その1はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51966963.html


第2部

第1部に引き続き来日記念特集第2弾。

2011年11月4日〜7日の4日間に渡り、6バンドがステージを楽しませてくれるという怒涛の企画『イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル』@川崎クラブチッタ。

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公演スケジュール

11月4日(金) OPEN 18:00 / START 19:00
PFM
GOBLIN / THE TRIP

11月5日(土) OPEN 17:00 / START 18:00
GOBLIN
ARTI & MESTIERI / IL BALLETTO DI BRONZO

11月6日(日) OPEN 17:00 / START 18:00
1部:OSANNA(with オーケストラ)
2部:PFM(with オーケストラ)

11月7日(月) OPEN 18:00 / START 19:00
1部:OSANNA(with オーケストラ)
2部:PFM(with オーケストラ)

※チラシのダウンロードはこちらからpdficon_large

11月FESTAの第2部では、この6バンドをダイジェストで紹介しました。


1966年にLondonで結成されたThe Trip(ザ・トリップ)は、当初はリッチー・ブラックモアが在籍していたことで知られ、イタリア帰国後の1970年前後には、イタリア語ヴォーカルでサイケデリックなサウンドを演奏していましたが、今回来日するメンバー編成となった1972年以降の楽曲はほぼ英語曲となります。

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このようにThe Tripは、活動時期によっては別のバンドといえるぐらいサウンドが異なるのですが、今回来日するメンバーで活動していた時期(1972年〜)の映像がほとんど見つからなかったため、当FESTAでは下記の映像に収められた1分程度で紹介せざるを得ませんでした。

上記映像での出演順と出演時間帯です。
Alluminogeni(0:05)
Delirium(1:42)
New Trolls(2:38)
Goblin(4:00)
Jet(5:06)
PFM(5:40)
The Trip(6:30)
Jumbo(7:26)


そしてその1972年以降のThe Tripで大活躍したのがドラマーのFurio Chirico(フリオ・キリコ)。

Furioは1974年になるとArti & Mestieri(アルティ・エ・メスティエリ/意:美術工芸/Torinoで結成)に活動の場を移す事となり、驚速の凄腕ドラマーとして世界のドラムマニアを唸らせる存在へと大きく開花することとなります。

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今回の来日公演の話題は、前回2005年には来日しなかったオリジナル・ギタリストのGigi Venegoniを加えての公演となること。

これで、Arti & Mestieriサウンドの中心メンバーであり、オリジナルメンバーである3名、Beppe Crovella(ベッペ・クロヴェッラ/Key.)、Gigi Venegoni(ジジ・ヴェネゴーニ/Gt.)、Furio Chirico(フリオ・キリコ/Ds.)が揃った公演が見どころ・聴きどころです。

また2005年の来日時に、故Demetrio Stratos(デメトリオ・ストラトス/1945-1979/ex.Area)を彷彿とさせる唱法を披露して、大きな注目を集めたIano Nicolò(イァーノ・ニコロ/Vo.)も、参加しているのでこれは本当に楽しみです。

以下の映像の冒頭に2005年の日本公演シーンが収録されています。

筆者はこの2005年の来日時に、Furio Chiricoよりドラムスティックを頂戴いたしました。
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なお、2005年の来日には、日本のTVイタリア語等でお馴染みのDario Ponissi(ダリオ・ポニッスィ)の実兄Alfredo Ponissi(アルフレッド・ポニッスィ)がSaxプレイヤーとして参加していたのですが、残念ながら今回の来日メンバーの中には彼の名前はありませんでした。


Goblin(ゴブリン)は、後にホラー映画の第一人者として世界的に有名となる映画監督Dario Argento(ダリオ・アルジェント)の出世作『Profondo rosso(紅い深淵/邦題:サスペリアPART2)』(1975年作品)のサウンドトラックを手掛ける事になった時からGoblin名義で活動を開始し、その後のDario Argento作品の常連として映画音楽を数多く手掛けて行くことになります。

※日本のiTunesストアでダウンロード購入可能です。

Goblinの中心メンバーであるClaudio Simonetti(クラウディオ・スィモネッティ/現59歳/当時23歳/ブラジルのサンパウロ生まれ・Roma育ち)の父は、有名なショー番組『Senza Rete(放送期間1968-1975)』などで音楽監督を務めるなど、作曲家やピアニストとして大活躍した巨匠Enrico Simonetti(エンリコ・スィモネッティ/1924-1978)です。
※1952年〜1961年の父の活動拠点がブラジルだったため、Claudioは少年期をブラジルで過ごしました。

後にイタリアの至宝に成長するMina(ミーナ/現71歳/当時27歳)との1967年の共演がこちら。偉大なマエストロでありながらコミカルな演出が大好きだったEnrico Simonetti(当時43歳)の在りし日の姿を拝むことが出来ます。

※当サイトでのMinaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Mina

再びGoblinに話題を戻し、Dario Argento映画『Suspiria(サスペリア)』(1977年作品)が世界的な大ヒットを記録することで、Goblinが手掛けたサウンドトラックは、世界中の人の耳に届く事となりました。

※日本のiTunesストアでダウンロード購入可能です。

※この映画の大ヒットによって、Dario Argento監督の前作『Profondo rosso』(1975年作品)が日本では『サスペリア2』の邦題を付けられて、制作順とは逆転した形で公開されました。もちろんストーリーや設定に共通性はありません。

こちらはGoblinのオムニバス映像

なお、Goblinの初代ドラマーを務めたWalter Martino(ヴァルテル・マルティーノ)も、イタリア芸能界を支えた有名な音楽家Bruno Martino(ブルーノ・マルティーノ/1925-2000)の息子でしたので、マエストロ2世の2人をメンバーに擁するバンドとしても、当時のイタリア社会で認知されたようです。

※当サイトでのBruno Martinoの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Bruno_Martino


Il Balletto di Bronzo(イル・バレット・ディ・ブロンゾ/意:青銅のバレエ/1967年Napoliで結成)。結成当初はハードロックを奏でていた彼らですが、一旦活動が行き詰った後に、以降の中心人物となるGianni Leone(ジァンニ・レオーネ/Key.& Vo./ex.Città Frontale)が参加し、後のプログレファンを唸らす名作を披露して行く事となります。

2002年に来日公演を果たしています。

FESTAではDVD「Live in Rome」(2008年リリース/2007年のライヴ映像)から、名作アルバム「YS(イース/邦題:イプシロン・エッセ)」(1972年作品)の冒頭を飾る"Introduzione(イントロダクション)"をご紹介しました。

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さて、このIl Balletto di Bronzoの中心人物Gianni Leoneは、2010年のOsanna(オザンナ/意:賛美の叫び/1971年Napoliで結成)来日公演のゲストとしても来日していて、そのOsannaも今回の『イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル』のオオトリの2公演を務めるバンドとして名を連ねています。

2010年春の来日の僅か1年半後の公演となりますが、今回の目玉は、なんといってもフルオーケストラを伴って、傑作アルバム「Preludio, Tema, Variazioni e Canzona/Milano Calibro 9」(1972年作品)を再現してくれることです。

このアルバムは、映画『Milano Calibro 9(ミラノ9口径)』(1972年作品)のサウンドトラックとして、アルゼンチン出身の巨匠Luis Enríquez Bacalovとのコラボレーションで制作されました。

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※当サイトでのOsannaの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Osanna


そして今回の『イタリアン・プログレッシヴ・ロック・フェスティヴァル』の最大の見どころは、同じく最終の2日間の公演を司るPFMことPremiata Forneria Marconi(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ/1971年Milanoで結成)となるでしょう。

その理由は、本国イタリアで大きな話題を集めているプロジェクト『PFM in Classic』をリアルタイムに公演してくれるからに他なりません。

この『PFM in Classic』プロジェクトは、PFMの楽曲をオーケストラと共演するだけでなく、モーツァルトやロッシーニなどのクラシック音楽をもPFMとオーケストラが奏でるというもので、本国イタリアでも2011年9月23日に初演されたばかり。

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さらに『イタリア・スイス外交150周年記念イベント』および『Milano Expo 2015』のプロローグとしても指定され、イタリア本国で大きな話題で注目を集めているプロジェクトですので、これをほぼリアルタイムに日本で拝めるのは奇跡に近いことです。

一方、あまりにもリアルタイム過ぎて、現時点ではまだそのパフォーマンスをサウンド面でも映像面でも鮮明に拝めるものが存在していないのが残念です。(2011年暮れにCDやDVDでリリースされる模様)

ここでは、このプロジェクトを強力にバックアップしているMilano市の広報映像を貼っておきます

2011年8月に日比谷野音で開催された『Progressive Rock Fes 2011』に出演を果たしたばかりのPFMですが、僅か2ヶ月強の後に再来日して、最新のプロジェクトを披露してくれるなんて、なんという心意気でしょうか!

最低限でもこのPFM公演だけは、全てのイタリア音楽ファンにご覧いただきたいと思います。

※当サイトでのPFMの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/PFM


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)