Nek(ネック/45歳/Sassuolo出身)のアルバム『Unici(意:比類ないものたち)』(2016)。2作前から亡き父の願望を取り入れ、本名Filippo Neviani(フィリッポ・ネヴィァーニ)を添えた名義の13thアルバム。前作『Prima di parlare』(2015)からタッグを組み始めたLuca Chiaravalli(ルカ・キァラヴァッリ/昨今のサンレモ音楽祭で指揮棒を振ることが多いマエストロ)とNek自身との共同プロデュース作品で、この2人を核として全曲を共作している。Nek自身もギター、ドラム、ベース、ピアノ、コーラスとマルチな才能を発揮している。エグゼクティヴ・プロデューサーはかつてLaura Pausini(ラウラ・パウジーニ)を手掛けていたGabriele Parisi(ガブリエレ・パリージ)が担当。チャート最高2位まで登った。
Nek Filippo Neviani - Unici

シングル第1弾「Uno di questi giorni(意:こんな日々のある1日)」の公式ヴィデオクリップはチェコのプラハでロケされ、Amici出身のバレリーナElena D'Amario(エレーナ・ダマリォ)と共演している。

シングル第2弾はアルバムタイトル曲「Unici」は米国ロサンゼルスロケの公式ヴィデオクリップが製作された。https://youtu.be/KPiIqjF6baQ

シングル第3弾「Differente(意:異なって)」。バイクに乗るNekの姿が拝める公式ヴィデオクリップが製作された。https://youtu.be/koSo3lDuN-A

シングル第4弾「Freud(フロイト)」はラッパーのJ-Ax(ジェイ・アックス/45歳/Milano出身)をフィーチャリングした楽曲。楽曲タイトルは夢分析で著名な精神分析学者の名前。実はNekとJ-Axは共に1972年生まれの同い年。製作された公式ヴィデオクリップは学園ものストーリー仕立てであるが、NekとJ-Axは顔だけ合成で出演するというもの。最後に本人たちがカメオ出演。

アルバム『Unici』からの紹介は以上にして、FESTA第1部後半はNekのTV出演の映像から。2016年に偉大な作詞家Mogol(モゴール)の80歳を記念するTV番組がいくつか放映されたが、RAIで放映された『Viva Mogol! Con i grandi della musica(意:モゴール万歳!音楽の大物たちとともに)』にNekも出演し、“Mogolが作詞した最も美しい歌詞のうちのひとつ”という前振りでNekがカヴァーするのが「L'emozione non ha voce(意:情感には声が無い)」。オリジナルは大御所Adriano Celentano(アドリァーノ・チェレンターノ)が1999年にリリースした楽曲で、Mogol作詞、Gianni Bella(ジァンニ・ベッラ)作曲。長年連れ添ったカップルに相応しい円熟した愛の歌。Nekのカヴァーも素晴らしい。

Nekのソロデビュー時のキャッチコピーが“イタリアのスティング”だったように、Sting似の顔やヘアスタイルで、実際にデビュー前はPoliceのコピーバンドでベース&ヴォーカルを担当していた来歴を持つ。2017年のTV出演では、ベースを弾きながらPoliceのカヴァー「孤独のメッセージ(Message in a bottle)」「見つめていたい(Every breath you take)」を披露してくれた。後者は何週間にもわたって英米のヒットチャートの首位に君臨し続けた大ヒット曲で、一聴すると愛する人をいつも見守っている深い愛の歌のように聴こえるが、後半のCメロで別れた関係で有ることが暴露される、つまりストーカー的心理を歌った問題作だ(実際はSting自身の結婚生活の崩壊をモデルにしていると言われている)。

※当サイトでのNekの紹介記事
http://piccola-radio-italia.com/tag/Nek


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2017年に達する年齢で表記。

Continua alla prossima puntata.(続く)