その1はコチラ


 

第2部はオルタナ系ロックを揃えました。

まずは本Festa初のメタルロックとなるSensazione(1998年Bolognaにて結成)。ボーカル&ギター&ノイズ担当のリーダーRustyを中心に、ドラム、ベース、ギターという編成の4人組。

ファクトリー系のノイズを取り入れたハードなサウンドと、イタリア人のアイデンティティが感じられるメロディアスな楽曲が特徴ですが、さらにメタルバンドには珍しく女性ギタリストを擁するところも、彼らの大きな魅力と言えるでしょう。

Sensazione/Anche I pesci hanno seteセカンドアルバムとなる「Anche I pesci hanno sete(魚だって喉が渇く)」(2007)がライブDVD付きで発売されました。

ライブステージは、アルバムジャケットに採用されたイメージを再現しており、発光体を仕込んだ透明ビニールチューブのような素材をふんだんに使ったセットとなっており、映画「エイリアン」シリーズでデザインと美術を担当した名デザイナー、H・R・ギーガー(67/スイス生まれ)的な雰囲気が漂っています。

アルバムの中から最もメロディアスな楽曲"X sentirmi meglio(僕をもっと感じるために)"を選択。メロディアスとはいっても、やっぱりメタル。スピーディでラウドな暴力的なサウンドに乗って、ところどころ絶叫系になるものの、落ち着いた声質のRustyのボーカルが心地良く響きます。メタル系のサウンドに乗るイタリア語も悪くないなぁ、と気付かせてくれる、爽快感溢れる仕上がりとなっています。



第2部2人目は、大注目株のMorgan(35/Monza出身)。

 

MorganことMarco Castoldiは、幼少時よりピアノを始め、ピアノ科の高校に進むも、途中で普通科に転校。19歳の時(1991年)にロックバンドBluvertigoを結成し、23歳の時(1995年)にアルバムデビュー。Bluvertigoではピアノを弾くときもありますが、主としてベースを弾きながら歌うというスタイルで活動します。

Bluvertigoとしての活動と並行して、実に多くの大物ミュージシャンのアルバムにゲスト参加しています。Franco Battiato, Antonella Ruggiero, Alice, Subsonica, Cristina Donà, Paola e Chiara, Mauro Paganiなどなど。

2001年にはサンレモ音楽祭に出場しアルバムを出しますが、このアルバム以降、Bluvertigo名義でのアルバムリリースは途絶えています。

2002年、俳優としてFranco Battiato(62/Sicilia州Catania近郊出身)の映画「Perduto Amor(失われた愛)」に出演し、2003年には、Morgan名義のソロアルバムを発表し、同年のTenco賞を受賞します。

その後は、2004年にサントラ盤、2005年にFabrizio De André(1940-1999/58歳没/Genova出身)のリメイク作品をリリース。

そして2007年、4枚目のアルバムでありながら、オリジナルとしては2作目の「Da A ad A(AからAまで)」を発表。9月FestaではこのNewアルバム「Da A ad A」から紹介しました。

Morgan/da a ad a1曲目は"La verità(真実)"。
オーケストラやアコーディオンを多用し、ダイナミックでありながら、レトロな温かみを感じるサウンドでまとめられています。サーカスやボードビル調の雰囲気もプンプンと漂わしています。そこに心の琴線に響くようなメロディをMorganが低音を充分効かせたヴォーカルを乗せていきます。
俳優やサントラの経験がそのまま表現されたような、劇場的な作品にリスナーは自然に引きずり込まれていきます。

2曲目は"Amore assurdo(不条理な愛)"。手回しオルガンのようなサウンドでノスタルジーを漂わしながらも、ところどころにオルタナらしい崩しを入れた通好みの仕上げ。ストリングス隊の個々の楽器の豊かな響きが垣間見えるところもツボを押さえています。

Festaでは、彼のビデオクリップやスタジオでの歌入れの映像を流しながら聴いてもらいました。全体として音のモザイクのような変幻自在さを楽しめる傑作アルバムに仕上がっています。これは間違いなく『買い』のアルバムだと思います。

ちなみに彼は、ホラー映画の巨匠Dario Argento(67/Roma出身)の娘で女優のAsia Argento(32/Roma出身)とパートナー関係でしたが、2人の間生まれた娘を残し、2人は既に別れてしまいました。



オルタナロック特集のラストは、Timoria(ティモリーアと後ろから2番目にアクセント)。

 

1986年にLombardia州Bresciaで誕生したので、既に20周年を迎えたバンドになります。1998年までの12年間を牽引していたのが後にソロシンガーとして成功するFrancesco Renga(39/Brescia出身)。

20周年を記念して、3枚組の公式ベスト盤「Ora e per sempre(今と永遠)」(2007)がリリースされましたので、Festaで初めて紹介する事にしました。Poohlover.netのSiriusさんがTimoriaのDVDを持ってきてくれたので、ビデオクリップで紹介しました。Timoria/Ora e per sempre

1曲目は"Senza vento(風がない)"(1993)。重たいサウンドに乗せて、25歳当時の長髪でヘビメタ兄ちゃん然としたルックスのFrancesco Rengaがシャウト気味に歌います。硬派な男っぽいサウンドがカッコイイ。この曲は彼らの初期を代表する大ヒット曲になりました。

1991年にサンレモ音楽祭に出場し、批評家賞を受賞した時の映像では、リーゼントのロックンローラー然としたルックスだったので、その変身ぶりにビックリ。

その後のバンド活動の中で、次第にメンバーの間に生じた確執やヒビに耐え切れず、Francesco Rengaが1998年に脱退。結成当時からほとんどの曲を作曲してバンドを牽引してきたOmar Pedrini(40/Brescia出身)が新たなボーカリストSasha Torrisi (34/Parma出身)を迎えてバンドを再建します。

2曲目はRenga脱退直後にリリースされた"Un volo splendido(素晴らしいフライト)"。ピアノの響きを活かしたPop/Rockサウンドでありながら、初期の重たいロックのリズムを残しているところと、コーラスワークが楽しい曲調に仕上がっています。

3曲目は、"Treno magico(不思議な電車)"(2002)。アメリカンロックっぽいギターのリフで始まるものの、コーラスワークによるサビ部分にNew Trollsのような一流POPSの雰囲気を感じます。マジックトレインというタイトルどおり、どこかファンキーでソウルフルな楽しい楽曲。ビデオクリップも往年のアメリカのTV番組「ソウルトレイン」を彷彿とさせるようなもの。

2002年に再びサンレモ音楽祭に出場した後、彼らはバンド活動を少し休む事に決めますが、その後5年ほど経過して、今日に至っています・・・・

Continua alla prossima puntata.(続く)