Ligabue(リガブーエ/57歳/Correggio出身)のアルバム『Made in Italy』(2016)は、意外にもLigabue初のコンセプトアルバムで、あらゆることが上手く行かない人生を生きるRiko(リコ)という名の男性の物語を通じて、イタリアに対する欲求不満な愛を綴っているが、《でもこのアルバムを聴けば、自分の人生を自身の手に取り戻すことができることが判るよ》とLigaは語っている。チャート最高首位、年間チャート3位。2015年の来日公演時とほぼ同じメンバーで録音され、来日に同行したClaudio Maioli(クラウディオ・マイオーリ)がエグゼクティヴ・プロデューサー、キーボード奏者も務めるLuciano Luisi(ルチァーノ・ルイージ)がプロデュースと録音技師も務めている。30ページのブック型パッケージで、全楽曲の歌詞が、手書き文字と活字の両方で記載されている。
Ligabue - Made in Italy

ちなみに今回のFESTA開催日の5日前の6月12日に同アルバムを元にした映画が製作される事が発表されたばかりで、しかも15年ぶりにLigabue自身が映画監督を務める3作品目となる。

制作された公式ヴィデオクリップのうち、演奏シーンが登場するものは、一貫してLigabueはグレッチのホワイトファルコンを弾き、骸骨マイクを使い、サポートギタリストたちもフェンダー・ジャガーなどを弾いていることから、レトロなサウンド&イメージを漂わせる方法論を取っているものと推察できる。

シングル第1弾は「G come giungla(意:ジャングルのG)」。電話や無線で綴りを説明する時などに使う言い回しで、通常は“A come Ancona(アンコーナのA)”、“B come Bologna(意:ボローニャのB)・・・と言うように都市名を使うの。公式ヴィデオクリップではLigabue流のアルファベット対応表がAからZまで画面に現れるのも見どころ。

シングル第2弾はアルバムタイトル曲「Made in Italy」。主人公Rikoの2番目の新婚旅行が歌われている。様々なイタリアの都市名が歌詞に登場し、公式ヴィデオクリップでは銀河鉄道のようにLigabueが列車に乗り、模型のコマ撮り映像と重ねて作られている。Bolognaが歌われる冒頭から38秒あたりで映し出される時計が10:25を指しているのは、1980年に起きたボローニャ駅爆破テロ事件を示している(実際のBologna駅でも10:25を指したままの時計が残されている)。そこでLigabueが歌っている歌詞は“Bologna ha nel cuore una vecchia stazione(ボローニャの心には古い駅舎がある)”だ。

シングル第3弾「E` venerdi`, non mi rompete i coglioni(意:金曜日だ。君たちは僕をうんざりさせない)」。公式ヴィデオクリップにはレトロな映像のダンスシーンが差し込まれており、楽しい雰囲気を醸し出している。歌詞で歌われているのは、Rikoが金曜日の夜、男友達とカーニヴァルに行き、いろいろな人物と冒険をするのだが、実は彼らはRikoに死を強要するようになるワルたちだったのだ。

シングル第4弾は「Ho fatto in tempo ad avere un futuro間に合うように〜する [che non fosse soltanto per me](僕は未来に間に合うようにした[自分のためだけでないかのように])」。公式ヴィデオクリップでは、首つりロープをかけられてそれから逃れられないRikoが、同世代の女性との出会いで救われるシーンが描かれている。

Liga Rock Parkツアー映像から「Dottoressa(意:女学士さん/=高学歴女性への呼称)」。

※当サイトでのLigabueの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Ligabue


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2017年11月18・19日の来日公演が発表されたGigliola Cinquetti(ジリオラ・チンクェッティ/70歳/Verona出身)。
Gigliola Cinquetti

24年振りの来日公演となるので、今回のFESTAではその24年前の1993年東京公演の映像から。弱冠16歳でサンレモ音楽祭1964優勝し、一躍世界中のアイドルになった記念すべき楽曲「Non ho l'eta`(邦題:夢みる想い)」、Francesco De Gregori(フランチェスコ・デ・グレゴーリ)のカヴァーで「Viva Italia(意:イタリア万歳)」(1979)、Avion Travel(アヴィオン・トラヴェル)のカヴァーで「Abbassando(意:ひそめながら)」(1990)。特に最後の曲は、Avion Travelがイタリア本国でもまだ知る人ぞ知る存在だったメジャーデビューアルバムの収録曲。彼らはサンレモ音楽祭1998年に初出場し、2000年に優勝してから本国で名を上げたのであって、それより前の1993年時点のでは、イタリア音楽通にさえ存在を知られていない状態であったのに日本公演で披露していたとは。。。オーラの選曲の妙に改めて感心することとなった。

※当サイトでのGigliola Cinquettiの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Gigliola_Cinquetti


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2017年に達する年齢で表記。

Continua alla prossima puntata.(続く)