳/Padova出身)ことChiara Galiazzo(キァーラ・ガリアッツォ)特集。
IAM-2019-JP

未発売のアルバムの先行シングル「Pioggia viola(意:スミレ色の雨)」(2019)はラッパーのJ-Ax(ジェイ・アックス/47歳/Milano出身)との共演で、Chiara初のラップ作品だ。

Chiaraはタレント発掘オーディション番組X Factorイタリア版で2012年大会に優勝してシーンに登場した逸材だ。当時、英ロックバンドMassive Attack(マッシヴ・アタック)の「Teardrop」を歌うChiaraがこれだ。4人の審査員は彼女を担当したカンタウトーレMorgan(モルガン)、Elio e le Storie Tese(エリオ・エ・レ・ストリエ・テーゼ)のElio、サンレモ音楽祭優勝経験者Arisa(アリーザ)、音楽番組をよく手掛けているTVコンダクター&女優のSimona Ventura(シモーナ・ヴェントゥーラ)の4人。Chiaraの歌唱後、4人が4人とも花丸の"Si`(合格)"を出し、観客もスタンディング・オヴェーションとなった。当時Chiara26歳。

彼女のデビューミニアルバム『Due respiri』(2012)は国際的な人気を誇るカンタウトーレEros Ramazotti(エロス・ラマッツォッティ/エロス・ラマゾッティ)がプロデュース。
Chiara-DueRespiri

アルバムタイトル曲「Due respiri(意:2人の吐息)」はErosとサンレモ音楽祭でもよくタクトを振るうLuca Chiaravalli(ルカ・キァラヴァッリ)、Laura Pausiniらにたくさん楽曲を書き下ろしている売れっ子作家Saverio Grandi(サヴェリオ・グランディ)の3人の共作。Chiaraの憂いを含んだビロードのような声にぴたりとハマる哀愁を帯びた楽曲は、プロデューサーが代わってもそのままその後のChiaraの路線として踏襲された。

デビューの翌年2013年には早くもサンレモ音楽祭の大賞部門に出場。同年のルールは2曲持ち込み式だったため「L'esperienza dell'amore(意:恋の経験)」(Tiromancino作)と「Il futuro che sara`(意:未来はどうなるのかしら)」を歌い、後者が選ばれて本選に進み8位となった。後者は人気バンドBaustelle(バウステッレ)のリーダーFrancesco Bianconi(フランチェスコ・ビアンコーニ)らが書いた楽曲で、タンゴ、ミロンガ風のリズムと印象的なヴァイオリンが特徴的で、『世界の車窓から』にぴったりはまりそうな情緒溢れる素晴らしい楽曲だ。

同年のサンレモ音楽祭のカヴァー大会でChiaraが披露したのはMia Martini(ミア・マルティーニ)の圧倒的歌唱力で有名な「Almeno tu nell'universo(意:宇宙の中で少なくもあなただけは)」。しかもタクトを振るったのはあの名匠Mauro Pagani(マウロ・パガーニ)。後にMauro Paganiとコラボするようになるきっかけとなったともいえるひとコマだった。

サンレモ出場曲2曲を含むChiara初のフルアルバム(1st)が『Un posto nel mondo(意:世界のある場所)』(2013)だ。
Chiara-Un Posto Nel Mondo

同アルバムには憂いのある歌唱で定評のある大先輩Fiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア/当時59歳/Roma出身)とのデュエットが早くも実現している。「Mille passi」の原曲はスペイン語でSohaが歌った「Mil pasos」だ。

※当サイトでのFiorella Mannoiaの紹介記事
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「Vieni con me(意:私と一緒に来て)」はPuglia州Lecce近郊Otrantoロケでヴィデオクリップが作られたアコーディオンをフィーチャーしたワルツ曲。書いたのは後に(2017年)サンレモ音楽祭優勝者となるErmal Meta(エルマル・メータ)。

このアルバムに収録されていないが、同時期にChiaraは世界をまたにかけて活動するMika(ミーカ/レバノン出身)のアルバムに収録された「Stardust」に客演して英語と伊語でデュエットを務める。Mikaはフランスや英国で育ったことと難読症のため読み書きが苦手なことから耳だけで言語を覚えることに長けており、イタリアでも頻繁にTV出演するようになると、瞬く間に流暢なイタリア語を話すようになり、今ではイタリアで彼の冠番組が存在する程の存在になっている。

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2019年に達する年齢で表記。