第1部

奇跡のGigi D'Alessio(ジジ・ダレッシオ)の来日公演から1週間。まだ興奮の余韻冷めやらぬ中で開催された2月FESTAは、Gigi D'Alessio公演繋がりのアーティスト特集。

1人目はAnna Tatangelo(アンナ・タタンジェロ/29歳/Lazio州Sora出身)。言わずと知れたGigi D'Alessioの事実婚相手(2人の間には6歳の息子がいる)。

サンレモ音楽祭2015に出場した「Libera(意:自由な女)」は、Moda`(モダー)のメロディメーカーKekko(ケッコ)が提供した楽曲。サンレモで指揮をしたのは、巨匠Adriano Pennino(アドリアーノ・ペンニーノ)。Gigi D'Alessioとも長くコラボし続けているイタリア音楽界の重鎮マエストロだ。ここでは公式ヴィデオクリップで。

サンレモ2015の第3夜のイタリアの名曲カヴァー大会でAnnaが披露したのは、「Dio, come ti amo(意:あぁ、こんなにあなたを愛している/邦題:愛は限りなく)」、サンレモ1966の優勝曲で、歌ったのはGigliola Cinquetti(ジリオラ・チンクエッティ)と楽曲の作者である偉大なカンタウトーレDomenico Modugno(ドメニコ・モドゥーニョ)。

サンレモ2015出場曲をそのままタイトルに掲げたアルバム『Libera』(2015)には、このカヴァー曲のスタジオ録音が収録されている。

Anna Tatangelo - Libera

サンレモ後にAnnaがリリースしたシングル「Inafferrabile(意:捕らえられない)」は、カンタウトリーチェFederica Gamba(フェデリカ・ガンバ)が提供した楽曲で、チャート19位まで登るヒットとなり、サンレモ出場曲を上回る結果となった。

3rdシングル「Goce di cristallo(意:水晶の滴)」は、Mietta(ミエッタ)らにも楽曲を提供するカンタウトーレJerico(ジェリコ)が書いた楽曲。

※当サイトでのAnna_Tatangeloの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Anna_Tatangelo


Gigi D'Alessioがワールドツアーに帯同したバンド・メンバーは、一流&凄腕のミュージシャンばかりで、Gigiとの付き合いも長い。ちなみに上記のAnna Tatangeloのアルバムも、ほぼGigiと来日したバンド・メンバーによって録音されている。

その中でも特筆するのは、ドラマーがAlfredo Golino(アルフレード・ゴリーノ)だったこと。

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ドラムの腕一本で勝負している凄腕の持ち主であることはもちろん、多くのレコーディング&ツアーのサポートに指名されるだけあって、楽曲を引き立てる好演に定評がある。

イタリアの人気歌手10人のCDを買えば、必ずAlfredoがドラムを担当したアルバム数枚に巡り合えるぐらい、業界で引っ張りだこの人気ドラマーだ。例えばLaura Pausini(ラウラ・パウジーニ)やPino Daniele(ピーノ・ダニエレ)らのCDやステージで彼の名や姿を目にすることが多い。

2014年にリリースしたAlfredoソロ名義のアルバム『Just Play Life』(ミニ・ステック付き!)では、あの女王Mina(ミーナ)をフィーチャリングした楽曲「E' Un Calvario」も収録している。

Alfredo Golino - Just Play Life

ちなみにCalvarioとはキリストが磔になったゴルゴタの丘のことで、Alfredoの別称でもある。そのため彼は自分の楽器や機材にカタカナで"カルヴァリー"と書いて、自分のアイデンティティとしている。なぜ日本語のカタカナを使っているのかと来日時に尋ねてみたら、《日本語が好きだから!》と答えてくれた。

Alfredo Golino - Just Play Life

そしてAlfredoのシーンへの登場は、1995年のSanremo Giovani(サンレモ音楽祭出場の新人登竜門)にバンドO.R.O.(オーロ)ことOnde Radio Ovestとして、「Vivo per...(意:...のために生きる)」で出場したことだった。同曲は、同年のサンレモ音楽祭4位のAndrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)の世界進出CDに歌詞を変えて(作詞担当はGatto Panceri)「Vivo per lei(邦題:彼女のために生きる)」として収録され、同年サンレモ音楽祭優勝者のGiorgia(ジョルジア)をデュエット相手に迎えてレコーディングされ、世界的な大ヒット曲となった。

ちなみにタイトルの「Vivo per lei」の"lei(彼女)"は、実は人間の女性のことではなく、Musica(音楽)を示している。イタリア語のように言葉に性がある言語ならではの比喩表現であるところもお洒落。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2016年に達する年齢で表記。

Continua alla prossima puntata.(続く)