Simona Molinari (スィモーナ・モリナリ/日本語表記:シモーナ・モリナーリ/28歳/Napoli生まれl'Aquila育ち)の2011年1月25日ブルーノート東京での来日公演に行って参りました。
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↑ブルーノート東京のステージからSimona Molinariのショートコメントあり

ブルーノート東京のブログにSimona Molinari公演後の特集がUPされました!(ステージ写真多数掲載されてます)
http://www.bluenote.co.jp/jp/movie/2011/01/_simona_molinari_quartet_suoni.html

※当サイトでのSimona Molinariの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Simona_Molinari

1日2回のステージが行われ、直前のインタビューでは、第1部は2曲少ないセットリストになるとSimonaは語っていましたが、多くのイタリアPOPSファンが第1部のみの観賞だと知って、Simonaは第1部も第2部と同じ曲数の19曲を歌ってくれました!

それぞれ1曲だけ換えていて、第1部のみで歌ったのが"La voce del silenzio(静けさの声/アルバム未収録曲)"で、第2部のみで歌ったのは、"Tutto il rumore del mondo(世界中のあらゆる騒音/2ndアルバム収録)でした。

イタリア語の主要曲はほとんど歌ってくれましたし、アルバム未収録曲もたっぷり7曲も歌ってくれて、充分満足のいくステージでした。ここでは、第1部のレポートを書きます。

[1° Scaletta/第1部 演奏曲]
 0.Bernie's tune
 1.Maschere(伊語:仮面) - 2ndアルバムより
 2.Canto anche se sono stonata(伊語:音痴だとしても歌うわ) - アルバム未収録曲
 3.Life is beautiful(英語) - 1stアルバムより
 4.Croce e delizia(伊語:十字架と歓喜/=受難と歓喜) - 2ndアルバムより
 5.Egocentrica(伊語:我がまま女) - 1stアルバムより
 6.Bring on the Men(英語) - 2ndアルバムより
 7.Peccato originale(伊語:原罪) - 1stアルバムより
 8.La vie en rose(仏語:バラ色の人生) - 1stアルバムより
 9.Amore a prima vista(伊語:一目惚れ) - 2ndアルバムより
10.You are so beautiful(英語) - アルバム未収録曲
11.Single per l'estate(伊語:夏にたった独りで) - 2ndアルバムより
12.La voce del silenzio(伊語:静けさの声) - アルバム未収録曲
13.Over the rainbow(英語) - アルバム未収録曲
14.Nell'aria(伊語:空気の中に/=辺りには) - 1stアルバムより
15.A Rose Among Thorns(英語) - アルバム未収録曲
16.Come Sabbia(伊語:砂のように) - 1stアルバムより
17.Que Sera Sera(英語) - 1stアルバムより
18.Mr.Lonley(英語) - アルバム未収録曲

Bis(アンコール)
19.Spiderman(英語) - アルバム未収録曲

[集計1]
1stアルバム「EGOcentrica」(2009)から:7曲
2ndアルバム「Croce e delizia」(2010)から:5曲
アルバム未収録曲:7曲

[集計2]
伊語:10曲
英語:8曲
仏語:1曲


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1stアルバム「EGOcentrica」(2009)

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2ndアルバム「Croce e delizia」(2010)


自身の公式バンドであるトリオ編成のLa Mosca Jazz Band(Pf:Raffaele Pallozzi、B:Fabrizio Pierleoni、Ds.Fabio Colella)が、まず演奏を始め、SimonaはBlueNoteのスタッフにエスコートされてステージに登場。上半身は着物を意識した衣装ながら、下半身はレギンス風のタイトなパンツ姿で、そのスタイルの良さと美しくも可愛らしい容姿で、まずは観客の心を鷲掴みにしてしまいました。

そして歌い出したのは、2ndアルバム「Croce e delizia」(2010)に収められた"Maschere(仮面)"から。最初の曲がこうして彼女自身が書いたイタリア語曲だったので、我々イタリアPOPSフリークは、もう既にご満悦です。

2曲目はアルバム未収録曲でしたが、イタリア語曲の"Canto anche se sono stonata(伊語:音痴だとしても歌うわ)"。なるほど、Jazzテイストのピアニストであり作曲家だった巨匠、故Lelio Luttazzi(レリォ・ルッタッツィ/Trieste出身)が書き、Minaの歌唱で知られる楽曲です。

Simonaがイタリアで初めて大きな脚光を浴びるきっかけとなったサンレモ音楽祭2009で、Simonaと共にSanremoLabファイナリストとして出場したArisa(アリーザ)がこのLelio Luttazziと共演しましたが、翌2010年にこの世を去ってしまいましたので、きっとSimonaの心にも強く残り続けているアーティストなのでしょう。

※当サイトでのLelio Luttazziの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51844340.html

3曲目は、英語曲"Life is beautiful"。Roberto Benigni(ロベルト・ベニーニ)がアカデミー主演男優賞を受賞したの映画『La vita è bella』(1998年)の主題曲。

4曲目は"Croce e delizia(伊語:十字架と歓喜/=受難と歓喜)"、5曲目は出世作"Egocentrica(伊語:我がまま女)"と、イタリア語のオリジナル曲が続きますが、この2曲ともが音楽家として生きる彼女自身の決意を歌った楽曲で、これはもう大満足の展開です。

6曲目は、自身のアルバムではイタリア語で"Portate gli uomini"としてカバーしていますが、日本のステージでは原語の英語で歌った"Bring on the Men"

7曲目は、直前のインタビューで、『自分の楽曲の中で最も好きだ』と語ってくれた"Peccato originale(伊語:原罪)"が続いて、感涙の嵐です。

8曲目は1stアルバムに収められたカバー曲"La vie en rose(仏語:バラ色の人生)"

9曲目は、イタリアでの最新ヒット中の"Amore a prima vista(伊語:一目惚れ)"。サンバ調のノリの良い楽曲で、SimonaはMCの中で、イタリアの偉大な女性歌手Ornella Vanoni(オルネッラ・ヴァノーニ)とデュエットしたとコメント。
すると会場のあちこちから拍手が! イタリアのミュージックシーンを理解して見に来てくれた観客が少なからず居る事が、Simonaにも充分に届いたと思います。

10曲目は、びっくりしました。アルバム未発表曲の英語曲"You are so beautiful"を歌い始めたのですから。
Simonaはアメリカの古いミュージカルが好きとは聞いていましたが、このような往年の王道アメリカンPOPSにも造詣があったんですね。Beach Boysの故Dennis Wilsonが曲作りに関わったと言われる永遠の名曲です。

11曲目は2ndアルバムから"Single per l'estate(伊語:夏にたった独りで)"。この曲を作った年の夏(2009年夏)をSimonaは実際に独りぼっちで過ごしたそうで、その経験を書いたそうです。
イタリア人社会での夏は、家族や恋人と浮世を離れてVacanceを楽しむ事が全てに優先されますから、Simonaの体験は特筆するものがあったのでしょう。

12曲目もビックリ。"La voce del silenzio(伊語:静けさの声)"を歌い始めたのですから。アルバム未発表曲で、Sanremo音楽祭1968でTony Del Monacoが歌った名曲中の名曲です。

13曲目もアルバム未収録曲ながら、彼女が幼少期に心を惹かれ歌手になる原体験となったことで知られるミュージカル『オズの魔法使い』の名曲"Over the rainbow"。

14曲目は、1stアルバムから2枚目のシングルとなった"Nell'aria(伊語:空気の中に/=辺りには)"。彼女が育った街L'Aquilaがイタリア中部大地震(2009年4月6日)で崩壊してしまい、その哀しみを乗り越えてSimonaが崩壊後の故郷でロケを行ったPVが、大きな話題を集めた楽曲です。

15曲目は、アルバム未収録曲で、映画『The Mission(ミッション)』(1986)主題歌となったEnnio Morricone作曲の英語曲"A Rose Among Thorns"。

16曲目は、1stアルバムの1曲目に収められた"Come Sabbia(伊語:砂のように)"

17曲目は、Alfred Hitchcock(アルフレッド・ヒッチコック)監督の映画『The man who knew too much(知りすぎていた男)』(1956年)でアメリカ女優・歌手Doris Day(ドリス・デイ)が歌って世界的なスタンダードナンバーとなった"Que sera sera(ケセラセラ/なるようになる)"のカバー。1stアルバムに収録されています。

18曲目は、英語曲のスタンダードナンバー"Mr.Lonley"。
最初、SimonaはピアノのRaffaeleに合わせてスタンダードっぽく歌い始めるのですが、すぐに止めて、『このバンドは、こういう普通っぽいやり方が嫌いなのよぉ〜』と可愛くコメントすると、ドラムのFabioが、前のめりのリズムを刻み始め、彼らの解釈に寄る新たな"Mr.Lonely"を披露してくれました。もちろんアルバム未収録曲です。

曲中に各メンバー紹介とJazzシーンではお馴染みのソロのインプロヴィゼイションコーナーが挟まれ、エンディングを迎えます。ステージ中央にSimonaとバンドメンバーが並んで挨拶し、我々は用意していた応援看板をここぞとばかり広げると、バンマスのRaffaeleが嬉しそうに指さしてくれました。

一旦、メンバーがステージを去りますが、アンコールを待つ拍手は鳴りやみません。するとイタリア音楽界ではお馴染みのアンコール催促の歌"Alè-Oò(アレ−オォ)"の合唱が観客の中から沸き起こります!

そしてステージに舞い戻ったSimonaとLa Mosca Jazz Bandが始めたのは、なんとアメリカ産アニメ『Spiderman』の主題曲!これもアルバム未収録曲で、そのぶっ飛んだ意外性に、ただもうびっくりでした。

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この2年間にイタリア音楽会にすい星のように登場した旬のアーティストが、ほぼリアルタイムで来日し、そのステージを楽しめたということは、近年の日本におけるイタリアPOPSを取り巻く状況からすると画期的な機会となったことは間違いありません。

またの来日を期待して、ずっと応援を続けていきたいと思います!
招聘してくれたブルーノートさんと後援してくれたイタリア文化会館さんに深い感謝を捧げます。


[2° Scaletta/第2部 演奏曲]
 0.Bernie's tune
 1.Maschere(伊語:仮面) - 2ndアルバムより
 2.Canto anche se sono stonata(伊語:音痴だとしても歌うわ) - アルバム未収録曲
 3.Life is beautiful(英語) - 1stアルバムより
 4.Croce e delizia(伊語:十字架と歓喜/=受難と歓喜) - 2ndアルバムより
 5.Egocentrica(伊語:我がまま女) - 1stアルバムより
 6.Bring on the Men(英語) - 2ndアルバムより
 7.Peccato originale(伊語:原罪) - 1stアルバムより
 8.La vie en rose(仏語:バラ色の人生) - 1stアルバムより
 9.Amore a prima vista(伊語:一目惚れ) - 2ndアルバムより
10.You are so beautiful(英語) - アルバム未収録曲
11.Single per l'estate(伊語:夏にたった独りで) - 2ndアルバムより
12.Over the rainbow(英語) - アルバム未収録曲
13.Nell'aria(伊語:空気の中に/=辺りには) - 1stアルバムより
14.A Rose Among Thorns(英語) - アルバム未収録曲
15.Come Sabbia(伊語:砂のように) - 1stアルバムより
16.Que Sera Sera(英語) - 1stアルバムより
17.Mr.Lonley(英語) - アルバム未収録曲
18.Tutto il rumore del mondo(伊語:世界中のあらゆる騒音) - 2ndアルバムより

Bis(アンコール)
19.Spiderman(英語) - アルバム未収録曲

[集計1]
1stアルバム「EGOcentrica」(2009)から:7曲
2ndアルバム「Croce e delizia」(2010)から:6曲
アルバム未収録曲:6曲

[集計2]
伊語:10曲
英語:8曲
仏語:1曲