第2部

第1部ではサンレモ音楽祭2013の入賞者を紹介しましたので、ここでは同音楽祭のゲスト出演者を中心にご紹介しましょう。

今回もイタリア内外から幅広いジャンルの多彩なゲストを招いた同音楽祭ですが、最も大きな前評判を集めたのがCarla Bruni(カーラ・ブルーニ/46歳/Torino生まれフランス育ち)がゲスト出演することでした。

トップモデル、女優、歌手として活躍した後、2008年にサルコジ前仏大統領夫人となり、ファーストレディとなって以来、初めてのサンレモのステージに降り立った瞬間でした。
※大統領夫人となる以前、サンレモ音楽祭2003にゲスト出演歴あり。

想えば、サンレモ音楽祭2010でSimone Cristicchi(スィモーネ・クリスティッキ)がCarla Bruniの名を熱く歌詞中に織り込んだ自虐的なイタリア賛歌"Meno male(意:いいね)"を歌った際に、彼女のゲスト出演が強く期待されていたものの叶わなかった経緯がありました。

実際に出演したCarla Bruniはギター演奏を中心に披露し、歌はほとんどが司会のLuciana Littizzetto(ルチァーナ・リッティツェット)が歌っていたのは少々残念でした・・・

第4夜目に出演したStefano Bollani(ステーファノ・ボッラーニ/日本語表記:ステファノ・ボラーニ/41歳/Milano出身)は、会場にリクエスト曲を訊いて、即興演奏にも関らず、驚異のテクニックを駆使した見事なピアノ演奏を披露してくれました。

このStefano Bollaniは、2013年に来日公演が計画されています。
5/22(水):名古屋・名古屋市文化振興事業団
5/23(木):京都・文化芸術会館
5/26(日):東京・サントリーホール

StefanoBollaniJapanTour

※当サイトでのStefano Bollaniの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Stefano_Bollani

来日時インタヴュー記事はムジカヴィータ・イタリア2号に掲載。

そしてブラジル音楽の頂点に君臨する偉大なシンガーソングライターCaetano Veloso(カエターノ・ヴェローゾ/71歳)までもがサンレモ音楽祭2013にゲスト出演しました。Caetanoは自身の大ヒット曲"Voce e linda(意:君は美しい)"を歌った後、サンレモ音楽祭から生まれた名曲をイタリア語で披露してくれました。"Piove(意:雨が降る/邦題:チャオ・チャオ・バンビーナ/1959年)、そしてStefano Bollaniのピアノ演奏に乗せて"Come prima(意:最初の時のように/邦題:コメ・プリマ/1955年)"

1曲目のオリジナル曲の冒頭には、『芸者』や『歌舞伎』という日本語の単語が盛り込まれていることが、日本人として思わず注目してしまいますし、2曲目はDomenico Modugno(ドメニコ・モドゥーニョ)、3曲目はTony Dallara(トニー・ダッララ/日本語表記:トニー・ダララ)といったulratore(ウルラトーレ/シャウト歌手)が歌った有名な楽曲ですが、囁くようなヴォーカルスタイルのCaetanoが歌うと、また違った楽曲に聴こえるところが特筆する処。通常ならばイタリア人オーディエンスたちは大合唱するはずですが、Caetanoのヴォーカルがかき消されてしまわないように、一緒に歌うのを必死に押さえていたようです。

また途中で紹介される新人部門のSergio Bardotti賞(最優秀作詞賞)には、Il Cile(イル・チーレ)が歌った"Le parole non servono piu(意:言葉はもう役に立たない)"。Il Cileというユニット名を名乗っていますが、実はカンタウトーレのLorenzo Cilembrini(ロレンツォ・チレンブリーニ/32歳/Arezzo出身)のソロプロジェクト。

さらに最終夜にはAndrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ/55歳/Toscana州Lajatico出身)が出演し、サンレモ1968参加曲"La voce del silenzio(意:静けさの声)"を歌い、息子のAmos(アモス)のピアノ伴奏で"Love me tender"、続いて"Quizas, quizas, quizas"とNewアルバム「passione」(2013)に収録された楽曲を披露しました。

そのNewアルバム「passione(意:情熱)」は、Andreaの久々のポップスアルバムで(純粋なポップスアルバムとしては7年ぶり)、2013年1月29日に世界60カ国以上で発売になり、全米ビルボード200チャートでも2位にランクイン。早くも各国でプラチナディスクやゴールドディスクを獲得しています。

Andrea Bocelli - Passione

世界のヒットソングのカヴァーアルバムで通常版は14曲入り、デラックス版では18曲入りで、6言語(イタリア語、英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ナポリ語)で歌い分けています。

プロデュースはお馴染みのDavid Foster(デヴィッド・フォスター)、共演者はChris Botti(クリス・ボッティ/米トランペッター)、Jennifer Lopez(ジェニファー・ロペス/米歌手)、Nelly Furtado(ネリー・ファータド/カナダ歌手)で、中には故Edith Piaf(エディット・ピアフ/仏歌手)とヴァーチャルデュエットも。

去る2月14日には、世界中の映画館でスペシャルフィルム『Andrea Bocelli / Love in Portofino/邦題:アンドレア・ボチェッリ〜ポルトフィーノから愛を込めて〜』が上映されました。日本でも東宝シネマズ系全国8劇場で上映されました。

Andrea Bocelli-TOHOCINEMAS

※当サイトでのAndrea Bocelliの紹介記事はコチラ
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これだけ世界規模で注目を集めたアルバムの中で、BocelliはRiccardo Cocciante(リッカルド・コッチャンテ/67歳/Saigon生まれ)の楽曲を2曲も選んでいる事が特筆する処。 ※"Era gia tutto previsto(意:全部既にお見通しだった)"と"A mano a mano(意:少しずつ/DX版のみに収録)"

そのRiccardo Coccianteは、2013年2月27日に日本公演が始まったフランス産ミュージカル『Notre-Dame de Paris(ノートルダム・ド・パリ)』の初日に合わせて来日しました。
※フランス名Richard Coccinate(リシャール・コッシアンテ)として来日

NotreDameDeParis

同ミュージカルの全曲の作曲者としてリハーサル段階からチェックを行い、本番もPA席で監修。最後のカーテンコールに登場して、"Le temps des cathedrales(大聖堂の時代)"を短いながらも歌ってくれました。しかもイタリア語で。

Riccardo Cocciante a Tokyo
写真撮影:POP!ITALIANO kazuma氏
記事:http://itreni.net/wp/?p=2366

MusicaVita Italia n°1イタリア音楽情報誌『MusicaVita Italia』創刊号にRiccardo Coccianteへのインタビューが掲載されますので、ぜひご参照ください。

※イタリア音楽情報誌『MusicaVita Italia』についてはこちら
http://piccola-radio-italia.com/archives/52063370.html

またRiccardo Coccianteは、イタリアで3/7から始まった新たなタレントショー番組『The Voice of Italy』の4人のコーチのひとりを務めています。

THE VOICE - Coach - sigla_m

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2013年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)