第2部

歌手Petra Magono(ペトラ・マゴーニ)と元Avion Travel(アヴィオン・トラヴェル)のコントラバス奏者Ferruccio Spinetti(フェッルッチォ・スピネッティ)のユニット、Musica Nuda(ムズィカ・ヌーダ)が結成10周年を迎えて発表したアルバム『Banda Larga(幅広いバンド)』

musica-nuda-banda-larga

今回はPaolo Conte(パオロ・コンテ)のブレインであるマエストロDaniele Di Gregorio(ダニエレ・ディ・グレゴリオ)を招き、アレンジとオーケストラ指揮、マリンバ系の楽器、キーボード類、ドラム演奏を託しており、彼らにとって初めてオーケストラを導入したアルバムとなり、アルバムタイトル通り、また一段と幅広いサウンドを披露しています。楽曲はいつものようにイタリア語オリジナル曲、英語や仏語曲のカヴァー、インスト曲などが混在しています。(Ferruccio作曲の非常に短いインスト曲のタイトルは「Japan」!)

また、ゲスト共演者を招いた楽曲も2曲挿入され、Joe Barbieri(ジョー・バルビエリ)が書いて歌う「Spina dorsale(意:背中のトゲ)」、BaustelleのFrancesco Bianconi(フランチェスコ・ビアンコーニ)が書いた「Le cose(意:物事)」は、Petra Magoniの2人の子供たちLeone(レオーネ/14歳)とFrida(9歳)と歌っています。なお父親は元夫のStefano Bollani(ステーファノ・ボッラーニ/日本語表記:ステファノ・ボラーニ)。

FESTAでは、人気TV番組Quelli che出演時の映像で「Carica erotica(意:エロティックな役目)」。Ferruccio Spinettiが作詞家Kaballà(カバッラ)とSusanna Parigi(スザンナ・パリージ)と共作した楽曲。

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放送作家・俳優Maurizio "Mauro" Coruzzi(マウリツィオ "マウロ" コルッツィ/58歳/Emilia-Romagna州Langhirano出身)のアタリ役である、ドラァグ・クイーン(女装)時の芸名Platinette(プラティネット)名義でリリースされたアルバム『Perle coltivate(意:養殖真珠)』。

Platinette - Perle coltivate

2000年頃から歌手としても活動し始め、サンレモ音楽祭2012では、男性の姿でMatia Bazarの客演を務めてもいます。

イタリア人歌手の楽曲カヴァー集となっており、うち4曲はオリジナルの歌手本人とのデュエットという贅沢な演出。60年代から80年代の曲だけでなく2000年代の曲など、実に幅広い年代からの選曲となっている良い企画アルバム。また、ほとんどの楽曲が女性歌手の曲にしたところが、ドラァグクイーンとしての心意気が感じられます。

大きな体を共鳴させる太く低く豊かな声質と声量で、本格的な男性ヴォーカル作品としても充分に聴き応えがあるアルバムに仕上がっていて、さらに何曲かはオリジナルの女性歌手の声が重なるのがとても心地良いところ。

ダイジェスト映像で、La gente e me/Ornella Vanoni、Dopo la tempesta/Marcella Bella、L'angelo necessario/Virginiana Miller、Dimmi/Orietta Berti、Dimmi che non vuoi morire/Patty Pravoのメドレー。

FESTAでは、さらにオリジナルがGrazia Di Michele(グラツィア・ディ・ミケーレ)の楽曲「Io e mio padre(意:私と私の父)」を紹介しました。


さて、そのGrazia Di Michele(グラツィア・ディ・ミケーレ/58歳/Roma出身)のアルバム『Giverny(ジヴェルニー)』(2012)を。Givernyとは、フランス北部の小さな村の名前で、画家モネが住んで愛した地。現在、モネ博物館も同村に存在しています。つまりこのアルバムはモネとモネが愛した地に捧げられたアルバムとなっています。また共演者名Paolo Di Sabatino Trioをクレジットしているように、ジャズトリオと組んだサウンドとなっています。

GraziaDiMichele-PaoloDiSabatinoTrio-Giverny

アルバムタイトル曲「Giverny(ジヴェルニー)」のヴィデオクリップは、代表作のひとつ『水連』を描くモネの姿をイメージしたものになっています。

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第2部後半はBungaro(ブンガロ/49歳/Puglia州Brindisi出身)のアルバム『Il valore del momento(意:瞬間の価値)』(2012)から。Bungaroは1988年デビューのカンタウトーレですが、自身で歌うよりも他者に書いた楽曲数が大半で、ヒット曲もたくさん放っていますので、本業は作曲家といった方が適切かもしれません。今回のアルバムは、カンタウトーレとしての新作と他者に書いた楽曲のセルフカヴァー集といった趣のアルバムに仕上がりました。

Bungaro-IlValoreDelMondo

シングルとなった新曲は「Quando torni(意:君が戻る時)」。Fiat 500が2台登場する。ドラマ仕立てのモノクロヴィデオクリップの雰囲気が最高です。

「La pioggia che si sposa al vento(意:風と結婚した雨)」。折り紙を介した男女の出会いのヴィデオクリップ。

「Dimentichiamoci(意:忘れてしまおう)」は、女優Paola Cortellesi(パオラ・コルテッレーズィ)とのデュエット。二次元の中の相手と現実世界で知り合う男女のドラマ仕立ての公式ヴィデオクリップで、iPadが小道具として使われています。イタリアの漫画家Giacomo Bevilacqua(ジァコモ・ベヴィラックア)が出演し、アイデア、ストーリ、シナリオ、アニメーションを担当しています。BungaroとPaola Cortellesiも後半のFESTA会場でカメオ出演。

アルバムタイトル曲「Il valore del momento」は、ブラジルの女性シンガーソングライターMiúcha(ミウシャ)とのデュエット。Miúchaは、ブラジルの国民的著作家Sergio Buarque de Hollanda(セルジオ・ブアルキ・ヂ・オランダ)の娘で、シンガーソングライターChico Buarque(シコ・ブアルキ)の姉、名音楽家João Gilberto(ジョアン・ジルベルト)夫人、アメリカで活躍する女性歌手Bebel Gilberto(ベベウ・ジルベルト)の母という経歴を持つVIP級の大歌手。ラジオ出演時の映像で。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2013年に達する年齢で表記しています。