第2部

イタリア音楽界では、年末シーズンにはギフト要素の高いBOXセットや豪華仕様の限定セット、超話題作が発売される事が多いのですが、2012年の同時期にもいくつものプレミアム価値の高い作品がリリースされました。

そのうちのひとつ「I Love Emilia - Il concerto 22 Settembre 2012 Campovolo Reggio Emilia」の4CD+2DVDを1月FESTAの残り時間全部を使って紹介する事にしました。

この作品は、2012年5月に発生したイタリア北部地震の被災地となったエミリア地方の復興支援のために、イタリアのビッグアーティストたち13名が集結して行ったチャリティコンサート「Italia Loves Emilia」を完全収録したもの。Emiliaの飛行場Campovolo(カンポヴォーロ)のイヴェント会場に15万人超の観客を動員して、2012年9月22日に開催。その後僅か2ヶ月の期間で2012年11月27日にアルバムとしてリリースされました。

ItaliaLovesEmilia

その13アーティストは出演順に:Zucchero(ズッケロ)、Nomadi(ノーマディ)、Giorgia(ジォルジァ)、Tiziano Ferro(ティツィアーノ・フェッロ)、Fiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア)、Renato Zero(レナート・ゼロ)、Negramaro(ネグラマーロ)、Elisa(エリーザ)、Claudio Baglioni(クラウディオ・バリォーニ)、Litfiba(リトフィバ)、Biagio Antonacci(ビアージォ・アントナッチ)、Jovanotti(ジォヴァノッティ)、Ligabue(リガブエ)。

本来はLaura Pausini(ラウラ・パウズィーニ/日本語表記:ラウラ・パウジーニ)が出演する予定でしたが、会期1週間前に妊娠を発表し、ドクターストップにより参加を断念したことが、唯一の残念点となりましたが、このチャリティコンサートは、イタリア音楽史に残るビッグイヴェントであることは間違いありません。

またCD4枚+DVD2枚という大作にも関らず、僅か30ユーロ(約3,000円)という破格値が付けられたので、多くの人がこのアルバムを入手でき、その歴史的なイベントの音と映像を楽しむと同時に、チャリティに参加できる、秀逸な企画となりました。

この13アーティストたちは、それぞれ3曲を披露すると申し合わせたようで、ほとんどのアーティストが最新作、代表作を中心に選曲をしていましたが、めったに揃うことのない大物13アーティストが終結したチャンスを活かすべく、共演やデュエットをふんだんに取り入れたのが特筆する処であり見物。中には、もともとのオリジナル曲自体が、この13アーティストの中に共演者が居るという好条件が揃ったアーティストも。

最初に出演したのは地元出身のZucchero(ズッケロ/当時57歳/Reggio Emilia出身)。FESTAで紹介したのは共演曲"Madre Dolcissima(意:最愛の母)"で、なんとイギリスから名ギタリストJeff Beck(ジェフ・ベック)を招いた上に、Elisa(エリーザ)とFiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア)がデュエットに加わるという豪華なシーンを見せ付けてくれました。

ItaliaLovesEmilia-Zucchero

Zucchero+Elisa+Mannoia-ItaliaLovesEmilia

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2番目に登場したのはNomadi(ノーマディ)。ほとんどのメンバーがEmiliaの出身の1960年代初頭から活動を続けて来たイタリア最古参バンド。2012年から3代目ヴォーカリストCristiano Turato(クリスティアーノ・トゥラート)を迎えたものの、Nomadiの世界観は大きく変わることなく、いつものように安定したサウンドを聴かせてくれました。FESTAで紹介したのは、彼らの最大の代表曲である"Io vagabondo(意:僕は放浪者)"(1972)。なんとClaudio Baglioni(クラウディオ・バリォーニ)がデュエットに加わりました。また40年前の楽曲にも関らず、この曲のヒット時に生まれてもいなかったような若いオーディエンスたちも大合唱に加わっているのが印象的で、イタリアPOPSの名作は単なる流行歌ではなく、時代を超えて新しい世代に受け継がれている事が実感できます。

ItaliaLovesEmilia-Nomadi

Nomadi+Baglioni-ItaliaLovesEmilia

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3番目の登場はGiorgia(ジォルジァ/当時41歳/Roma出身)。FESTAで紹介したのは、1番目に出演したJovanottiがGiorgiaに書き下ろした楽曲"Di sole e d'azzurro(意:太陽の そして 紺碧の)"。圧倒的な歌唱力を見せ付けてくれています。

ItaliaLovesEmilia-Giorgia

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4番目の出演者はTiziano Ferro(ティツィアーノ・フェッロ/当時32歳/Latina出身)。FESTAで紹介したのは近作から"La differenza tra me e te(意:僕と君の間の違い)"。Tizianoは過去Laura Pausiniとデュエットした曲があるものの、今回Lauraが出演できなかったためか、誰ともデュエットしなかったのも少々残念でした。ここではRADIO-ITALIAの中継映像を(DVD収録のものとは異なります)

ItaliaLovesEmilia-TizianoFerro

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5番目の出演者はFiorella Mannoia(フィオレッラ・マンノイア/当時58歳/Roma出身)。FESTAでは彼女の代表曲"Quello che le donne non dicono(女たちが言わない事)"。いつものアレンジと趣を変えて、コンガなどのパーカッションを中心にしたラテンっぽいサウンドで披露しました。

ItaliaLovesEmilia-FiorellaMannoia

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そのFiorella Mannoiaが、NegramaroのヴォーカリストGiuliano Sangiorgi(ジゥリアーノ・サンジォルジ)を呼んで披露したのは、同2012年に急逝したEmilia出身の偉大なカンタウトーレLucio Dalla(ルチォ・ダッラ)に捧げるコーナーで、Lucio Dalla作のAnna e Marco(アンナとマルコ)。

Mannoia+Sangiorgi-ItaliaLovesEmilia

6番目の出演者はRenato Zero(レナート・ゼロ/当時62歳)。FESTAで紹介したのは、Zeroの代表作"I migliori anni della nostra vita(意:僕らの人生の良き歳月)"。

ItaliaLovesEmilia-RenatoZero

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7番目の出演者はNegramaro(ネグラマーロ)。この5年ほどで急速に大物バンドに成長し、特にヴォーカリストのGiuliano Sangiorgi(ジゥリアーノ・サンジォルジ/当時33歳/Salento出身)は、優れた若手コンポーザーとしてイタリアPOPS界の中で一目置かれる存在にもなっています。FESTAで紹介したのは彼らの人気がブレイクした時期の代表曲のひとつ"Mentre tutto scorre(意:あらゆるものが流れる間)。

ItaliaLovesEmilia-Negramaro

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8番目の出演者はElisa(エリーザ/当時35歳/Monfalcone)。FESTAで紹介したのは、"Ti vorrei sollevare(私はあなたを安心させたい)。オリジナル曲同様、前出のNegramaroのGiuliano Sangiorgiとのデュエットで披露してくれました。

ItaliaLovesEmilia-Elisa

Elisa+Sangiorgi-ItaliaLovesEmilia

またElisaは披露した3曲中2曲がデュエット曲で、2曲ともオリジナルのデュエット相手が出演者の中に居るという幸運に恵まれました。2曲目の共演曲は"Gli ostacoli del cuore(心の中の障害物)。デュエット相手はもちろん、同曲の作詞作曲者でもあるLigabue(リガブエ)。さらに少年少女合唱団を率いての見事な演出も加えてくれました。

Elisa+Ligabue-ItaliaLovesEmilia

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注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2013年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)