その1はコチラ
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第1部(後半)/11:15-12:30 カンツォーネ黄金時代のヒットパレード

前出のAdriano CelentanoとMinaが現在のイタリアPOPS界の二大巨頭ですが、それに続く世代の代表格となるのが、Gianni Morandi(ジァンニ・モランディ/日本語表記:ジャンニ・モランディ/Monghidoro出身/現67歳)です。

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1964年の大ヒット曲"In ginocchio da te(あなたにひざまづいて/邦題:貴方にひざまづいて)"。当時20歳の映画のシーンから。

Gianni Morandiは、1960年代の日本でも大人気を誇ったイタリアのアイドルスターでしたが、イタリアではその後も常にトップスターとして数々のヒット曲を放つなど精力的な活動を続け、67歳になった今もなお、第一線で活躍する国民的なスター。永遠の青春スターの様な若々しいルックスを保っています。

1960年代にはアンチ・サンレモ派として、人気スターながら決してサンレモに出場しない姿勢を貫いていたのも異色な存在だったとも言えます。

2011年のサンレモ音楽祭では総合司会者にも抜擢されました。

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1964年のサンレモ音楽祭の優勝に輝いたのは、若干16歳の少女Gigliola Cinquetti(ジリオラ・チンクエッティ/Verona出身/現64歳)が歌った"Non ho l'età(まだそんな年じゃないの/邦題:夢みる想い)"でした。

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10代がサンレモ音楽祭で優勝するのも前代未聞でしたが、同年のユーロヴィジョン・ソングコンテストにイタリア代表として出場した際にも優勝をさらう事となり、一躍、国際的なアイドルスターとなり、『オーラ』の愛称で親しまれることになります。

特に日本では他国よりも高い人気を誇ったアイドル歌手として定着し、オーラからイタリアPOPSを聴き始める事になった日本人ファンもたくさんいたことでしょう。




1960年代になると次第に、Domenico Modugnoに続く次世代のカンタウトーレ達が活躍する時代が到来するのですが、そのカンタウトーレ・ムーブメントの中で、国外のエッセンスを積極的に取り入れて、新しい作風や楽曲のアイデンティティを出そうと切磋琢磨していたのが、『ジェノヴァ派』と呼ばれるカンタウトーレ達。

前出のGino Paoliはそのジェノヴァ派のリーダー的な存在でしたが、そのジェノヴァ派の中で流行に迎合することなく、ひたすら自分の内面を見つめた内省的な歌にこだわり、不器用な生き方を選んだのがLuigi Tenco(ルイジ・テンコ/Alessandria近郊出身/1938-1967/28歳没)でした。

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周りのタレント精神あふれるスターたちの陰に埋もれ、彼の作品は大きな評価を得ることが出来ませんでした。1967年のサンレモ音楽祭に出場した際、予選落ちしたことにショックを受け、自分の作品の真価を認めて貰いたい一心の抗議文を遺書として残して、サンレモ会期中のホテルでピストル自殺を遂げてしまいました。

彼の命を賭けた抗議は結果としては功を奏し、彼の死後、今まで以上に『ジェノヴァ派』に大きな注目が集まるようになり、Luigi Tencoの楽曲も改めて評価を受けるようになることになります。今ではTarga Tenco、Club Tencoなど、彼の名前を冠した音楽賞が設けられるほど、イタリア音楽の歴史に残る重要な人物となっています。

今回は、死の前年となる1966年のTVライヴ映像から"Vedrai vedrai(判るだろう 判るだろう)"。

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Luigi Tencoの命を賭けた抗議が功を奏したのか、翌1968年のサンレモ音楽祭の優勝を勝ち取ったのは、同じジェノヴァ派カンタウトーレのSergio Endrigo(セルジォ・エンドリゴ/日本語表記:セルジョ・エンドリゴ/Croazia国Pola生まれ/1933-2005/72歳没/当時35歳)が自作した"Canzone per te(君を歌う)。


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前出の『三大プリマドンナ』に日本ではもう一人を加えて『四大プリマドンナ』と呼んでいた事もある4人目のプリマIva Zanicchi(イヴァ・ザニッキ/ReggioEmilia近郊出身/現71歳)は、1969年のサンレモ音楽祭でBobby Solo(ボビー・ソロ)をパートナーにして歌った"Zingara(ジプシー女)"で優勝を勝ち取りました。当時29歳の映像で。

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ジプシー女性の占い師に恋占いを頼む不安な恋心を表した歌。


同1969年のサンレモ音楽祭で前出の優勝曲以上に大ヒットしたのが、当時22歳のGigliola Cinquettiが歌った"La pioggia(雨)"。日本でも大ヒットして、近年もトヨタ・ヴィッツのCMソングに採用されてリバイバルヒットとなりました。

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キャッチーなベースラインのイントロ、ブラスセクションをフィーチャーしたマーチのリズム、印象的なオーケストラの間奏という素晴らしいアレンジに乗せて『雨が降ったって、貴方が居れば、もう傘なんていらない』と歌った普遍的なヒットソング。




そして日本ではこの"La pioggia(雨)"とカップリングシングル盤としてリリースされたために、一躍知名度を挙げたのがMassimo Ranieri(マッスィモ・ラニエリ/日本語表記:マッシモ・ラニエリ/Napoli出身/現60歳/当時18歳)が歌った"Quando l'amore diventa poesia(愛が詩になる時/邦題:愛の詩)。

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同1969年のサンレモ音楽祭出場時の映像から。

日本ではCinquetti人気に引っ張り上げられる形で売れたRanieriでしたが、イタリア本国ではむしろその後に彼が放ったヒット曲の方が彼の代表曲となり、売れっ子となっていくこととなります。しかしながら次第に役者としての活動を自身の芸能生活の中心に置くようになります。

ところが1988年にサンレモ音楽祭に最出場するや優勝を勝ち取ると、再び歌手としての活動にも精力的に取り組むようになり、現在もなお一流のショーマンとして楽しいステージを見せてくれています。

2007年にはデビュー40周年記念コンサートを敢行し、この時期のコンサートを収録した2種類のDVDをリリースしていますが、その中で彼が見せるステージングは、1960年代のRanieriからは想像もできないような、息をのむような驚異のパフォーマンスが収めれらています。

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デビュー当時からその歌唱力には定評があるRanieriですが、不動姿勢で歌う印象の強かったものの、この40周年記念行事のステージでは、さらに踊るわ、タップ踏みながら歌うわというパフォーマンスが。

さらには、1972年のヒット曲"Erba di casa mia(僕の家の草原/邦題:若草の朝)"のパフォーマンスでは、 歌詞の内容に即してあたかも草原に横たわって歌うような姿勢を取ります。横になって歌う事だけでも大変なのに、Ranieriはナント、仰向けの姿勢から腹筋を使って『くの字姿勢』となり、その姿勢を保ったまま歌い、さらには、そのまま腹筋運動の反復を続けながらも、声も息の乱れもなく歌い続けるという物凄いパフォーマンスを見せつけます。当時56歳にして、何という身体能力なのでしょうか!

ここでは反復腹筋が少ないバージョンの映像で。

2011年のサンレモ音楽祭で、Massimo Ranieriはゲストステージを披露したうえに、司会を務めたGianni Morandiと一緒にトークとデュエットを楽しませてくれました。互いのヒット曲を歌いあい、Ranieriは時にMorandiのモノマネで歌ったりと。

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[告知]

今回のイベントで紹介したアーティストや楽曲の大半が収録された4枚組CD-BOX「VIVA SANREMO!〜ビバ・サンレモ - カンツォーネ・コレクション」は、通信販売限定で絶賛発売中です。お買い求めは楽天市場か、CDショップ『TACTO』まで。

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また来る2011年4月22日には、Gigliola Cinquetti(ジリオラ・チンクエッティ)の国内盤LP復刻盤CD5枚組で発売されます!

★楽天市場内ワーナーミュージックダイレクトで予約受付中!★

Disc 1.夢みる想い(1964年作品)
Disc 2.薔薇のことづけ(1971年作品)
Disc 3.リサイタル・イン・ジャパン(1973年作品)
Disc 4.ボンジュール・パリ(1974年作品)
Disc 5.恋よまわれ〜チンクェッティ日本語で歌う(1972年作品/初CD化!)

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※上記2作品のCD-BOXの対訳は、当Piccola RADIO-ITALIAのYoshioAntonioが監修いたしました。(新規訳多数!)

 



注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

 

Continua alla prossima puntata.(続く)