その2はコチラ
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第2部(前半)/13:15-14:30 イタリア最新ヒット曲コーナー 

第1部が『カンツォーネ黄金時代のヒットパレード』と題した1960年代を中心とした時代にスポットを当てましたが、第2部は、まさに現在のイタリアのミュージックシーンを紹介するコーナー。

イタリアPOPSは、1970年代半ばぐらいから次第に日本に情報が届かなくなり、やがて日本盤レコードやCDもほとんど発売されなくなったため、すっかり日本社会から封印されてしまいました。
これは世界規模でアメリカナイズしていく過程で避けれらなかった部分も大きいですが、日本ほど極端に英語以外の言語のPOPSを断絶した国は珍しい状態です。(同じ英語でも今ではイギリスのPOPSすらも流通し難くなりました)

1970年代以降もイタリア発の世界的なヒット曲やビッグスターが登場して来ているものの、そのほとんどが日本では紹介されないというガラパゴス化現象が日本社会に起きているのです。

イタリアのPOPSは今もなお、中東を含むヨーロッパ圏や中南米では絶大な人気を誇っていますし、北米やオーストラリアでも一定のニーズはずっとキープしている状態です。アジアでも韓国や香港で公演するアーティストはいますが、日本では本当に数えるほど・・・という始末です。

これほどイタリアブームが長く続いている日本社会で、なぜイタリア文化の重要な要素の一つであるはずの『歌』だけが、いつまで経ってもオペラやナポリ民謡、1960年代カンツォーネ、1970年代プログレだけで留まってしまうのでしょうか。

古語や方言を多用するオペラや映画などよりも、標準語で歌われることの多いイタリアPOPSは、外国人に取って遥かに適切なイタリア語教材であるとイタリア人も認めるところですし、1970年代以降のイタリアPOPSの中核を担うカンタウトーレ(シンガーソングライター)達の歌詞には、今のイタリアを知る手掛かりとなる要素がたくさん詰まっているところも文化教材としても適切です。

イタリアが好きな人なら、イタリア語を真剣に学びたい人には、ぜひイタリアPOPSを、それも出来るだけ新しいものを聴いて頂きたいと思っています。

これらの観点から、今回の「イタリアPOPSスペシャル」の第2部は、イタリアの最新アルバムチャート(2011年4月初頭付け)を基にしたヒット曲をずらりと揃えたラインナップとしました。

また『イタリアPOPS』には実に多彩なタイプの音楽が存在していて、一概に『イタリアPOPSとはこういうタイプの音楽ジャンル』と言い切る事が出来ないことと、若くても20代後半、Around40ぐらいの年齢からやっと一人前、という超実力主義の世界だという事がご理解いただけるかと想います。


2011年4月初頭付けのイタリアアルバムチャート第12位にランクしたのはRoberto Vecchioni(ロベルト・ヴェッキォーニ/68歳/Monza出身)の「Chiamami ancora amore(僕を愛しい人と呼んでくれ)」(2011)。

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2011年のサンレモ音楽祭で総合優勝を勝ち取ったアルバムと同名の楽曲を収録したオリジナルアルバムです。


Roberto Vecchioniは1970年代ごろから頭角を現してきたカンタウトーレで、本職の高校教師をしながら音楽活動を続けて来た異色の経歴を持つ人物です。

このサンレモ優勝曲"Chiamami ancora amore(僕を愛しい人と呼んでくれ)"は、単なる男女間の愛の歌に留まらず、愛情に育まれたイタリア国民の事を称えるために作ったとVecchioni自身が語っています。イタリア統一150周年に捧げられた楽曲と言って良いでしょう。

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アルバムチャート第11位は、Emma(エンマ/27歳/Firenze出身)の「A me piace così(私はこんなのが好き)」(2010)。

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このアルバムは2010年の年間アルバムチャートの2位に輝いたもので、2011年になってもまだ11位に位置するという、大ヒット&ロングセラーアルバムとなっています。

昨2010年、大人気のタレント発掘TV番組『Amici』第9シーズンで優勝を果たしてシンデレラストーリーを歩み始めたEmmaですが、これほどの大セールスを収めるのはまさに予想外でした。

今回ピックアップした楽曲は、第1弾シングルとなった"Con le nuvole(雲と共に)"

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アルバムチャート第10位は、Raphael Gualazzi(ラファエル・グァラッツィ/30歳/Urbino出身)の「Reality and Fantasy」(2011)。

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Jazz畑で活躍するカンタウトーレで、2011年のサンレモ音楽祭で新人部門の優勝を勝ち取った楽曲"Follia d'amore(愛の狂気)"を収録しています。

Raphael Gualazziはサンレモ音楽祭の新人賞を射止めただけでなく、Mia Martini賞(批評家賞)・Golden Share賞(TVラジオ報道局賞)、Liguria州賞と、なんと4つの副賞をも独り占めし、さらには2011年にイタリアが14年ぶりに出場することになったEuroFestival(ユーロフェスティヴァル/ユーロヴィジョン)にイタリア代表として出場する大役を任命されることにもなるという、まさに台風の目となりました。

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アルバムチャート9位は、Virginio(ヴィルジーニォ/26歳/Latina近郊出身)の「Finalmente(ついに)」(2011)

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前出のEmmaが優勝したタレント発掘TV番組『Amici』の第10シーズンで総合優勝したばかりのVirginioは、自分で楽曲を書くカンタウトーレ。

今回は第1弾シングル曲"A Maggio cambio(5月には変わるよ)"を紹介しました。




アルバムチャート第8位は、CapaRezza(カパレッツァ)の「Il sogno eretico(馬鹿げた夢)」(2011)

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今世紀に入った辺りから頭角を現してきたCapaRezzaですが、今ではすっかり存在感のあるラッパーとして君臨し、相変わらずのラップ音楽スタイルのまま、こうして堂々ヒットチャートの上位に食い込んでくるという実績を重ねています。

収録された楽曲の中での注目曲は、イギリスのバンドSpandau Ballet(スパンダーバレエ)のヴォーカルTony Hadley(トニー・ハドリー)とデュエットした"Goodbye Malinconia(憂鬱よさようなら)"

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アルバムチャート第7位は、Gianna Nannini(ジァンナ・ナンニーニ/57歳/Siena出身)の「Io e te(私とあなた)」(2011)。

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アルバムジャケットの写真通り、57歳にて妊娠&初産を経験したGianna Nanniniが生まれた娘Penelopeちゃんに捧げたアルバムで、第1弾シングル"Ogni tanto(時々)"をここではTVライヴの映像で。

Gianna NanniniはSienaのお菓子屋さんの娘で、元F1ドライバーの弟Alessandro Nannini(アレッサンドロ・ナンニーニ/日本語表記:アレッサンドロ・ナニーニ)が経営するカフェ『Nannini Cafè』の経営陣としても名前を連ねております。日本にも汐留やお台場にお店がありますよね。

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アルバムチャートの第6位は、Davide Van De Sfroos(ダヴィデ・ヴァン・デ・スフルース/46歳/Monza出身)の「Yanez」(2011)。

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2011年のサンレモ音楽祭で総合第4位となったアルバムと同名の楽曲を収録したオリジナルアルバムです。

Yanezとは、小説家Emilio Salgari(エミリォ・サルガリ)が書いた冒険小説に登場するポルトガル海賊のYanez de Gomeraを題材にしているそうです。
マカロニウェスタン調の楽曲の雰囲気がキマッタ作品に仕上がっていますね。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)