その2はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51909556.html


第3部

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2011年のサンレモ音楽祭は、2011/2/15から2/19の5日間に渡って開催されました。今年のコンダクター (総合司会者)に抜擢されたのは、永遠の青年スターGianni Morandi (ジァンニ・モランディ/67歳) 。当初は自分は歌手であって司会者ではないと困惑していたものの、イタリア建国150周年の節目という事もあってその大役を買うことにしたようです。

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そのサンレモ音楽祭2011のFinaleからちょうど1週間後に開催となって2月FESTAでは、第3部・第4部を使ってサンレモ音楽祭2011の受賞作品を中心に、サンレモ音楽祭2011本番当時の映像で紹介しました。

まずはGiovani部門(新人部門)の第4位となったのは、Serena Abrami (セレーナ・アブラミ/26歳/Civitanova Marche出身) が歌った"Lontano da tutto(全てから遠く) "。

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昨2010年に2歳の娘が病死してしまう悲劇に見舞われたNiccolò Fabi(ニッコロ・ファビ)が書いた楽曲ですが、明るく春の兆しを感じさせる穏やかな楽曲。

Serena Abramiは、人気タレントオーディション番組『X Factor』のセカンドシーズン(2009)に参加して注目を集め、同番組にゲスト出演したていた実力派カンタウトーレのIvano Fossati(イヴァーノ・フォッサーティ)に認められるという幸運を得ています。

新人部門第3位に選ばれたのは、カンタウトーレのRoberto Amade (ロベルト・アマデ/29歳/Vercelli出身)が自作自演した"Come pioggia(雨のように)"。

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ここではPV映像を貼っておきます。

どこか "メリー・ジェーン" by つのだ☆ひろ に似たところを感じる曲だと思いませんか?

新人部門第2位は、Micaela (ミカエラ/18歳/Reggio Calabria近郊出身)が歌った"Fuoco e cenere (炎と灰)"。

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サンレモ2011の会場では、新人部門の最終結果発表が行われた時刻が24時を過ぎてしまったため、出場時点で17歳だったMicaelaは、ステージに立たせてもらえずじまいになってしまいました。しかしながらそのルックスとダイナミックな歌唱は、とてもティーンエイジャーには見えず、さらに10歳ぐらいキャリアを重ねた風格に見えるのが不思議です。

そして新人部門1位に輝いたのは、Raphael Gualazzi (ラファエル・グアラッツィ/30歳/Urbino出身)が自作自演した"Follia d'amore (愛の狂気)"。

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既にJAZZ畑では世界的に活躍し始めているRaphaelが新人部門に出場されてしまっては、他の新人歌手たちには勝ち目はありませんでしたね。

Raphaelは、新人部門で優勝しただけでなく、栄誉あるMia Martini賞(批評家賞)・Golden Share賞(TVラジオ報道局賞)、Liguria州賞と、なんと4つの副賞をも独り占めし、さらには2011年にイタリアが14年ぶりに出場することになったEuroFestival(ユーロフェスティヴァル/ユーロヴィジョン)にイタリア代表として出場する大役を任命されることにもなるという、まさに台風の目となりました。

そんな新人なのに既にビッグになりかかっているというRaphael Gualazziは、ステージ上ではものすごく無口で、司会のMorandiの方がついつい喋りすぎてしまうシーンが多々発生してしまうのが、見どころ(?)でしたね。




そしてサンレモ2011の第3夜に特別に設けられたコーナーが、イタリア統一150周年を祝う記念行事『Nata per Unire(統一の為に誕生した)』。

サンレモ音楽祭に限らず、2011年のイタリアは、国中を挙げてこの『Nata per Unire』の記念行事が目白押しとなっている模様です。

そのキャンペーン映像がナカナカ秀逸な作品に仕上がっていますので、ここにも貼っておきましょう。

記念すべき統一の年度『1861年』と150年目に当たる『2011年』を背番号で表現し、イタリア国家"Inno di Mameri"を老いも若きも一緒に奏でるという演出が、エスプリが効いています。

サンレモ2011の第3夜のオープニングショーも、イタリア国旗の三色をモチーフにした大掛かりなスペクタクルが繰り広げられ、とても見応えがありました。

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さて、そんなサンレモ2011第3夜に開催された『Nata per Unire』は、Artisti部門(ビッグ部門)の出場歌手がそれぞれイタリアにちなんだ歌を披露し、その第3夜の『Nata per Unire』でも優勝者を決めるというイベントとなりました。

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[各歌手の歌った曲]
Patty Pravo - "Mille lire al mese"
Nathalie - "Il mio canto libero"
Roberto Vecchioni - "'O surdato 'nnammurato"
Giusy Ferreri - "Il cielo in una stanza"
Luca Madonia (指揮:Franco Battiato) - "La notte dell'addio"
Max Pezzali (con Arisa) - "Mamma mia dammi cento lire"
La Crus - "Parlami d'amore Mariù"
Anna Oxa - "'O sole mio"
Modà con Emma - "Here's to You (La ballata di Sacco e Vanzetti)"
Tricarico (con Toto Cutugno) - "L'italiano"
Al Bano - "Va', pensiero"
Anna Tatangelo - "Mamma"
Luca Barbarossa e Raquel del Rosario - "Addio mia bella addio"
Davide Van De Sfroos - "Viva l'Italia"

そしてNata per Unire優勝に輝いたのは、Al Bano (アル・バーノ/68歳/Brindisi近郊出身)が歌った"Va', pensiero (想いよ、行け/邦題:行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って)"。

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Verdi作の有名なオペラ"Nabucco"の中で歌われるこれまた有名な合唱曲ですから、オペラ歌手2人を従えたAl Banoの迫力ある声で歌われてしまったのですから、これまた無敵だったかもしれません。



サンレモ音楽祭2011の結果レポートはこちら
http://piccola-radio-italia.com/archives/51907414.html


さてAl Banoが出たところで、サンレモ音楽祭の流れを一旦断ち切って、Al Banoの娘Cristel(クリステル/26歳)の紹介をする事にしました。

Al Banoは元妻Romina Power(ロミナ・パワー/ハリウッドスターTyrone Powerの娘)との間に4人の子供がいますが、第3子の次女がCristelで、自ら曲を書くカンタウトリーチェとしての2ndアルバムながら初めてのイタリア語アルバムとなった「Il tempo, il nulla, l'amore ed io...(時、無、愛 そして私...)」(2010)にスポットを当てて紹介しました。

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まずはPVも制作された"Custodi(守衛)"

Cristelの2曲目は"Due giorni prima di dicembre(12月の2日前)"。これは彼女の15歳年上の姉(長女)Yleniaに捧げた楽曲です。Yleniaは20代前半でTV番組のレポーターなどを始めていたそうですが、1994年アメリカでの放浪の旅の途中で失踪し、その後一切の消息が不明のままとなっている未解決事件となっています。

この娘の失踪事件に母のRomina Powerは心労を重ね、とうとう心を病んでしまい、それが原因となりAl Banoと離婚することとなってしまいました。(法的には1999年に離婚成立)

ちなみにこのCristelは、その姉の失踪事件の数年後、今から15年ほど前のAl Banoの日本公演の際に、父Al Banoと共に来日しており、筆者はその時に一緒に記念撮影していました。思えば、Al Banoにとっても、Cristelにとっても、とても精神的に厳しい時期だったのかもしれませんね。Cristelがどこか寂しげな表情を見せていたのが強く印象に残っています。


AlBano+Cristel+noi

注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2011年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)