その2はコチラ
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第3部

2009年4月6日、Abruzzo州を中心としたイタリア中部で大地震が発生。瓦礫の山と化した町や被災者の復興支援のために、数々のチャリティが企画されたイタリアPOPS界でしたが、その中で最大級のチャリティイベントとなったのが、『Amiche per l'Abruzzo(アブルッツォのための女友達)』。

大地震発生から僅か2ヶ月ちょっとしか経過していない2009年6月21日、イタリア女性歌手を約100人を集めて、Milano郊外の巨大スタジアムSan Siroで行われた一大イベント。

その夢の様なステージを収めた2枚組DVD「Amiche per l'Abruzzo - L'evento dell'anno in DVD」は、ちょうど1年後に当たる2010年6月22日にリリースされましたが、発売後すぐに品切れが続出する驚異の売れ行きを示し、3週間で20万セット以上を売り上げて、イタリアのCVD&DDの販売記録をいきなり更新する大ヒットタイトルとなりました。


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2枚組というボリュームがあり、多くの女性歌手が入れ替わり立ち替わり登場する内容なので、7月FESTAではDisc1からのみの紹介とし、Disc2は次月に持ち越すことといたしました。

さてDisc1では、ベテランどころでは、Antonella Ruggiero(アントネッラ・ルッジェーロ)、Fiordaliso(フィオルダリーゾ)、Mariella Nava(マリエッラ・ナーヴァ)、Rossana Casale(ロッサナ・カザーレ)、Ivana Spagna(イヴァーナ・スパーニャ)、Mietta(ミエッタ)、Alexia(アレクスィア)が出演。

若手の有名どころでは、Paola & Chiara(パオラ・エ・キァーラ)、Arisa(アリーザ)、Malika Ayane(マリカ・アヤーヌ)、Noemi(ノエミ)、L'aura(ラウラ)、Chiara Canzian(キアーラ・カンツィアン)、Irene Fornaciari(イレーネ・フォルナチァーリ)、Alessasndra Amoroso(アレッサンドラ・アモローゾ)、Dolcenera(ドルチェネーラ)、Giusy Ferreri(ジゥズィ・フェッレーリ)、Annalisa Minetti(アンナリーザ・ミネッティ)らが出演しています。


若手の面々は他のライブ映像でも見られるとおり、それぞれのお馴染みの曲を歌っており、FESTAでも紹介の機会が多いので割愛。
ベテラン勢の中には、野外ライブの明るい白日の陽光の中では残念ながら映像的に厳しい方が多いため、泣く泣くFESTAでは割愛。(Alexiaは可愛かったけど)

ということで消去法で残ったのは、映像的に耐えられる女性歌手と、このDVDの中でしか見られないパフォーマンスを7月FESTAでは紹介いたしました。

1曲目はNicky Nicolai(ニッキィ・ニコライ/50歳/Roma出身), Simona Molinari(スィモーナ・モリナリ/日本語表記:シモーナ・モリナーリ/27歳/Napoli出身) そしてKarima(カリマ/25歳/Livorno出身)というベテランと同年のサンレモ音楽祭の新人部門に出場した新進歌手2名によるコラボレーションで、故・Lucio Battisti(ルチォ・バッティスティ)の唯一のサンレモ出場曲"Un'avventura(冒険)"(1969)をカバーしてくれました。

なるほど、Jazzやブラックミュージックテイストを得意とする3人が集まると、あの"Un'avventura"もこういうJAZZ風に仕上がるんですね。なるほど。

※当サイトでのKarimaの紹介記事はコチラ
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続いてDonatella Rettore(ドナテッラ・レットーレ/55歳/Treviso近郊出身)が歌う"Lamette(刃)"(1982)。相変わらずイカシタRettoreサマぶりを充分に魅せ付け、50代という年齢を感じさせない素敵なステージを楽しませてくれました。

ここでは1982年当時の映像を貼っておきます。


※当サイトでのDonatella Rettoreの紹介記事はコチラ
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そしてSyria(スィリア/33歳/Roma出身)は、サンレモ音楽祭1997で3位に輝いた隠れた名曲"Sei tu(それはあなた)"を、弦楽隊を率いた情緒たっぷりのパフォーマンスで魅了してくれています。

近年は名前を逆にスペルしたAirys(アイリス)名義でダンスミュージックばかりをやっているSyria。その為か、右腕にはtatuaggioがいっぱい。この美しい楽曲"Sei tu"とは異様なミスマッチを醸し出していたのも面白いところ。

ここでは1997年当時の映像を貼っておきます。

続いてはAlice(アリーチェ/56歳/Forlì出身)のサンレモ音楽祭1981優勝曲"Per Elisa(エリーザのために)"。鬼才Franco Battiato(フランコ・バッティアート)のペンになる80年代を代表するヒット曲と言えるでしょう。

それにしても相変わらずスタイリッシュでカッコいい、ドスの効いた低音の魅力に溢れるAlice姐さんです。

ここでは1981年当時の映像を貼っておきます。

そして来日歴もある美人ロッカーIrene Grandi(イレーネ・グランディ/41歳/Firenze出身)は、ゴキゲンなRockナンバー"Bum bum"(1995)を楽しませてくれました。この曲の2番には『Giappone(日本)』が出てくるのも興味深いところ。

ここでは1995年当時の映像を貼っておきます。

※当サイトでのIrene Grandiの紹介記事はコチラ
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そしていよいよDVD「Amiche per l'Abruzzo」前半の最大の見せ場である、Carmen Consoli(カルメン・コンソリ/36歳/Catania出身), Paola Turci(パオラ・トゥルチ/46歳/Roma出身), Marina Rei(マリーナ・レイ/41歳/Roma出身)という3人のカンタウトリーチェによるバンド演奏のステージへ。

Carmen ConsoliとPaola Turciはギター演奏が光る女性歌手で、Marina Reiはドラムスを演奏する逸材。この楽器達者な3人が寄り集まってAmiche per l'Abruzzoのためだけのバンドを作ろう、という事になったのでしょう。

3人編成のバンドといえば、ギター+ベース+ドラムスが定石、ということで、最も芸達者なCarmen Consoliがベースを担当するという、本当に貴重なバンド編成となりました。

いつもならギターを手に高等な演奏テクニックを自信満々の迫力で魅せつけてくれるCarmen Consoliですが、構造は似ているとはいえ慣れないベースを抱えて、どこか心細げに慎重に演奏するというギャップは、なかなか見応えがあります。

この3名でそれぞれの持ち歌を演奏し、3名が積極的にヴォーカルを絡めていくシーンは、本当にこのAmiche per l'Abruzzoの企画の中でしか拝むことができないものですね。

演奏曲は、Marina Reiの"I miei Complimenti"(2007)、Paola Turciの"Bambini"(1989)"、Carmen Consoliの"Fiori d'arancio"(2002)のメドレー。

ここでは、Carmen Consoliの"Fiori d'arancio"(2002)の演奏シーンを貼っておきます。

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そしてこの3名のバンドにNada(ナーダ/57歳/Livorno近郊出身)が飛び入りし、Nadaの最大のヒット曲"Ma che freddo fa(なんて寒い)"(1969)を演ってくれました。


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)