コントラバス奏者でもある異色のカンタウトーレCamillo Pace(カミッロ・パーチェ/39歳/Puglia州Martina Franca出身)。2014年7月、Berardi Jazz Connection Quintet(ベラルディ・ジャズ・コネクション・クインテット)のコントラバス奏者としても来日公演を果たしており、今回はソロ・カンタウトーレとして2枚目のフルアルバム『Credo nei racconti(意:僕は小話を信じる)』(2017)からの作品を紹介する。
Camillo Pace - Credo nei racconti

アルバムの奥付に“agli amici del Giappone(日本の友人たちへ)”と書くほど、日本びいきのCamilloから、日本のリスナーへのヴィデオメッセージも届いた。

「Adesso(意:今)」は、彼の音楽世界の基本となる軽快なアコースティック風サウンドにシンセサイザーの音色を加えた本アルバムを象徴するサウンドの楽曲だ。

「Si addormenta e vola(意:眠りそして飛ぶ) [feat.Vincenzo Deluci]」は、トランペット奏者Vincenzo Deluci(ヴィンチェンツォ・デルーチ)をフィーチャーした作品。彼が吹いているトランペットは、一般的なピストン式のものではなく、別名ピッコロ・トロンボーンと呼ばれるスライド式トランペット。交通事故に遭って車椅子生活者となったVincenzoは、おそらく右手が自由に動かないようで、左手でも操作ができるスライド式を選んでいるようだ。Camilloが書いた歌詞も、もちろん彼に捧げられたもの。

「Sara` ancora(意:さらにそうなる)」

「Io sono vivo(意:僕は生きている)」は、ベース奏者が敢えてベースレスにして、さらに電子音でアレンジしたチャレンジングな楽曲。

アルバム全曲を解説した別記事も参照されたし。

日本語のファンサイト(http://camillopace.com/)も存在する。

※当サイトでのCamillo Paceの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Camillo_Pace


次のアーティストはコントラバス縛りで、Musica Nuda(ムジカ・ヌーダ)だ。コントラバスと女性ヴォーカルという異色編成のデュオで、2015年12月に初来日公演を果たしている。その時筆者がインタビューした際に話してくれていた準備中の新作アルバムが本作『Leggera(意:軽い)』(2017)だ。日本語曲も入れたい、と語ってくれていたが、蓋を開けてみると残念ながら実現していないものの、彼ら初となる全曲イタリア語アルバム(オリジナル曲とカヴァー曲)に仕上がっており、今まではベース演奏に徹していたFerruccio(フェッルッチョ)がヴォーカルをとる曲も収録されているし、Ferruccioが属する古巣バンドAvion Travel(アヴィオン・トラヴェル)のギタリストだった故Fausto Mesolella(ファウスト・メゾレッラ/2017年3月没)をフィーチャリングした楽曲が2曲収録される点なども聴きどころだ。
Musica Nuda - Leggera

ヴィデオクリップにあまり力を入れない彼らなので、今回も映像で紹介できる作品は少ないのが残念ではあるが、公式ヴィデオクリップ「Condizione imprescindibile(意:不可避の状況)」は、ここ数年彼らが訪れた国々で、おそらく手持ちのスマホで撮影された映像混じりのドキュメント・フィルム調で作られている。箸を使っているシーンは日本で撮影されたものかもしれない。作詞はKaballa`(カバッラ)、作曲はTony Canto(トニー・カント)。

「Zitto zitto(意:シーッ、静かに)」はミラノのブルー・ノートでのライヴ映像で。カンタウトリーチェのSusanna Parigi(スザンナ・パリージ)作曲、前出のKaballa`作詞だ。Ferruccioが奏でるコントラバスが充分に伴奏となっていることとPetraのシャウトボーカルが見どころ&聴きどころ。

※当サイトでのMusica Nudaの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Musica_Nuda


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2017年に達する年齢で表記。

次回の月例FESTAは10月21日(土)開催予定。