第37回Festaは、24名の参加者が集まり、4/19(土)に開催しました。参加者の内訳は男性11名 女性14名(うち、新顔さん7名、イタリア人1名)。
東京・水道橋のダイニングバーYou Meにて、美味しいドリンクと温かい料理をつつきながら、120インチの巨大スクリーンに投射されるDVDを大音量で楽しむことができました。


 

第1部

第1部は20代の部。まずはDaniele Battaglia(ダニエレ・バッタリア/27/Bologna出身)のサンレモ音楽祭2008出場時の映像で、"Voce nel vento(風の中の声)。
Daniele自身が曲作りにも参加したサンレモ向きの落ち着いた曲調でしたが、残念ながら予選落ちしてしまい、サンレモ初日のみの出場となってしまいました。

DanieleBattaglia/TuttoIlMareCheVorreiこのサンレモ出場曲を2007年9月に発売になったデビューアルバム「Tutto il mare che vorrei(僕が求める海じゅうに)」に追加した、いわゆる『サンレモ・エディション』がサンレモ直後の2008年3月に発売されました。悪評高い『サンレモ・エディション』ですが、Danieleのはさらに自身のビデオクリップ4曲を収めたDVDを付けているので、良心的と言えるでしょう。

ジャケットの背景は、Danieleの幼少時からの成長を記録したスナップ写真のコラージュになっていて、父Dodi Battaglia(ドディ・バッタリァ)が所属するイタリアの国民的人気バンドPooh(プー)のバックステージパスなども映っています。

既に2回ほどDaniele BattagliaをFESTAで紹介していますので、このDVDから、まだFESTAで紹介していない曲"Tutte ma nessuna(無二の女性)"を紹介。父Dodi Battagliaが曲作りに参加しているだけあって、Poohのアルバムの中に収録されても違和感のないアップテンポの曲。タクシーの運転手役を務めるDanieleの姿が楽しめるビデオクリップになっています。

3曲目は、既に2007年5月FESTAでも紹介したデビュー曲"Vorrei dirti che è facile(簡単なことだよと君に言いたい)"をDVDに収められたビデオクリップで再度紹介しました。i Gens(イ・ジェンス)のベーシストEttore Cardullo(エットーレ・カルドゥッロ)の愛娘・Brenda(ブレンダ/20)とのデュエットです。

改めて映像付きで鑑賞してみると、この曲、スケールが大きく、なかなか素晴らしい曲だと気付きます。2人のヴォーカルの掛け合いも心地よく、Sanremo2008のオーガナイザーPippo Baudo(ピッポ・バウド)が各出演者にデュエットでの参加を呼びかけ、実際にデュエット曲が優勝(2008年3月FESTA参照)していることから考えると、Daniele Battagliaも再びBrendaとのデュエットで新たな曲を手掛けた方が最終日まで残れたのではないかと、残念に思います。



第1部2人目の20代は、Anna Tatangelo(アンナ・タタンジェロ/21/Lazio州Sora出身)。Daniele Battagliaとともに、2005年のRADIO-ITALIAの映像放送番組で進行役を務めていましたが、歌手としてはAnnaの方がキャリアが長く、僅か20歳そこそこにして既にサンレモ音楽祭出場5回を誇ります。

 

2007年11月に3rdアルバム「Mai dire mai」を発表。Annna自身が作詞に取り組んだ最初のアルバムともなりました。大半の曲の作曲とアルバムのプロデュースを例によってGigi D'Alessio(ジジ・ダレッスィオ)が手掛けています。

ロングヘアをバッサリと切ったうえ、セミヌードに近い写真が多数収められたアルバムとなり、清純なデビュー当時の面影を引きずるファンには、かなりショックを与える事になりました。

1曲目は"Lo so che finirà(終わるだろうって私は判っている)。気だるくアンニュイな曲調で、全体的にガットギターが古賀演歌調の雰囲気。ところどころ挿入されるアコーディオンがアルゼンチン音楽っぽい哀愁のテイストを醸し出しています。

映像も冬の寒々しい海辺のロケ映像。もう愛が終わってしまう事を確かに予感していながらも、自分の中では終わらない愛の炎と戦う女性の心の葛藤と苦悩を歌い上げています。

2曲目はアルバム発売に先駆けて、2007年9月のミス・イタリアのコンテスト会場で発表された先行シングル曲"Averti qui(あなたをここに持っていること)"をビデオクリップで。一転してこちらは夏の映像。荒涼とした大地を疾走するオープンカーを運転するAnna。やがてオーヴァーヒートして止まってしまい、車を降りて1本の大木にもたれてまどろむAnna。すると草原に暮らす馬の群れの中で白馬になり、黒い馬と並走している夢をみます。

曲は力強いエネルギッシュな曲調。遊びのように始った関係が、やがて心の奥底から求めあう愛に変貌し、エネルギッシュに相手を求める気持ちを歌った曲で、下世話ながら、Annaと師匠Gigi D'Alessioの間に発生したスキャンダルを想像させる世界観の歌詞。

曲の最後でAnnnaが覚醒しかかったところに、遠くから車が走ってきます。窓に肘を掛けた太くて逞しい腕には『SEI IL MIO PRINCIPE(あなたは私の王子さま)』と刺青を彫ってあります。どうやらそれが彼女の意中の相手らしく、Annaは照れくさそうな笑顔を見せます。

最後は2008年のサンレモ音楽祭に出場し、総合2位となった"Il mio amico(私の男友達)"をサンレモ第一夜の映像で。Gigi D'Alessioの作詞&作曲となる曲ですが、AnnaとGigi D'Alessioの共通の友人Claudioの事を歌っています。

ところどころの歌詞に違和感があります。

Con il viso stanco e ancora di po’di trucco(まだ少し化粧が残った疲れた顔で)

L’amore non ha sesso(愛には性別なんてない)

Se ami un altro come te (あなたがあなたのような男を愛するなら)

Il mio amico cerca un nuovo fidanzato (私の男友だちは新しい彼氏を探している)

そう、ゲイの友達の事を歌っているんですね。

サンレモ音楽祭2008でのAnna Tatangeloの前評判は、最有力の優勝候補でしたが、2007年に精神病患者をテーマにした曲を優勝させてしまった事から、ノーマル路線に引き戻したいサンレモ音楽祭運営陣の意向の前にAnnaのこの曲は2位に留まってしまったというエピソードが流れています。

確かにサンレモ音楽祭向きのメロディのサビですが、出だしの言葉を詰め込んだピアニッシモの部分がナカナカ聞き取れず、『歌』としては少々魅力が薄かったような気もします。

ここ数年のサンレモ音楽祭の目玉ともなっている第3夜の他のアーティストとの共演ステージでは、Annnaはなんとグラミー賞アーティストであるMichael Bolton(マイケル・ボルトン/55/アメリカ合衆国コネチカット州出身)を呼び寄せての共演を披露してくれました。Boltonのためにサビ部分に英語詩を新たに作り、見事、英語とイタリア語の共演に成功しました。

サンレモ音楽祭後には、改めてMichael Boltonとのスタジオ録音を収録し、共演のビデオクリップも制作する等、迅速な対応を繰り出したのもお見事でした。


 

注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2008年に達する年齢で表記しています。

Continua alla prossima puntata.(続く)