まだイタリア全土にDVDが充分に普及していなかった2000年代初頭に、1980年前後のイタリア人アーティストたちのTVライヴ映像をいち早くDVD化してリリースしたRSIシリーズ。これらはスイスのTV局スタジオで行われたライヴ映像で、今まで何度も再発されているが、近年『Live Collection』というタイトルリリースされたシリーズは、CD+DVDの2枚組という嬉しい構成になっており(最初期はCDとDVDが別タイトルで販売されていた)、中には初DVD化された作品も存在する。今回のフェスタでは2015年に初DVD化されたタイトルを中心に紹介することにした。

第1部はSergio Endrigo(セルジォ・エンドリゴ/1933-2005/旧イタリア領・現クロアチア国ポーラ生まれ)の1980/1981年のライヴ映像から。
Sergio Endrigo - Live Collection

インタビュー映像に続いてサンレモ音楽祭1968優勝曲「Canzone per te(邦題:君を歌う)」「Teresa(テレーザ)」、サンレモ音楽祭1966で9位となった「Adesso si`(邦題:去りゆく今)」とヒット曲3曲が歌われる。3曲目はファウスト・チリァーノの日本語カヴァーが山口百恵主演のTVドラマ『赤い迷路』(1974-75年放映)の挿入歌にもなった楽曲だ。

サンレモ音楽祭出場曲タイプのヒット曲が有名なカンタウトーレだが、彼のアルバムを聴くと少々エキセントリックなサウンドに果敢に取り組んでいたアーティストであったことが判るのだが、その片鱗がこのライヴでも感じ取れる部分がある。14'40"から始まる「Via Broletto 34(ブロレット通り34番)」は、なんとオーボエとファゴットを取り入れたサウンドに挑戦している。オーケストラでは当たり前の楽器だが、ポップスのバンド編成でこれらのダブルリードの木管楽器の音色をフィーチャーした作品にはまず出逢ったことがない、と言っても過言ではないだろう。同曲のタイトは実際に殺人事件が起きた場所のことだ。続く「Elisa Elisa(エリーザ エリーザ)」以降でもファゴットを中心に管楽器のサウンドがところどころ入るところも聴きどころだ。

52'30"からはヒット曲「Io che amo solo te(邦題:君だけを愛す)」、サンレモ音楽祭1970で3位入賞した「L'Arca di Noe`(邦題:ノアの箱舟)」の2曲で81年のライヴは幕を閉じる。DVDにはさらに1980年のライヴも収録されている。

※当サイトでのSergio Endrigoの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Sergio_Endrigo


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2018年に達する年齢で表記。