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2008年9月FESTAの最後の第4部は、デュオユニットのZero Assoluto(ゼロ・アッソルート/'絶対ゼロ'の意)から。1999年デビューということで、9年のキャリアになった彼らですが、4年弱のFESTAの歴史の中で、初めて単体としてスポットライトを当てて紹介することになりました。

Thomas De Gasperi(トーマス・デ・ガスペリ/31歳/Roma出身)とMatteo Maffucci(マッテオ・マッフッチ/30歳/Roma出身)は、同じ高校に通っていた時に知り合い、Rapミュージックに傾倒した活動を始めます。22歳/21歳の頃に、Romaのラッパーを集めたコンピレーションアルバムに収録されたことで、プロへの道は同1999年に始まったと解釈されているようです。

ZeroAssoluto/Extraその後は毎年のようにシングルをリリースするチャンスには恵まれたものの、アルバムは2004年まで待たされることになります。ようやくスター街道の入口に立つことになった彼らは、いくつかのシングルヒットも放ち、Sanremo音楽祭2005へ出場し、出場曲"Semplicemente(素朴に)"がその年のプラティナ・ディスクを獲得する大成功を収め、急速にイタリア全国区の人気と売上を稼ぐユニットへと大成長を遂げて、今日に至ります。

その人気に対応するかのようにリリースされた2枚組DVD「Extra」(2007)。DVD全体がドキュメンタリー映画のように仕立てられているPV集といった変則的な作品に仕上がっています。

Sanremo音楽祭2006でグループ部門2位に輝いたのが"Svegliarsi la mattina(朝に目覚めること)"。軽いラップが混じった現代的なR&Bと表現できる彼らの作風&パフォーマンスの特徴がよく表れている作品。サビの部分の耳残りが良いのもヒットの理由かも。

Sanremo音楽祭2007出演時に歌われた"Appena prima di partire(出発のほんの少し前に)"。第3夜のゲストを迎えてのアクトでは、Nelly Furtado(ネリー・ファータド/30歳/ポルトガル系カナダ人・女性シンガーソングライター)を招いて共演を果たしました。PVもオリジナル版の他、Nelly Furtado共演版も作られています。(Nellyパートのみ英語歌詞)

スペインのバルセロナで撮影されたPVは、地元の女性とアメリカ人旅行者の男性が運命的に出会い、やがて別れゆくというストーリー仕立て。FESTAではオリジナル版で紹介しました。

Zero Assolutoのラストは"Meglio così (この方がいい)"(2007)。シングルカットされた楽曲でもあります。淡々とした雰囲気の曲ですね。

 



9月FESTAのラスト・アーティストはMax Pezzali(マックス・ペッツァーリ/41歳/Pavia出身)。1991年にデュオグループ883としてデビュー。リードヴォーカルとソングライターを務め、ヒットソングを連発し、一躍人気バンドの仲間入りを果たしました。

 

3年後の1994年に相方が脱退したものの、ユニット名の883の名前を継承し、実質はソロシンガーなのに、『gli 883』という複数名を名乗ったまま、その後10年近く活動し続けました。

2003年に発表されたアルバム「Love/Life」では、『Max Pezzali/883』というダブルアーティスト名でクレジットされ、同時にMax Pezzaliというソロアーティスト名が正式には初めて表舞台に記された瞬間となりました。このアルバムを境に、次第に『883』というユニット名を作品に記すことがなくなって行きますので、便宜上、2003年までが883時代、2003年以降がMax Pezzali名義の活動、と分けることができるかと思います。

アルバム「Live 2008」は、その名の通り、2008年に行ったツアーを収録したCD+DVDび2枚組ライヴ盤。

しかしながら近年のイタリアで発売されるライヴ盤やベスト盤の傾向と同様、シングル曲級の新曲(スタジオ録音)も追加収録しています。FESTAでは比較的883やMax Pezzaliの楽曲を紹介してきていますので、まずは新曲を紹介しました。

"Mezzo pieno o mezzo vuoto(半分はいっぱい、それとも 半分はカラ)"はシングルカットされた新曲。タイト感のある乗りの良い楽曲に仕上がっています。


もう1曲の新曲は"Ritornerò (僕は戻ってくるだろう)"。8月29日にシングルカットされたばかりです。こちらはやるせなさを漂わせたノスタルジー調の楽曲ですが、未来に向って歩む気持ちを秘めているような作品です。2組の男女の出会いと別れのストーリーを絡ませたドラマ仕立てのPVとなっています。

さて、せっかくライヴと銘打ったタイトルのアルバムなので、883時代からMaxが放った名曲の数々を、現在のMaxとその仲間が再現したライヴパフォーマンスを映像で楽しんでもらう事にしました。

"La regina del celebrità (セレブクイーン)"。1999年の883名義で発売されたヒット曲。親日家のMaxは当時、アニメーションPVで発表しました。ディスコのお立ち台に立つ、女王様格の少女に憧れてディスコに通い詰める男の子たちの視線で書かれた、元気の出る楽曲です。


(セールスを阻害しないよう、DVD商品とは異なる映像をリンクします)

DVDに収録された2008年のライヴステージでは、コーラスを担当するLidia Schillaci(リディア・スキッラチ/24歳)が、まさにこのセレブクイーンさながら踊り、セクシーなパフォーマンスを見せつけてくれます。カメラマンも執拗にシュートし続け、まるでステージの主のMaxをそっちのけにしたような映像となっているところが見もの。

Lidia SchillaciはZecchino D'Oro(ゼッキーノ・ドーロ/歴史ある子供のど自慢&歌のコンテスト)出身で、サンレモ音楽祭の最終選考まで残ったこともある実力派女性ヴォーカリスト。2005年にソロシングル"Non sei più tu(あなたはもういない)" がリリースされたこともありますが、現在は大物歌手のコーラスガールとしてやTV番組のショウガールとしての活躍の方が主になっています。Max Pezzaliの他、Eros Ramazzottiのステージでも有名。

Max Pezzaliの率いた883のコーラスガールからPaola & Chiara(パオラ・エ・キアーラ)が誕生してスター街道を進んで行ったことを考えると、Lidia自身に強烈なスポットライトが当たる日も近いかもしれません。今後の注目株です。

9月FESTA最後の曲は"Come mai(いったいどうして)"。「Live2008」の中で、観衆の盛り上がりが最も大きかったことから、これぞMax Pezzaliの最高傑作、と評価して良いと判断して選曲しました。


(セールスを阻害しないよう、DVD商品とは異なる映像をリンクします)

 

注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2008年に達する年齢で表記しています。

次回10月FESTAは、10月18日(土)の開催予定です。