その2はコチラ
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第3部

引き続きサンレモ音楽祭2010出場歌手たちを紹介するコーナーですが、第3部は女性歌手のみのラインナップとなりました。

Malika Ayane(マリカ・アヤン/マリカ・アヤンヌ/マリカ・アヤネ/26歳/Milano出身/モロッコ人とイタリア人のハーフ)は、サンレモ音楽祭2010では、初めてアーティスト部門に出場。上位入賞は逃したものの、ミア・マルティーニ賞こと、批評家賞を受賞する名誉を受け、その後のCD商戦では、サンレモ出場者の中で1位2位を争うほどのセールスを記録しています。

iTunesではシングル、アルバム共に1位、FIMI(イタリア音楽工業連盟)チャートでもシングル、アルバム共に2位を記録しています。

前年のサンレモ音楽祭2009では新人部門に出場しましたが、やはりその後のCD商戦でサンレモ出場組でトップのセールスを記録していますので、イタリアPOPS界の新しい旗手のひとりと捉えてよろしいかと思います。

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さて、そのMalika Ayaneのサンレモ出場曲を収録したアルバム「grovigli(結び目)」(2010)は、彼女にとっては2ndアルバムになります。

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アルバム発売に先駆けて発売されたシングル曲は、"La prima cosa bella(最初の美しいもの)"。同名の映画『La prima cosa bella』(2010)のテーマ曲として発売されました。

FESTA会場では、ここで参加者へのクイズを出してみました。

『この曲に聞き覚えのある方はいらっしゃいますか〜?』

すると2名ほどの手が上がりました。

『そうなんですよ。これ、リバイバル作品なんですよ。誰が歌った曲だか覚えてますか?』

と尋ねると:

『Nicola Di Bari(二コラ・ディ・バリ)とRicchi e Poveri(リッキ・エ・ポーヴェリ)』

と正確な答えが返ってくるではありませんか! さすがはPOP!ITALIANOのkazuma氏です!

この楽曲は1970年のサンレモ音楽祭で2位に輝き、セールス的にもチャートの1位を獲得して成功を収めたNicola Di Bari(ニコラ・ディ・バリ/当時30歳/現70歳/Foggia近郊出身)の代表曲。ダブルキャスト制を採用していた当時のサンレモ音楽祭のステージでは、Ricchi e Poveri(リッキ・エ・ポーヴェリ)も同曲を歌ったのです。

Nicola Di Bari自身の作曲をベースに、偉大な作詞家Mogol(モゴール)が歌詞を書き、Rondò Venezianoとしての活動でも有名な編曲家&プロデューサーGiampiero Reverberi(ジァンピエロ・レヴェルベリ)も楽曲作りに参加したうえオーケストラアレンジも手掛けています。

しかも演奏にはなんと、Franz Di Cioccio(フランツ・ディ・チォッチォ/ドラム)、Flavio Premoli(フラヴィオ・プレモリ/キーボード)というPFMの2人に加え、なんとLucio Battisti(ルチォ・バッティスティ)までもがギターで参加するという、とんでもなく豪華なバックアップを得て生み出された楽曲だったようです。

そして、Malika Ayaneのサンレモ音楽祭2010出場曲"Ricomincio da qui(ここからやり直すわ)"。FESTAでは、サンレモ後に作成されたPVで楽しんでもらいました。


2人目のサンレモ音楽祭2010出場の女性歌手はArisa(アリーザ/28歳/Genova生まれBasilicata州Pignola育ち)。

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前年のサンレモ音楽祭2009では、見事に新人部門優勝を勝ち取ったArisaですが、サンレモ音楽祭2010では、その特徴的だったアラレちゃんそっくりキャラからイメチェンを図り、ウェーヴヘアーに変え、メガネも変えましたが、不思議ちゃん系の香りが充分残ったルックスと楽曲のスタイルは健在です。

この楽曲"Malamorenò"は、1942年に女優Alida Valli(アリダ・ヴァッリ)が歌ってヒットし、今やイタリアではすっかりスタンダードナンバーとなった楽曲"Ma l'amore no(だけど恋はダメ)"にインスピレーションを受けて作られたそうです。

Alida Valli(アリダ・ヴァッリ)が歌った"Ma l'amore no"は、特に世界的にヒットしたイタリア映画「Malèna(マレーナ)」(2000)の中でも重要なシーンで取り上げられたことにより、一段と有名になり評価が上がった楽曲とも言えるでしょう。

Arisaの2曲目は、サンレモ出場曲を含むアルバム「Malamorenò」(2010)収録曲から"Pace(平和)"を選択。オフィシャルPVではありませんが、とても雰囲気の良いビデオ作品で紹介しました。

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第3部の最後を飾る女性アーティストは、カンタウトリーチェのNina Zilli(ニーナ・ズィッリ/27歳/Piacenza出身)。

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サンレモ音楽祭2010出場曲を含むアルバム「Sempre lontano(いつも遠く)」(2010)には、サンレモ2010出場前にNinaが放ったヒットシングル3曲が含まれた初めてのフルアルバムになりました。

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Nina Zilliは、幼少期はアイルランドで過ごしたりNew Yorkで暮らした経験もある完璧なバイリンガルで、音楽院学校で声楽(ソプラノ)とピアノを学んだものの、やがて1970年代のパンクやそれ以前のレゲエ、ソウル、R&B、そして1960年代のイタリアPOPSに興味を持つようになったそうです。

2000年(17歳)に芸能界入りしますが、MTVのVideoジョッキーやTV番組のアシスタントを務めたり、Africa Uniteなど他のアーティストのコラボを続けていたようです。

2009年にソロ歌手としての転機が訪れます。まずはスカバンドCasino RoyaleのヴォーカリストGiuliano Palma(ジゥリアーノ・パルマ)とのデュエット曲"50 mila(5万)"が2009年夏にスマッシュヒットとなり脚光を浴びます。

シングル第2弾は"L'inferno(地獄)"。2曲続けて彼女が好むレトロサウンドの世界と、その類まれな作曲能力と実力充分の歌唱力を強烈な個性としてアピールすることに成功しました。

3曲目のシングル曲は、ついにモータウンにまで手を伸ばしてしまい、Supremesの大ヒット曲"You can't hurry love(邦題:恋はあせらず/1966)"のイタリア語カバー曲"L'amore verrà(恋はやって来るわ)"を手掛けます。

所詮は英語曲のカバー、と頭ではレッテルを貼るのですが、どうしてどうして、これがナカナカいい。

そしてサンレモ音楽祭2010でミア・マルティーニ賞こと批評家賞の名誉に輝いた楽曲"L'uomo che amava le donne(女性たちを愛した男)"。

サンレモ音楽祭2010では、新人部門に限り、サンレモ会期以前にPVの公開が認められた、というよりもむしろ、審査の重要なファクターに直結した結果となりましたが、Nina ZilliはそのPVの段階から大きな注目を集めていました。

2月FESTAでは、サンレモ出場時の映像と、公式PVでご覧いただきましたので、ここには、そのサンレモ会期前に公開された最初期のPVバージョンを貼っておきます。 


注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2010年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)