その3はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/archives/51864519.html


第4部

Claudio Baglioni(クラウディオ・バリォーニ/59歳/Roma出身)の2010年11月4日の来日公演の予習特集の第3弾!

今回の教材は、ライブDVD「tutto in abbraccio - Roma Stadio Olimpico 1 Luglio 2003」。サブタイトルが示す通り、2003年7月1日にローマのオリンピックスタジアムで開催された野外スタジアムライブ。

img235

84,000人の収容人数を誇るこの巨大スタジアムを満員にできる実力と人気を持つイタリア人アーティストの代表格がClaudio Baglioniであることを、ここでも実感させてくれます。

その巨大なスタジアムでのコンサートのオープニングは、Claudioがただひとりスタジアムのトラックを廻り、ギターをつま弾きながら自身のヒット曲を歌うという方法。会場に合わせて、まさにオリンピックの入場行進を模したような演出です。

そしてところどころで周囲の観客に『チャ〜オ!』と声をかけるファンサービス付き。
一見単純そうに見える行為ですが、歩きながらギターを弾き、歌うというのは、至難の業です。しかもメドレーとはいえ、それを延々13曲も続けてしまう圧巻のシーンです。

しかもここでBaglioniが抱えているギターは、なんとFender JapanオリジナルのTLACシリーズ/ブラックモデル!
そう、あの1990年代にたった2年間しか生産されなかった、レースセンサーとピエゾピックアップを一つずつ搭載したテレキャスター型のエレアコ。エレキの音もアコースティックの音も出せる、というコンセプトで作られています。

10万円程度の安価なモデルではありましたが、日本の技術力に裏打ちされた安定した出力と機動力を誇る、ライブに心強いモデルで、通称『テレアコ』と呼ばれ、いまだに根強いファンが多いことで知られています。

このFender Japanは、古くから日本独自体制で商品開発・生産を行っている日本の技術の結晶のようなメーカー。あまりにも海外の有名ギターのコピーが巧みで、やがて本家を凌ぐ品質で生産するようになると、アメリカのFender社から逆にFenderブランドを貸すというオファーを受け、Fender Japanと名乗るようになったという、ブランド名はアメリカでも、中身は日本品質が結集されているのです。

こんなレアなJapanオリジナルを当時のBaglioniが抱えて、晴れの舞台に使用したシーンを目にした瞬間、当時の筆者が度肝を抜かれて、思わず叫び声を上げてしまったのは言うまでもありません。

そして今回のライブでは、会場が広いという事もあって、多数のパフォーマーを起用してステージを盛り上げる演出がふんだんに盛り込まれており、ダンサー、サーカス集団、大道芸人、クロスバイクなどなどが入り乱れた、まさにスペクタクルといえるステージが展開されていきます。

近未来的なモチーフや東洋的なエッセンスなどを西洋文化にミックスさせたような不思議な演出も多々。もちろんその中には明らかに日本文化がモチーフになっているシーンもところどころに出てきます。

和太鼓の動きを取り入れながら、レーザーサーベルのようなバチを使ったパフォーマンスが繰り広げられる中で歌われるのは"Cuore di aliante(グライダーの心)"

そしてこのツアーのタイトルにも掲げられた楽曲"Tutto in abbraccio(すべて腕の中に)"。これは当時のNewアルバムに収められていた看板曲でもあるだけでなく、Claudioからファンへの愛情を込めたメッセージでもあるようです。

そしてこの2003年のライブでの一番の話題は、彼の息子Giovanni Baglioni(ジォヴァンニ・バリォーニ/28歳/当時21歳)が、ギタリストとして父と同じステージに立った事。

"Mai più come te(もう決して君の様には)"の途中で父Claudioは息子Giovanniが立っているエリアに入り、ここで初めてこの父子がひとつのスポットライトの中に収まるという演出。

そして父Claudioから、『僕の好きなミュージシャンを紹介するよ』というコメントを添えて、息子の紹介がなされると、ここで父Claudioを先頭に、2番目を息子Giovanni、続いてバンドのメンバーがずらっと、そして多数のダンサーたちまで列をなして並び、一同が行進しながら演奏されるのは、陽気なラテンサウンドの"Serenata in sol(ト長調のセレナーデ)"

この他にも空手やテコンドーをモチーフにした振付が施された演出など様々なシーンがライヴを盛り上げていきますが、ありとあらゆるパフォーマー総出演でごった煮的に繰り広げられるピークタイムに歌われたのは"Acqua dalla luna(月からの水)"。

ダンサーたちは半裸状態で舞い、やがてポロリもあちこちで発生。クロスバイクパフォーマーや炎を吹く男などのサーカス芸人たちも所狭しと暴れ狂うというまさにスペクタクル。

9月FESTAのエンディングは、このライブDVDでもエンディングに収録されている楽曲"Via"。

多数のパフォーマーたちは既に私服に着替え、それぞれがひとりのBaglioniファンに戻ってステージを囲んでClaudioのパフォーマンス楽しむという大団円。

※当サイトでのClaudio Baglioniの紹介記事はコチラ
http://piccola-radio-italia.com/tag/Claudio_Baglioni


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。

次回10月FESTAは、10月23日(土)の開催予定です。