7月Festa第1部に引き続き、Marcella Bella(マルチェッラ・ベッラ/マルチェラ/現66歳/Sicilia州Catania出身)の日本盤CD8枚組『オリジナルアルバムコレクション 1979-1988』。
Marcella Bella - Original Album Collection 1979-1988

アルバム『Senza un briciolo di testa』(1968)のタイトル曲「Senza un briciolo di testa(邦題:一縷[いちる]の望みもない」は、当初女王Mina(ミーナ)に歌ってもらう事を想定してMogol-Bellaのコンビで書かれた楽曲。同年サンレモ音楽祭でMarcellaが歌って上位入賞3位を獲得。Marcellaは以降3年連続サンレモ音楽祭出場を続けた。
Marcella Bella - Senza un briciolo di testa

アルバム『Tanti auguri』(1987)のタイトル曲「Tanti auguri(邦題:ハッピー・バースデイ)」は、同年サンレモ音楽祭6位。アルバムには作者クレジットにGianni Bella名しか書かれていないが、作詞は大御所カンタウトーレGino Paoli(ジーノ・パオリ)。
Marcella Bella - Tanti auguri

アルバム『'88』は同8枚組CDBOXの中で唯一日本盤が発売されていた作品。同年サンレモ音楽祭で4位となった「Dopo la tempesta(邦題:愛の嵐)」収録。作詞は60年代から専業作詞家として活動する大御所Alberto Salerno(アルベルト・サレルノ)、作曲はGianni Bella。
Marcella Bella - '88

以上、第1部&第2部を使って8枚のアルバムから代表曲を厳選して紹介したが、再び『Senza un briciolo di testa』(1986)に戻り、もう1曲「L'ultima poesia(邦題:最後の詩)」。これは実兄Gianni Bellaとのデュエット。ずっとMarcellaに楽曲を提供して来たGianniは、特にクレジットせずにコーラスやデュエット相手として参加していたが、本作が正式にデュエットとしてクレジットされ、しかもGianniから歌い出す本格的なデュエット作品になっている。作詞はMogol。作曲はGianni自身ともう2人のBella兄弟のひとりRosario Bella(ロザリオ・ベッラ)。

Gianni Bellaは'70年代初めに実妹Marcellaへの楽曲提供で頭角を現し、'74年にカンタウトーレとしてソロデビュー。その後他のアーティストにも楽曲を提供を始め、'99年にはイタリア歌謡界のドンAdriano Celentano(アドリァーノ・チェレンターノ)のメインコンポーザーに大抜擢され、2007年までAdrianoの新しい代表曲となる美しい楽曲を提供し続け、Adrianoが再ブレイクする転機に導き、事実上、作曲家として頂点に登りつめた。しかし、2010年に病に倒れて長らく闘病生活に入る。

そのGianniが徐々に社会復帰ができるようになってきていたベストなタイミングとなる2015年、Marcella Bellaの発案でTV番組『Una serata…Bella - Per te(意:素晴らしい夜を - あなたに)』がMedia7で放映され、毎回ひとりの大御所ソングライターをテーマに掲げ、その作者にゆかりのあるゲスト陣が代表曲を披露する見応えのある企画となったが、その大御所ソングライターのひとりがもちろんGianni Bellaだった。また同TVシリーズのうちCD化された(アルバムタイトル『Una serata…Bella - Per te, Gianni!』)のも、このGianni Bella特集のみだ。
Una serata...Bella - Per te, Gianni!
Una serata bella per te, Gianni!-rovescio

※当サイトでのGianni Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gianni_Bella

このGianni Bella特集番組に出演したMario Biondi(マリオ・ビオンディ/47歳/Bella兄妹と同郷のCatania出身)は、ソロ歌手としては主に英語で歌い、BlueNoteTokyoなどに何度も来日公演を果たす国際的な成功を収めているが、この「L'ultima poesia」をMarcellaとのデュエットで披露した。実はMarioは元々Gianni Bellaのコーラスを担当して手腕を磨いた経歴の持ち主。

さて、そのMario Biondiは2017年、師匠の妹Marcella Bellaの新作アルバム『Meta` amore meta` dolore(意:半分は愛、半分は苦悩)』のプロデュースとソングライティング&アレンジを担当する。Bella3兄弟が書いた新曲も半数ぐらい収録し、古くからのファンをも納得させる完成度の高いアルバムとなった。
Marcella Bella - Meta amore meta dolore

シングル第1弾はMario Biondiが書いた「Non mi basti piu`(意:あなたはもう私には不十分)」

シングル第2弾となったのはアルバムタイトル曲「Meta` amore meta` dolore」は、Mario Biondiとのデュエットだが、書いたのはGianniとRsarioのBella兄弟と作詞家Mogolという粋な計らい。

シングル第3弾「Dimmi dove vai(意:あなたが何処に行くのか私に言って)」はMario Biondi作。

※当サイトでのMario Biondiの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mario_Biondi

※当サイトでのMarcella Bellaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Marcella_Bella

蛇足だが、数年に一度Marcella Bellaのコンピレーションアルバムがリリースされ、彼女のスーパーヒット曲集となっているが、その中で筆者がコレクター的視点で特にお奨めするのは、2014年にWarnerからリリースされた「3CD Collection」シリーズ。シングル盤でリリースされたものの、その後オリジナルアルバムに収録される事のなかった数曲が収録されているからだ。そのうちの何曲かはおそらく初CD化だ。
Marcella Bella - 3CD Collection (2014)
Marcella Bella - 3CD Collection(2014)-rovescio
【オリジナルアルバム未収録曲】
CD2-02「Tu insieme a lei」(1972/シングル「Montagne verdi」B面)
CD3-01「Un ragazzo nel cuore」(1969/デビューシングルA面)
CD3-02「Il pagliaccio」(1969デビューシングル「Un ragazzo nel cuore」B面)
CD3-03「E` semplice」(1970/シングル「Bocca dolce」B面)
CD3-09「Il vento」(1976/シングル「Abbracciati」B面)
CD3-11「Mi vuoi」(1978/シングルA面)
CD3-12「Lassame」(1978/シングル「Mi vuoi」B面)
CD1-12「Y cuando」(1975/「E quando」スペイン語版)
CD2-12「El ultimo abrazo」(1976/「Abbracciati」スペイン語版)


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2018年に達する年齢で表記。

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