第1部

Carmen Consoli(カルメン・コンソリ/42歳/Sicilia州Catania出身)の産休明け&5年振りの新作アルバム『L'abitudine di tornare(意:戻る習慣)』(2015)は、チャート最高3位&2015年間チャート35位のヒットとなった。

Carmen Consoli - L'abitudine di tornare

第1弾シングルはアルバムタイトル曲「L'abitudine di tornare」で、背徳の愛をテーマにしているが、ハッピーエンドで終わる内容。公式ヴィデオクリップは『オズの魔法使い』をモチーフにし、自身のスタッフ(マネージャー、プロデューサー、バンドメンバー)を配役して製作している。物語に登場する"黄色いレンガ道"などが忠実に表現されているのも、原作ファンには嬉しいかも。

シングル第2弾は「Sintonia imperfetta(意:不調和)」は、Monica Vitti(モニカ・ヴィッティ)をオマージュし、これまたスタッフ総出演の公式ヴィデオクリップ。家のしきたりに虐げられ、見えない檻に囲われている立場の女性がイイナズケから求婚される。その檻から逃げるために空想の旅に出る・・・・が、最後に我に返る・・・という構成。途中に声質を変えて歌われる"Voglio vivere cosi`, col sole in fronte(意:私はこんな風に生きたい、額に太陽を浴びて)"のフレーズは、1942年にテノール歌手Ferruccio Tagliavini(フェッルッチョ・タリアヴィーニ)が歌った「Voglio vivere cosi`」からの引用だ。

シングル第3弾「Ottobre(10月)」は、1950年代のイタリアに生きたレズビアン女性が抱えていた苦悩と葛藤をテーマに、隠さなければならない居心地の悪さやカミングアウトする勇気を歌っている。公式ヴィデオクリップは米バンドR.E.M.の「Imitation Of Life」(2001)にインスピレーションを得て製作されている。

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結成50周年事業でライヴに明け暮れているPooh(プー)のギタリスト&ヴォーカリストDodi Battaglia(ドディ・バッターリァ/65歳/Bologna出身)が、2015年のPoohの活動休止期間中に3枚目となるソロアルバム『Dov'e` andata la musica(意:音楽はどこへ行った?)』を、オーストラリアの名ギタリストTommy Emmanuel(トミー・エマニュエル/61歳)とのコラボという形でリリースした。

Dodi Battaglia Tommy Emmanuel - Dov'e andata la musica

"フィンガーピッキングの達人"の異名を取り、シドニーオリンピックの開会式でも演奏した実績を持つTommy Emmanuelとの共演以外にも、Poohでもアレンジャーを務めているDanilo Ballo(ダニーロ・バッロ/来日公演時もサポート・キーボーディストを務めた)とDodiが一緒に編曲をしていること(一部の曲はDaniloと共作)したこと、そして何よりもDodi自身が初めて作詞も務めた作品集であるという点も話題となった。

50周年記念事業の後、解散すると発表したPoohだが、その解散の理由のひとつと推定されるのは、バンド創設者&初代リーダーにして、演奏者から引退後もPoohのほとんどの楽曲の作詞を務めていたValerio Negrini(ヴァレリオ・ネグリーニ)が2013年に逝去したことだ。つまりPoohとしてはもう、Valerio以外の詩の楽曲をメインにできないと言う心意気なのだろう。つまりDodiは今回、自らが作曲だけでなく作詞にも挑戦してみる事にしたという訳だ。

ギタリストとの共演、という形態から、2003年の2ndソロアルバム『D'assolo(意:独奏で)』と同様のインストものか?という予想を裏切り、多くがDodiがヴォーカルの歌モノ曲集となった。

「Grazie(意:ありがとう)」

アルバムタイトル曲「Dov'e` andata la musica」

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2016年に達する年齢で表記。