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第4部

3月FESTA最後の第4部は2人のRoma出身カンタウトーレのコーナー。

ベテラン・カンタウトーレAntonello Venditti(アントネッロ・ヴェンディッティ/59/Roma出身)。4年ぶりのオリジナルアルバム「Dalla Pelle al Cuore(肌から心へ)」(2007)が2007年11月に発売になりました。奇をてらうことはせず、素直にひとつひとつの曲を丁寧に作り上げた落ち着いた大人の作品集に仕上がっています。

Festaでは、アルバム・タイトル曲"Dalla pelle al cuore(肌から心へ)"を、アルバム発売の1ヶ月前のTV番組『Che tempo che fa』で初披露してくれた時の映像で紹介しました。

身体の関係から心の繋がりへ移行していく男と女の愛を歌い上げている、若々しく爽やかな曲。Vendittiの風貌から、こういう曲が生まれてくるのがニクイです。FESTA会場にも、Vendittiのルックスに男の魅力を感じる、と主張する女性も数人いらっしゃいました。すっぽりと包みこんでくれる安心感を感じるそうです。

2曲目はシングルカットされた"Indimenticabile!(忘れられない!)"。こちらはヴィデオクリップで紹介しました。遊園地で遊ぶ若者のグループの映像と、ひとりで歌うVendittiの映像が交互に切り替わる映像処理で作られています。実際に若者たちが口ずさむ声が曲に重ねられているところが、CDには収録されていないヴィデオクリップならではの演出になっています。

大切な人を忘れられない気持ちを、前向きに明るく歌った楽曲ですが、大切な異性に対しての気持ちだけでなく、友達や家族など、あらゆる『失った大切な人』に対しても気持ちを重ねられる内容です。このアルバムのスリーブには、贅沢に見開き2ページを使って、右ページの上部に1行だけ『A mio padre e mia madre(僕の父と母に)』と記されていますので、Antonelloの親に対する気持ちなのかもしれませんね。

Vendittiの最後の曲は"Giuda(ユダ)"。ピアノとストリングスのサウンドに大きく包み込まれるようなゆったりとした楽曲です。最後の晩餐でイエスを裏切ったとされるユダが、地獄で自分の行いを悔いて、イエスに詫びる歌詞となっています。

主よ 私はユダ あなたの旧友
地獄から話しています 天国からではなく
またもあなたを探したなら もしお邪魔だったら 許してください
あの時のように今日 私は・・・私はあなたを探しているんです

私はただの男だった 今は孤独な男
地獄の苦しみの中で 自分を怒鳴りつけています
私の慢心は高くつきました
私はただ 私はただ 最優秀者になりたかったのです

今 人々の中で最低の位置にいて
再びあなたの王冠のイバラを運ぶ
私を許して 孤独からあなたを解放してください

もしあなたを探したなら もしあなたにすがったなら 許してください
あの時のように今日 私はあなたを待っています
もう行かなくちゃ 時空の黒いハザマへと 
確かな地獄の責苦へと 屈辱の寒々しい闇の中へと

私はどうなるのだろう
あなたはどうなるのだろう
主よ 教えてください 主よ 教えてください
私の慢心は高くつきました
私はただ 最優秀者になりたかった
私はただ 最優秀者になりたかったのです

 


 

3月FESTAのアンカーはギターの名手Alex Britti(アレックス・ブリッティ/40/Roma出身)。ソロ・デビュー以前はプロのセッション・ギタリストとして、多くの歌手のアルバムやツアーでバックをこなしていましたが、1998年、30歳の時のソロ歌手としてデビューを果たします。AlexBritti/Unplugged

ちょうどソロデビュー10周年を迎える2007年9月、テレビ番組MTVイタリアでアコースティック・ライブを敢行。その時の収録を2008年2月にCD+DVDの2枚組で「Unplugged」として発売してくれました。

 

Festaではその良質のライヴを映像でお届けしました。1曲目は"Una su 1.000.000(百万人にひとり)"。2000年のヒットチャートのトップを記録した、ホンワカとしたかわいい曲です。

(著作物の対価を守るために、DVDに収められたものと異なる映像を外部リンクしています)

2曲目も2000年の2ndアルバム「La Vasca」に収められた楽曲から"Milano"を。Alexは、リゾネーターギターに持ち換え、ボトルネック奏法で思いっきり硬派なブルーズを聴かせてくれます。自由自在でクールなボトルネックさばきで、ギタリストの本領発揮!の瞬間を垣間見ることができます。

(著作物の対価を守るために、DVDに収められたものと異なる映像を外部リンクしています)

ラストソングは1999年のサンレモ音楽祭の若手部門で、初登場で優勝を勝ち取った"Oggi sono io(今日、僕は)"。女王Minaにもカバーされた内省的な美しい楽曲です。

(著作物の対価を守るために、DVDに収められたものと異なる映像を外部リンクしています)

職人気質が漂うAlex Brittiのアコースティック・ライヴは、ストイックな雰囲気と、その抜群のギターテクニックとが相まって、鑑賞しているとため息が漏れそうになってしまう傑作アルバムだと思います。


 

注)記事中の歌手の年齢は、記載時点での誕生日の到来を考慮はせず、2008年に達する年齢で表記しています。

次回4月FESTAは、4月19日(土)の開催予定です。