tutti insieme5/21(日)の第14回Festaは、初めての日曜日FESTAとなりました。しかも15:00〜18:00という明るいうちに始まり終わるという時間帯も初めて。

会場は広い窓を張り巡らせた眺望の良いラウンジで、遮光用のブラインドを使っても暗くならないため、プロジェクタによる映像投影は取りやめ、CD音源のみのFESTAになったのも初めて。オヤツ時間帯となったため、お菓子やデザートをつまみながらの午後の黄昏ティータイムといった趣になりました。

初めての試み尽くめで多少心配だった参加者状況も、申し込み時点で29名。最終的な参加者総数は22名(男性13名+女性9名)うち、新顔さん6名、イタリア人1名の参加となりました。

第1部は2006年サンレモ音楽祭入賞者の新作アルバムを中心に。
Povia総合優勝のPoviaは、サンレモ後に発売されたNewアルバムから。このNewアルバム、なんと18曲入り。すっごい力作なのかと思いきや、前年にヒットしたアルバムをベースにした、いわゆる「サンレモ・エディション」アルバムでした。ところが昨年のアルバムは10曲収録だったので、なんと2006年サンレモ優勝曲を含む8曲を1枚のCDに追加したアルバムなんですねぇ。ダブって買っても損した気持ちにさせないのは天晴れですが、それじゃ昨年の10曲入りアルバムの価値ってどんなもんなんでしょうかねぇ・・・と考えるとなんだかよく判らなくなってしまいます(苦笑)。ともかく、その昨年大ヒットしたI bambini fanno "Ooh…"を紹介しました。

男性部門2位となったMichele Zarrilloは全て新作のNewアルバム。お得意の淡々としたバラード曲un altro vivereを紹介しました。

tatangelo続いて女性部門優勝者のAnna Tatangelo。昨年のアルバムにサンレモ出場曲+1未発表曲を追加してジャケットも同じデザインで発売した典型的なサンレモ・エディションのアルバムから。(こっちはデジパック仕様) この1未発表曲は、現在ではシングル盤でも入手できるようになりました。・・・・じゃあ、そのNewシングル曲を聴いてみようじゃないかと、Colpo di fulmineをご紹介。直訳すると「雷の一撃」ですが、参加していた日伊ハーフのCosta先生が「一目惚れ」の意だと教えてくれました。19歳のAnna Tatangeloが歌う曲には、若い&青臭い失恋の歌や恋に恋しているような、彼女の年齢と等身大の世界観の歌が多いですね。この曲も彼女のプロデュースを手がけてきたGigi D'Alessioの作曲。今やイタリアを代表するステイタスを獲得しつつあるD'Alessioですが、いかにも彼らしい作風の曲でした。

dolcenera女性部門第2位のDolcenera。サンレモ会期中にリリースされた新作アルバムから、アルバム・タイトル曲Il popolo dei sogniをご紹介。彼女のロック魂が活かされつつも聴きやすくノリが良い佳曲でした。
前作のDVD付きバージョンのDVDにのみ収録されていたAmerica(Gianna Nanniniのカバー)、Emozioni(Lucio Battistiのカバー)の2曲がCD音源として加えられています。

corna続いて、サンレモ関連以外の新作アルバムの紹介。Gatto Panceriの詩による先行シングルが好評だったミュージカル女優Luisa Cornaの新作アルバムからL'ultima lunaを紹介しました。アルバム11曲中5曲をGatto Panceriが作詞をしているのですが、今回はRenato Zeroが作詞した曲を選びました。プロデューサのFio Zanottiが作曲し、Zeroは作詞だけなのですが、なぜかメロディまでZeroっぽく聴こえて来るのが面白いところ。
Luisa Cornaはサンレモ音楽祭出場歴はあるものの、CD販売やソロツアーをするようなタイプの歌手ではないのですが、かなり歌が上手。アルバム全体的にはややブラックミュージックのソウルを感じさせる部分があります。そしてほとんどの曲の作詞に参加。曲によっては彼女単独で書いています。そのうえ美人&セクシー。今後の彼女の活躍フィールドはどういう方向なんだろう。とても気になるアーティストですね。

DeGregori第1部の最後はベテラン・カンタウトーレFrancesco De Gregoriの新作アルバムから、ノリの良い曲L'angeloを紹介。これ、彼の過去のヒット曲Titanicを彷彿とさせるようなカリブ海テイストを感じさせるキャッチーな曲です。初夏の日差しが眩しい会場にぴったりでした。できればフローズン・ドリンクをサイドテーブルに乗せて聴いていたいような世界観。

ここ数年、精力的に新作アルバムを出しては、必ずヒットチャートの3位以内に食い込むような活動をしているDe Gregoriですが、内容はストレートなロックアルバムが続きました。ところが今回のNewアルバムは、De Gregoriがデビューした1970年代当時の彼の作風に立ち返ったような、土臭い香りを漂わしたフォークロックや、80年代のリゾート音楽っぽいフレーバーの曲でまとめられており、当時の彼の瑞々しい感性が蘇ったような珠玉の曲が詰まったアルバムです。最近の僕のお気に入りのアルバム。よく聴いています。

第2部は、Pensiero!もあさんのコーナー。
当初の予定プログラムが狂ったため、当日いきなりの依頼となったものの、快く引き受けてくれました。ありがとう! もあさん

Nannini2006年頭に出たGianna NanniniのNewアルバムの1曲目Sei nell'anima。相変わらずのハスキーヴォイスながらも、いや〜、大人の歌手になりましたねぇ。もう彼女も50歳とはいうものの、いつまでも反逆精神溢れ、アメリカを見つめ続けているようなイメージの彼女のイメージだったのに、前作のバラードアルバムあたりからは、グッと大人がリラックスして聴ける歌手になってきた感じ。僕はDual Disc盤を買ったのですが、DVDトラックにはインタビューやバックステージばかりで、ライブ映像やビデオクリップが無いのが残念でした。

そして2月に日本盤がリリースされた紙ジャケットシリーズから。
Alberto RadiusのPensami。イタリアを代表する名ギタリストでもあり、2006年のSanremoでは、Anna Tatangeloの応援に駆けつけ、ギター演奏をしていたのが記憶に新しいところ。プログレのフィルターで語られる事がほとんどのRadiusですが、このアルバムはカンタウトーレとしての持ち味を出し、紹介した曲ではマンドリンのトレモロ演奏で盛り上がるといった、南イタリアっぽいテイストの曲でした。

AliceのUn fiore。前回の紙ジャケシリーズに続いてリリースです。快挙です。しかもこれ、世界初CD化だそうです。ピアノはAlice自身が弾いているところもポイントか? アレンジもなんだか只者じゃない凝ったアレンジの曲でした。

Riccardo FogliのVendo sogni。うん、やっぱりFogliはこの作風&歌い方だよね。脱退後、既に30年以上経過しているのに、未だに"元Poohのヴォーカリスト"という呼ばれ方をしてしまいますが、大衆が彼に求めている音楽にやっと気が付いた頃のアルバムです。ひとりPooh的な作風でしょうかね。この後、80年代に入ると、Angelo Branduardiを民族音楽的なエッセンスでプロデュースに成功したMaurizio Fabrizioの手にかかり、「Branduardiの民族音楽テイストをライトなPOPSシンガーに当てはめたスタイル」が見事はまり、ソロシンガーとして独り立ちをしていきます。このアルバムも世界初CD化とのこと。世界的に彼の過去のアルバムは入手困難なものが多いので、「買い」だと思います。この紙ジャケシリーズは、日本外への販売が禁止なので、なおさら。

そしてもあさん一押しのTito Schipa Jr.紹介曲はSono passati i giorni。有名なテノール歌手を父に持つ音楽一家の出身で、Renato Zero等をスターにしたミュージカルで有名なアーティストですが、ソロアルバムはややマニアックかな・・・と思いきや、意外と会場受けが良く、びっくりです。

第3部は第1部に引き続き新リリースアルバムをご紹介。
イタリアではここのところ3枚組みアルバムラッシュ状態。世界的なレーベル再編成の動きの中で、レーベルの制約が薄れて出しやすくなった事情もあるようです。せっかくのボリュームある3枚組みなので2曲ずつご紹介。

coccianteベテランのRiccardo Coccianteが2005年に久々の新作アルバムを出したと思ったら、翌年すぐに3枚組みです。新曲や未発表曲が入っている訳ではありませんが、長く&多岐に渡る彼の活動歴の中から、イタリア語曲を集めた自伝的ベストアルバム。イタリア語曲のみの彼の歴史がたどれるのですから、イタポファンにはベストなマッチングです。1991年のサンレモ音楽祭優勝曲Se stiamo insiemeをご紹介。何度聴いても良い曲です。サビのところは思わず歌ってしまいます。そして2005年の最新作から大いなる作風のTu Italia。

storieteseこんなバンドまで3枚組出しているよ、と紹介したのはElio e le storie tese
白塗り&かぶりモノでサンレモ音楽祭のステージに出演したため、変態チックなイメージが付きまとうバンドですが、かなり長いキャリアのバンドでもあります。

まずはサンレモ音楽祭出場曲のLa terra dei cachi。柿の大地(くに)といった意味ですね。そうイタリア語でも柿はカキと発音するのです。「柿の大地」とは日本の事を歌っているのか?と思いきや、なぜか「イタリアは柿の大地(クニ)」とはっきり繰り返し歌っています。よく判らん世界観です。ともかくノリが良く覚えやすい曲なので、初めてイタポを聴く人の耳に馴染み易かったようです。

そしてアース・ウインド&ファイアをイメージして作られたT.V.U.M.D.B. これ、Ti Voglio Un Mondo Di Bene の略で、「世界で一番大好き!」みたいな意味です。この曲のサビも耳残りがする曲です。3枚組みの方はメンバーによるライブバージョンで収録されているので、オリジナルアルバムのスタジオ録音版をご紹介。なぜならゲストの女性ヴォーカルが凄く良いから。せっかくなので、誰だか聴き当てるクイズにしました。何人かの人が気が付いたようですね。そうです、Giorgiaの伸びやかなヴォーカルでした。

baglioni最後は、3枚組みアルバムをリリースした直後、新たにその続編というか番外編3枚組みをリリースしたClaudio Baglioni。まずはアルバム未収録曲だった新曲 Và。2006年トリノ・オリンピックのテーマ曲でしたね。まるで国歌のような荘厳な作風の曲です。2曲目はせっかくの昼間のFESTAの雰囲気に合うSerenata in sol。「ト長調の夜想曲(セレナーデ)」という和訳になりますが、まったく夜の雰囲気は無く、昼間の明るいイメージがするサンバっぽい曲で、ライブで盛り上がる曲ですね。

junko最後に初参加のSさんがカンツォーネ歌手の加藤順子さんのシングル版をプレゼントに持ってきてくれたので、プレゼンしてもらいました。なんとご本人のサイン入りです。女性歌手ファンのリピータさんに喜んでもらえたようです。

いつもより1時間ほど短いFESTAということもあり、終了&撤収後もまだ外は明るい。では夕食がてら飲みに行きましょ、と有志の13名でイタリア料理店に繰り出しました。暑い日中の終わり、冷えた白ワインの美味しいこと!終了後の達成感もあり、いつもと違い終電を気にせずくつろげましたね。たまにはこういうFESTAもアリですね。

6月FESTAは6/10(土)18時より。再び土曜日の夜の開催とし、今回鑑賞できなかった映像モノをいろいろ紹介したいと持ってます。今回参加できなかった方は、ぜひご参加を!